私は根気がない。
これは自分の性質であるからどうしようもない。それで数学エッセイを230編以上書いてきたが、なかなか体系的なことができないのが、私の欠点である。
いま数学エッセイを230編くらい書いてきたと書いたが、これは前のエッセイの修正版を多く含むから、正味の数はもちろん200編までは行かないだろう。
ともかく、系統的なことができないのは私にとっては大いに痛手である。だが、思い直してみてその点をもう自分で認めたほうがいいのではないかと思うようになった。
初期の数学エッセイは『数学散歩』(国土社)に収めて自費出版したが、これは38編の数学エッセイ集であった。大学を退職する機会に自分の書いた数学エッセイ(物理に関係した記事も少数はあるが)を、周りの人に読んでもらいたいという気持ちからであった。
その後も自分たちで発行する、メール配布の一種の雑誌「数学・物理通信」に毎号ではないが、かなりの数の数学エッセイを書いている。本職は物理の教師であったから、物理のことを書くのが普通だろうが、私は数学ができないので、それをまずはなんとかしたいというのがこういう風になった。
退職後にe-Learningのコンテンツをつくったりしていた後に、友人の数学者 N さんが松山に住むようになり、発行を始めたのが、「数学・物理通信」であった。これは2009年の年末であった。
その前にかかわっていたe-Learningのコンテンツは高校数学のまとめであったが、この中に三角関数の章が書けていないから、不完全である。それで出版するにはなじまなかった。
ということで、いまは三角関数の未完稿をきちんと完成させたいと思っている、今日この頃である。