田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

スーパーボランティア 尾畠春夫さん

2018-08-16 21:21:51 | その他

 久々に明るい話題が日本中を駆け巡った。テレビのワイドショー、ネットのニュースはこの話題が席巻していたようである。70時間もの長時間生き抜いた2歳の藤本理稀(よしき)ちゃんの生命力にも驚いたが、何といっても理稀ちゃんを助け出した尾畠春夫さんの素晴らしい人間性が日本中を感動の渦に巻き込んだようだ。

        

 今日は朝から雨が降り、特に予定のなかった私は終始テレビを見続けた。

 テレビのワイドショーは、どのチャンネルも行方不明だった山口県周防大島町の2才男児が救出されたニュースを扱っていた。救出劇そのものは昨日の朝に尾畠さんによって発見救出されて一件落着となったので、焦点は発見者の尾畠さんに移った。

 

 昨日の尾畠さんをテレビで報道陣との受け答えを拝見していて、私は妻に、「もし私が大分の民放のディレクターだったら、尾畠さんをコメンテイターにお願いするなぁ」などと話していた。それくらい尾畠さんの受け答えは、報道陣の問いに対して、当意即妙かつ的確に答えていたし、ユーモアもあり、ご自分を飾ることのなく語る姿に好感をおぼえたからだった。

 

 私の思いはあながち的外れでもなかったようだ。テレビ各局は競うように尾畠さんを番組に自宅から中継で登場させた。

 そこでの受け答えにも人柄がにじみ出るような受け答えは、見ている私たちをほのぼのとさせるばかりだった。

 78歳の尾畠さんは見るからに健康そうで、若々しかった。氏は数日後にまた広島県(?)へボランティアに出かけるという。彼より5歳以上も年下の私が「疲れた」とか、「歳だぁ…」とか言っていたことが恥ずかしくなってくる。

 老けることなく、彼のように社会のお役には立てないかもしれないけれど。せめて社会の迷惑にできるだけならないように生きていきたいものである。

        

 ところで社会学者として知られる古市憲寿氏が、今回の件に関して次のようにコメントしたという。

 「日本中って60歳とか65歳で会社定年して、やる気あるけど時間をもてあましている人ってたくさんいるわけじゃないですか。そういう人にとっても、すごい一個のモデルになるというか、すごい素敵な生き方だなと思うんですけど」と言ったという。その後で「ただ、誰も彼もが尾畠さんになれるわけじゃないから、真似して逆に迷惑をかける人が多そうですよね」

 確かに尾畠さんは、定年退職する人たちに対して素晴らしいモデルを提示したように思う。

 尾畠さんのような生き方をするシニア世代がたくさん誕生すると、潤いに満ちた社会になっていくんだろうなぁ…。ただ、古市氏が指摘するように尾畠さんのような無私の心を抱けるかどうかが問題ではあるが…。