鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

野宿者

2007-01-09 21:33:53 | 思いつくまま

 今日の朝日新聞の社説の一つは、「野宿者襲撃 社会のまなざしが透ける」と題して、いわゆるホームレスを襲撃する社会の病理について書いています。

 昨年11月に愛知県岡崎市での中学生たちによる野宿者襲撃事件に触れ、次のように言っています。

 「世間を避ける野宿者をあえて標的にするのは、多くが少年たちだ。彼らに誤った考えを植えつけたのは、野宿者を見て見ぬふりをし、厄介者扱いしている大人の社会だろう。」 そして、ホームレス自立支援法が施行され、大都市の野宿者はかなり減ったが、地方都市は対策が遅れている。自治体が公共施設の適正利用を盾に、公園から野宿者を追い出す動きが加速しているが、このような荒っぽいやり方が偏見を広げてはいないだろうか、と疑問を投げかけています。

 今年、国は全国で実態調査を実施することになっているが、これまでの支援方法でよかったのか考えて欲しいとも。

 びっくりしたのは、大阪市のある小学校で学校に野宿者を招いて授業をしたといいます。野宿者本人から話しを聞いて、子どもたちにとってもよかったようです。

 今、大阪市の長居公園では、ホームレスを公園から追い出そうとしているそうです。夏にですか、スポーツの国際大会かなんかがあるそうで、そのために追い出しを図っているとか。

 同じ大阪市でも、小学校ではホームレスを学校に招いて、授業をしているかと思えば、大会のために公園から追い出そうとしている。大阪は全国で一番ホームレスの数が多いところですから、いろんな動きがあってもおかしくはないのですが。

 

 仙台市にもホームレスは数百人(200人前後?)いますが、話しによると東北地方からも集まってきているようです。その理由が、各自治体の担当者から仙台市は住みやすいからと言われているからとか。

 去年までは、広瀬川の澱橋のたもとにもホームレスが数人で住んでいましたが、今はどこかに行ってしまいました。

 

 ホームレスに対する一般市民の反応は、汚い・怖いというもので、悪い・嫌な印象をもっているのでしょうが、それには往々にして偏見が影響しているのではないかと思います。

 実は、私もいい印象は持っていませんでしたが、あることでホームレスの人たちの結核検診にかかわったことで、彼らや彼らの支援者と話しをすることになり、なんだ彼らも普通の人間ではないか、と思うようになり、偏見からはかなり自由になったつもりです。

 

 今は、日本国憲法第25条の規定を持ち出すまでもなく、半ば冗談と言えなくもないですが、「ホームレスになっても生きていける社会」があることはいいことだと思っています。

 大半の人は、自分はホームレスとは全く関係がないと思って生活しているのでしょうが、このまま社会が、ほんの一部の富める人と圧倒的多数の貧しい人を生み出し続けている現状では、誰だってホームレスになる恐れは十分にあると思います。ゆめゆめ自分とは関係のないことだと楽観することはやめて、現在の社会の動向に十分注目していく必要があります。

 ということは、ホームレスに対しての偏見は持たないようにすべきであり、毛嫌いするだけではなく、どうしたらいいのか自分のこととして考えてみることが大切ではないでしょうか。(偽善者と思いますか?)

 

  朝の出勤のとき、あるコンビニの前に置かれる営業用のゴミ袋、そこには期限切れとなり廃棄された食料品も含まれています。

 職場までの間に、コンビニはたくさんあるけれど、ホームレスに食料を提供するような形でごみだしをしているコンビニはここだけです。

 朝の7時50分前後にゴミを出します。それより少し前から3人、時に4人くらいの男のホームレスがビルの柱の陰に立って、待っています。そのコンビニの前は歩道になっていて、サラリーマン・OLが沢山行き来します。また、歩道の車道寄りには自転車が何台も駐輪しています。

 ゴミ袋は、2から3袋出されます。出されると待ってましたとばかりに、ホームレスがやってきて、袋を開けて、選別して食料品を取り出します。人の往来はほとんど気にすることなく、黙々と賞味期限切れ食料品を取り出しています。

 いつまで、このコンビニがこのようなやり方を続けていくのか分かりません。やり方を変えたら、ホームレスはどうするのか分かりません。

 

  12月26日の新聞によると、「コンビニ弁当 売れ残ったら飼料に」「農水・環境両省 広域収集認め 後押しへ」と題していろいろ書いています。

 それによると、2004年度の食品廃棄物は約1100万トン、うち、食品小売業は約260万トンで、コンビニはその1割弱を占めると言うことです。

 これは食品リサイクルの一環で、食品リサイクル法を改正して、リサイクルループ(食の循環利用)の認証制度を創設するそうです。 

 また、これは別のところで見た記事ですが、日本では毎日2000万人分の食料が賞味期限切れ等の理由で捨てられているとか。

 これを読んで皆さんはどう考えますか。

 

 今日本は冬です。いくら暖冬といわれても寒いです。1月6日のJANJANの記事によると、ホームレスは夜凍死しないために、空き缶を拾っているか、一晩中歩いているそうです。

コメント (2)
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