毎年恒例の「忘年展」である。風刺の効いた “笑い” を求めて、「ほくほく札幌ビル」の「らいらっく・ぎゃらりー」(大通西2丁目)を覗いてみた。
本日(12月10日)より16日までの日程で、「さっぽろ漫画人協会忘年展」が開催されていることを知り覗いてみた。この忘年展は毎年開催されており、今回で51回目だという。
あまり広くはない会場に一般の漫画による作品が15点、「川柳画」と称する川柳と同時に画が描かれた作品が33点展示されていた。
それぞれクスッと笑わせられる作品が所狭しと展示されていた。プロとは違うアマチュアの作品だから、全てが観る者を唸らせるような作品ばかりでない。中には「ひねりが足りないなぁ」という作品や、「画がイマイチかなぁ」という作品も混じってはいた。そこで私なりに漫画の部、川柳画の部、それぞれのベスト5を選定させていただき、その作品を紹介することにします。ベスト1は貴方がお選びください。
まず「漫画の部」です。(なお、漫画の部は「新」というテーマとの部と一般の部に分かれていた)
まずは「新」の部から3点紹介します。
今年はこの人のことは外せないでしょう。大谷翔平選手にまつわるたくさんの「新」を携えた戦国武将が登場しました。大谷選手の今年は、「新チーム」、「新居」、「新婚」、「新家族」、「新記録」そして「新通訳」と、「新」づくめの一年でした。
続いては、今春の「能登地震」を題材にし「謹賀震年」から「謹賀新年」にしたいという願いが込められた一作ですが、能登半島の擬人化が優れていますね。
次は「軽めの新紙幣、新首相 大丈夫?」とタイトルが付けられた作品です。新首相についてはなんとなく分かる気もしますが、新紙幣の渋沢栄一にもそうした評価が囁かれているのですか?
4作目は一般の部から、トランプ米大統領の選出をカードのトランプに掛け合わせた作品ですが、トランプさんの顔のイメージではなく、好々爺に見えているところは減点でしょうか?
最後は強烈な皮肉が笑いを誘います。題して「総裁選 クレーンゲーム」として今年の自民との総裁選をゲームセンターのクレーンゲームに例えています。恋人(?)の二人の会話がまた笑わせます。(彼女)「どれでもい―よね―」(彼)「いんじゃね―」 ※ ガラスで光源が写り込んでいるのが残念!
続いて「川柳画の部」です。
最初に「寝転んで カステラ食べて 金メダル」です。道民にとってパリオリンピックで旭川市出身の北口榛花選手の金メダルは嬉しい出来事でした。また、彼女の明るいキャラクターも全国的な人気でしたね。
2作目は、「始球式 人より上手く 運べるワン」 ここでも大谷選手がらみです。愛犬の「デコピン」は大人気でした。
3作目は、「政治家も イモもミカンも 小粒なり」これは痛烈な皮肉の一句ですね。政治家の奮起を期待したいものです。
4作目は、「ハラハラで 何も言えない しゃべれない」〇〇ハラスメントという言葉が世の中に氾濫しています。おじさんが心に浮かんだ言葉は、「きれいだね」、「髪切った?」、「頑張れ!」、「その服似合ってるね」…。難しい世の中になりましたなぁ。(リタイア親爺の感懐です)
最後の5作目は「石破氏を たたいて渡る 総選挙」、「石破氏」と「石橋」を掛け合わせたものですが、果たして石破首相は石橋を叩いて渡るような総選挙したのでしょうか?そこは疑問も残りますが…。
さて、あなたはどの作品をベスト1に選びますか?
全48作品、それぞれに工夫があり、クスッと笑わせてくれて、楽しいひと時でした。
忘年展の会期は16日までです。時間がありましたら覗いてみてはいかがでしょうか?その他にあなたの気に入る作品があるかもしれませんよ!