自著の「数学散歩」をある卒業生にあげたら、五捨五入について自分の経験をメールしてくれた。
それは会社でアメリカ人の顧客に計算の仕方が違うということで、注意を受けたという。ところがそれを聞いた日本人の技術者か誰かがそれはおかしいといっているという話です。私の教え子は彼らを教育する立場にあるので、そのクレイムについて納得させることができず、お客様は神様だといったようなことでお茶を濁していたらしい。
私の「数学散歩」(国土社)を読んで、アメリカ人は計算のときに五捨五入を用いていたのは計算の誤差が少しでも小さくなるという理由だったと分かったというお話です。
私は原理的にはそうだろうということを述べたのですが、それが実際に使われているとは知らなかった。本というのもの少しは役に立つということがわかりました。