パーキンソン病に罹るとは、認知機能障害を伴う場合が多いという。それはパーキンソン病が脳の機能障害からきていることによるようだ。その症状と対策についてお話を聴いた。
先月に続いて札幌西円山病院が開講する「地域で暮らす高齢者のための医療公開講座」の8月講座を受講した。(8月25日午後、かでる2・7)
今回のテーマは7月講座と連動した形で「パーキンソン病を知る(その②)~認知機能障害~」と題して、同病院医師の千葉進氏と、作業療法士の富居泰臣氏が講師を担当した。
最初に講義を担当した千葉医師は前回に続いての講義だったが、その要旨は前回の講義を専門的に語るものだったが、正直に言ってあまりにも専門的で例え患者の家族であっても聞いて参考になるのかなぁ?という思いで聞いていた。
その中で、パーキンソン病に伴って現れる認知症は「レビー小体型認知症」だということだ。しかし、聞いている私たちにとってはたとえ何型であろうが認知症自体陥ることが怖いことなのだが…。
最後に認知症予防のための食べ物、心身の健康法、認知症患者への接し方などについて話されたが、このことについてはこれまで他の認知症に関する講座でも聞いていたことだったので割愛したい。
続いて講義した富居作業療法士のお話は、パーキンソン病における認知症機能障害の症状について詳しく説明してくれた。それによると四つの機能障害がるあという。それは①遂行機能の障害、②注意機能の障害、③運動イメージの障害、④情動の障害(うつ・アパシー)があるという。
自分や身近な人に認知症の機能障害について不安が出た場合などは、有効なチェックポイントになりそうだ。
さらに富居氏の話で、転倒を繰り返していたパーキンソン病患者に作業療法士としてリハビリテーションに介入した事例を紹介してくれたことが興味深かった。
具体的な患者の情報が紹介され、それに対して病院が対処した方法など、病院が病気(パーキンソン病)に対してどのように介入するのかが具体的に分かり、現代の治療実態を知ることができたことは収穫だった。
今回の講義から私が得たことは、たとえこのような講義を受けたとしても生半可な判断をすべきではなく、病気が疑われたら早期に病院において専門的な診断を受けるべきであろう、という極めて当たり前の結論だった。