イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

尾形光琳の紅白梅図屏風(伊豆2)

2006-02-26 | 2006年度(1/13まで)
 2月24日、小雨の中熱海のMOA美術館に立ち寄る。レンブラントの自画像、野々村仁清作の色絵藤花文茶壷などすばらしい展示であったが、やはり、尾形光琳の紅白梅図屏風が圧巻であった。

 屏風の中央の川は、黒地に金色の曲線で描かれたすばらしい水流を感じさせる絵で、抽象的ではあるが、本当にリアルであった。川・水は不思議である。死と再生、光と闇こうしたテーマを自然に感じさせる。紅梅、白梅の木も不思議である。ただ、在る中で安定している。美術館のご配慮で、屏風の前に、ゆっくり座れる椅子が用意されており、そこでしばらく見入っていた。

 中学生のころの、美術の時間で、尾形光琳のこの屏風について学んだが、装飾性を強調されており、実物をみたいという気にはならなかった。しかし、実際にこのように見てみると、高い精神性を持つ芸術であることが理解できる。
  

トーナビと国道129号(伊豆1)

2006-02-26 | 2006年度(1/13まで)
 2月24日から25日の夜まで、伊豆半島をドライブした。このことを、これから7回にわけて書いていきたい。伊豆半島は、父が30代から40代にかけて仕事で駆け回った舞台であり、私も父に連れられて旅行に行ったこころのふるさとでもある。

 25日の夜、妻と400Kmの伊豆のドライブを終えて東名高速道路の厚木インターについた。帰宅に厚木インターが便利と友人に教えられて、今回初めて厚木インターで降りて129号線を北上し八王子に戻る予定であった。厚木インターに到着したときは妻が運転し、私がカーナビの替わり?にトーナビを受け持ち、地図を片手に左だ右だと指示していた。厚木方面という不思議な表示板に指示されて、国道129号線に出た。休日の夜であり渋滞していた。その時、暗がりで北か南か判断しにくい状態であったのにも係わらず、手持ちの地図から129号線の南方面の車道に出たと勘違いし、129号をいったん離れて、逆方向に向かわねばと考えた。

 妻は八王子方面に向かっているのではと言っていたが、私は南進を確信し、少し南下したところを左折し、東(実は西)に向かった。川を渡ったので一瞬変だと思ったが。そのまま進み、129号線と平行に走っていると思われるとおりを左折する。そして、東名の高架(実は小田原厚木道路)をくぐりまっすぐ進むつもりが、T字路となっており、びっくりする。妻より昨日きた道に出たと指摘され、錯乱してしまう。そして、ようやく間違いに気づく。危うく、ドンキホーテよろしく、T字路を直進してしまうところであった。

 カール・ロジャースのパーソナリティ理論の第二命題「有機体は、場に対して、その場が経験され知覚されるままのものに、反応する。この知覚の場は、個人にとって実在(Reality)名のである」を思い出した。
 私にとって、129号線の勘違いは、誕生以来お世話になってきた父に対する認識を物語っているように思う。伊豆半島の小さい旅行を基に、もう一度父と私の、こころの旅を見直してみたい。