物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

受験参考書の復刻

2009-10-12 13:17:55 | 日記・エッセイ・コラム

受験参考書の復刻がブームだという。

私はあまり読んだことはないのだが、山貞(やまてい)の通称で知られた英文解釈の本とか現代国語の受験参考書が復刻されて売れているという。

この山貞の本は次兄がもっていて読んでいたと思うが、私は自分で読んだことがない。いまそれを買っているのは40代、50代の人たちだという。

私自身も考え方研究社の藤森良夫先生の本『解析の基礎』前、後、続(考え方研究社)を今でも大事にもっている。私の世代が「考え方」を知っている最後の世代だろう。

その後、藤森先生は東洋大学に勤められたとかで「考え方研究社」の活動はなくなった(2014.4.3 付記参照)。

以前になんとかいう復刻された物理の受験参考書を2冊購入したが、よくは読んでいない。

これらの物理参考書の中でもっと強調されてしかるべきだと思っていることがある。それは「接触力」と「遠隔力」との区別とそれぞれにどういうものがあるかである。

実は私が大学に入学した直後(50年以上前のことだが)に購入した大学初級の物理の演習書にその区別が書いてあったが、他の書で区別をきちんと述べたものをいまだかって読んだことはない。

この書名はもちろん覚えていない。著者の一人が小川岩雄(元立教大学)さんだったことしか覚えていない。この書は友人に貸したら、二度と戻ってこなかった。

その友人が亡くなってからもう久しい。彼は竹原市で高校の教員をしていたが、在職中に病気で亡くなったと聞いた。

力には接触力と遠隔力があるという指摘を遅まきながら、小著『数学散歩』(国土社)の「力学の道草」という章に書いたが、大学受験を通り過ぎた大学生はもう関心などなかっただろう。

だが、弾性体力学とか材料力学では「接触力」を「表面力」といい、「遠隔力」を「物体力」といって、区別していることを知ったのは何年か材料工学科に属していたころ、一年か二年か材料工学という講義で弾性体論を担当したときである。

(2014.4.3 付記) 板倉聖宣さんの書に考え方の創始者の藤森良蔵さんのことが書かれているのがある。書名は覚えていない。


体育の日

2009-10-12 12:44:33 | 日記・エッセイ・コラム

体育の日の今日やはり晴天である。一年で晴天の特に多い日を選んで体育の日と決めたと聞いている。だからその期待にたがわなかったわけだが、今時分は暖房も冷房もいわゆるエアコンを作用させる必要のない季節である。最高気温が24度くらいで最低は14度くらいであろうか。

この季節はアグレアブル(agreable)である。e-Learningのコンテンツも図を除いてではあるが、代数9まで出来上がった。いま代数10の二次と一次の連立方程式のところをつくっている。このごろの計算代数ではグレーブナー基底を用いた解法が開発されているが、やはり一般にはこの解法は難しい。しかし、そのような最近の話はちょっと触れたが、私はグレーブナー基底のことについてはまったく知らないのでこれは素人の生兵法である。

(注)この数学のe-Learningは高校から大学の初年級程度であり、大学に入学した理工系の学生で落ちこぼれそうな学生を対象としている。だから数学専攻の人を対象にはしていない。

情報処理の計算代数(数式処理)等の知識を盛り込んでやはり、こういうe-Learningのコンテンツをつくるべきだというのが、長年の私の主張ではあるが、計算代数(数式処理)についてよく知っているわけではないので問題があるかもしれない。

もう20年以上昔になるが、数式処理ソフトのreduceで計算をしてもらい、それを数値計算して小さな論文(letter)を書いたことがあった。プログラムがあまりに分量が多いというので九大の計算センターのコンピュータに受けつけてもらえない。友人のコンピュータの得意な人に相談して、プログラムを二つに分けてコンピュータに通した。

この友人が亡くなってもう久しい。気のいい友人で困ったことを相談しても親身に相談にのってくれた。こういうことを思い出したのも秋だからだろうか。