電磁場の多重極展開がどういう意味を持っているのか書いたものを見たことがなかった。だからどういう意味を持っているのだろうかなと疑問に思っていた。
あるとき砂川重信著『理論電磁気学』(紀伊国屋書店)をみたら、電磁場の多重極展開の意味が書いてあるのを発見した。他の電磁気学の本にも書いてあるのかもしれないが、書いてある他の本を私は知らない。
この砂川さんの著書は電磁気学としては難しい方の部類に入るもので、初心者の通読には適していないが、これが載っているだけでもこの書の価値があるような気がする。
アマゾンコムの書評で初心者にこの本は難しすぎるとか書いてあり、その通りだとは思うが,「電磁場の多重極展開の意味が書いてあってこの本がいい」と言った人はいなかったと思う。それでいつかこのことをぜひブログに書き留めておきたいと思っていた。
(2024.2.1付記)電磁場の多重極展開についてのこの記事が久しぶりに読まれたことがわかった。あまり関心を引かなかったブログの項目であるが、このことに関心をもった、または、必要性ができた学生がおられたのであろう。
私も学生のころに電磁場の多重極展開についてそれをつかった本とか論文を読む機会があったように思うが、これがどういう意味だったのかよくわからなかったと思う。それでここに書いたようなことを書き留めたのだと思う。