7月14日(日) 高原の涼しさで 一日を過ごす
予てから念願だった、地域の稲作や農事に必要不可欠な水がどこから来ているのかを見に行こうという企画が実現した。ここ立科町の水は町の南端にある標高2530mの蓼科山中腹から湧き出している。
郷から山に向かい直線距離で20数キロとなるが、等高線に沿わせた僅かな工場を流れる水は開水路 隧道と50キロ余を流れて稲作や農耕になくてはならないものとなっている。一行は水路に沿った道なき道を6km余り歩を進め日頃の感謝を言葉にしながら歩いた。水源では乾いた喉を潤そうと手を水に入れると“ツメタッ”と言う声がい挙がった。確かに手を水に入れると数秒も浸していることはできないほどの冷たさだった。ひととき冷たい水に親しんだあとは一同日頃の感謝表し、御神酒、塩を奉奠、二礼二拍手をして次の塩沢堰弁天神へ向かった。
塩沢堰は日本疎水百選にも選ばれた著名な用水だが、惜しくも水量は地元高原の水道水に利用されているので趣はいまいちのところがある。ここでも同じように御神酒をあげ二礼二拍手と感謝を捧げる。水路の脇には俺たちが来るのは待っていたかのように九輪草の最期の花が姿を見せてくれている。水面に映る陽の光は木々の枝葉の間を通り抜けて地上や水面に落ちる貴重な光の玉のようだ。
昼飯は女神湖の湖岸で摂り、いつもながらのゆったりとした雰囲気が観光地といえども地元の者の余裕を見せる。昼休憩を少し早めて次の参拝地、和見堰へ向かった。和見関までは標高差もあり、蓼科山の7合目となるが、今は道も良く大型観光バスも十分に通れる道となっている。登山道入り口から少し歩いたところで湧水を見る。ここでも水道水源に利用されているいるので、かつてのように沸き出ると言う表現までにはいかない。水源はフェンスに囲まれているが、水神様は昔と同じところに鎮座していた。ここでも御神酒と二礼二拍手と重ねて最後の水源ということもあり、一同深く頭をたれた。
一瞬のことだが俺が祠の方を振り向くと御神酒をいただいた水神様たちが現れたのにはたまげた。一瞬のことだが笑う門には福来たりと神様たちの日頃の生業を垣間見たような気がした。
蓼科山を後にする前に、7合目登山道入り口で記念写真 ・ ・ ・ あとは車上の人となり御神酒の勢いで郷に向かい、予定を30分過ぎた4時に到着、全てが想定内で収まった楽しい研修となった。