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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

縄文人の人間観は素晴らしい!(縄文からの風 ④ 1/10)

2015-02-12 | 第五章「和解と平和」

 現代の日本人の祖先は縄文人と弥生人・渡来系の両方というのが定説になってきているが、文字の無かった縄文文化は今でも充分通用する人権思想を持ったようだ。

 10000年以上の歴史で城壁や人を殺傷する武器を持たなかったことは有名だが、障害者も差別なく平等に扱っていたのではという研究がある。人骨の発掘から推測されているようだ。先天性の肢体障害をもつ成人女性の人骨がでてきたからだそうだ。このようなことは残念ながら弥生人にはなく注目をあびた。

もちろん、縄文時代は今より暮らしは厳しく平均寿命も30歳以下だと言われている。

 そういえば、弥生時代を経た8世紀前半に成立した記紀には、国産みの話でイザナミとイザナギが声のかけ方を間違え障がいを負ったヒルコが生れ葦の舟で海に流すというくだりがある。これは、イザナミ(女神)優位なのがいけないという思想が背景にあるようで、イザナキから声をかけると成功するのである。ヒルコを大事にしたり女神を大事にするところは実に縄文的だ。それを、半ば否定しているのが記紀なのだ。律令時代なのでそうかなとも思うが。

 蛇足ながら、私もちょっと日本人ということに固執するところがあるが、日本の成立は正式には天武天皇の7世紀のことで、それまでは弥生人も縄文人も今の日本だけに住んでいたというのは言えないようだ。因みに日本産の黒曜石は日本国内ただけでなく、朝鮮半島南端、沿海州、シベリアなどでも出土している。海民は縄文時代にもいたのである。もちろん旧石器時代は氷河期で、証明が難しいようだが、日本列島が氷河におおわれ大陸と繋がっていた可能性が高い。

縄文からの風④ 1/10

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