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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

翡翠(ヒスイ)に魅せられる人たちと情動・・・(他者からのストレス 6/10)

2015-10-01 | 第六章「螺旋状に上昇する意味」

 先日訪れたヒスイ峡。いろいろ調べているうちに松本清張さんの小説「万葉翡翠」(影の車 第三話)を知った。ヒスイは日本ではとれないと信じられていたのだが、戦後糸魚川で発見されたのだ。そして、それをいち早く(考古学者の大半よりも)取り上げたのが松本清張だったそうだ。

 私は、ドライブでヒスイ峡を訪れたのだが、小説では列車で小滝までと、私が若かったことの時代の話で別の時代からヒスイ峡を観たようで楽しく読ませていただいた。しかし松本清張さんのこの話はおもしろかった。

 美しい万葉集の美しい翡翠の歌。

 沼名河の 底なる玉 求めて 得し玉かも 拾ひて 得し玉かも 惜しき君が 老ゆらく惜しも (万葉集十三巻 3247)

 この歌から、小説も始まるのだが、私が魂と翡翠などを連想したのと違い、松本清張さんは利権とか人間のどろどろとした情動に関心を持ったようだ。確かに、糸魚川の翡翠は縄文前期、中期ごろから奈良時代ごろまで、利権の中心だったようだ。それは弥生時代・古墳時代でも交易で鉄との交換品として、日本海を船団で取引するようなものだったようだ。

 松本清張さんの万葉翡翠も一つの殺人事件が起こるが、4000年とかの利権の中心の糸魚川周辺で、人間の血なまぐさい事件や戦いがきっと繰り広げられたのだろう。こうした、無意識の世界もふくめた情動の世界をみるのに、小説もひとつだが、心理学者カール・C・ロジャースは次のように、情動を厳密に説明している。この説明、推理小説を読み解くときも役に立つ。学問的な難しい表現だが、じっくり読み解く価値はある。そして、人を殺めるような激しい情動を理解することは大切だとも思う。

(翡翠の加工工房。制作中失敗した半製品は、丁寧に偽装してわからなくして地中に埋められていたそうだ。)

 

命題6:情動は、前述のような目標志向的な行動をともない、かつ、一般的には、このような目標指向的な行動を促進するものである。情動の種類は、行動の追求的様相が完成的様相に関係しており、情動の強さは、有機体の維持と強化に対する意味についての知覚と結びついている。

 最近の、私の原石磨き・・・やはり、お金がほしいということなのだろうか?

他者からのストレス 6/10

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