札幌へ出て来てから、非常に気になる光景があった。
地下鉄を待つホームで、バスを待つ停留所で、携帯電話を見つめる人が非常に目立つことだ。
以前から若者にそうした傾向が強いことは知っていたが、最近は中年層の人たちやかなり高い年齢の方にも携帯電話に見入っている人が増えてきた。
端から見ていると、それは一種異様な光景に映る。
何が彼らをそうさせるのか、アナログ世代の私にはよく理解できなかった。
携帯電話というと、私などはせいぜい電話とメールくらいの機能ではと思っていた。といってもメールはパソコンでやるほうが遥かに効率が良い(?)ためほとんど使うことがなかった。
ところが伝え聞くところによると、携帯電話はかなり進化しているようなのだ。
特に熱心に見入っているのは、どうやらインターネット回線を利用して各種の情報を得ているらしいということが分かった。
う~ん、敵を知るにはなんとやら…、私の携帯もそうとう旧式となっていたので、思い切って買い換えることにした。
過日、ショップに行ってみたところ、その機種、形、色…、百花繚乱である。
その様子を眺めただけで、私は自らの手で選ぶことを放棄した。
店員に「テレビを見ることができ(ワンセグ)、ミュージックプレイヤーの機能を備えた機種は?」と尋ねたところ、「GPS機能を備えたものもありますが…」というので、エイッ、ヤッとおそらくドコモでは最高機種ではないかと思われるFOMA F904iを購入してしまった。
マニュアル本を見つめて、改めて思った。
「まあ、よくもこの小さなボディにこれだけの機能を詰め込んだものだ」と…。
ワンセグ、テレビ電話、プッシュトーク、GPS、音楽再生(ミュージックプレイヤー)、指紋認証、海外利用、などなど…、私が理解していない機能もあるようだ。
さあ、これからアナログ人間のおじさんの苦闘が続く。どこまで機能を理解し、使いこなせるのか?おそらく数分の一しか使えないのだろうが…。
でも…、ケイタイ見つめ族(私の造語)になるつもりは全くない。