「アトピー皮膚炎に朗報」とはニュースの文句である。実際に現在アトピーに悩んでいる人がその悩みから解放されるのは10年後くらいとなるだろう。
それにしてもアトピー皮膚炎を慢性化させる、たんぱく質が佐賀大学の研究者によって特定されたとかで、それを切りはなす薬ができれば、慢性疾患としてアトピー皮膚炎による、体のかゆみから多くの人が解放されるだろう。
これはまだ可能性にしかすぎないが、その可能性はすでに原理的に開かれた。製薬会社は大きな利潤の獲得に向けてすでに研究を開始しているだろうか。
実は子どもがアトピーで長年本人はもちろんのこと親子が悩まされている。最近は子どももアトピーとのつきあい方が上手になり、なんとか小康状態を保っているが、それとて大きなストレスがかかると悪化の可能性がないわけではない。
だから、慢性化する原因となる、たんぱく質が特定されて、それからの切りはなしができると本当に多くの人がひどい体のかゆみから解放される。アトピーはアレルゲンが原因であることはわかっていたが、その慢性化の機構はよくわかっていなかった。
だから、ニュースで朗報といわれるのはよくわかる。私自身は春先の花粉症で毎年苦しめられているが、それもいい薬ができてきたお陰で毎晩鼻がつまって眠れないという状況は脱した。それでも何らかの影響はあるが、昔ほどのつらさではない。
医学はなかなか科学にはならないとは、知り合いの医学者から30年以上前に聞いた話であったが、それでも対症療法としての医学は進んできている。なんでもその原因を知りたいと思う研究者の努力の成果であろう。
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