(2001年10月26日)
街道四百年の秋の木曽路を訪ねた。
今年は例年以上に人の訪れが多いようで、9月に起きたテロ事件など昨今の世界情勢からであろうか、“国内で癒し旅行を”という人が増えてきているようである。
通勤列車を臨時に座席指定化し混雑した車内を4時間過ごし、ようやく福島に到着。
明日イベントがあるためか、ある程度活気づいてはいるが、予想より観光地化はされていない感じを受けた。
今回は、去年計画して実行できなかった御岳方面には向かわず、街道筋一本で風情を味わおうと試みることとした。
中山道三十七番目のこの辺りは、予想より早い紅のカラーリングであった。
古い町並みと川のせせらぎ。
やがて、日本庭園が見え始めた。
庭園のある山村代官屋敷に入ると、当時の調度がそのまま残されていた。
ここは旧領主木曽氏の居館跡に築かれたもので、その臣山村氏が木曽代官を命ぜられ、福島関所を預かることとなったところである。
明日は賑わうであろう、その関所にも訪れた。
日本四大関所の一つで、昭和50年に古絵図を基に発掘調査、建物が再現された。
そして“きそふく”を後に木曽路を下り、中津川の町や北恵那鉄道の跡に向かってみた。
(2004年7月26日)
天候の崩れた御岳をあとに、麓の福島の町へと舞い戻る。
木曽川親水公園、本町、上町、上の段、高瀬家資料館と漫ろ歩いた。
その高瀬家は島崎藤村の実姉が嫁いだ家であり、同氏小説「家」のモデルとなったといわれている。
同家お庭で福島の今昔をお話しいただいた。
(関連記事:木曽福島平成二十六年)