あんな話こんな話

会津生まれの会津育ち…三匹の猫と柴ワンコや家族に囲まれ、家庭菜園に勤しみ都会には住めそうにないローカルな私の日常。

いい日旅立ち、次女が帰る日

2016-02-10 23:54:01 | ばあばの保育

この日に限って、外はうっすらと雪が積もり
仏壇にお供えしておいた萎びてしまった冬ミカンを
野鳥の為にと庭のプルーンの木に挿しておいたのが
モノクロームにミカン色が目立つ…そこだけ別物のようだった。

この日次女はユッキーとたー君と帰って行った。

思えば…次女がお産の為に会津へ帰って来たのが11月も半ばで
12月に無事出産、そして一か月健診も終えて
待ち焦がれている旦那さんの元へと帰って行く日になった。
一週間前の土日に来てって
使わない衣類だとかお祝いの品物だとかを
先に車一台分を持ち帰ったたー君。

確かに3カ月近くもいると荷物も多くなるよな…。
いつの間にか居るのが当たり前に様な気になっていた私。

帰る日のユッキー、少しデコッパチ気味なとこがかわいい。

お手ても赤ちゃんらしくふっくらと…。

いつだったか…一人で独立して生活してみたいと言い出したのが22の時で
心配ではあったが、同じ市内のことで
それでも風邪を引て熱があってロクすっぽ食べてないってメールがあった時に
夜のコンビニですぐに食べられるものと、冷えピタだとか
いろいろ買い込んで行ったことが思い出される。

その後浜通りへと行く事になって
どんな所に住むのかも見ておきたかったし
夫と息子と3人で引っ越しの荷物を運んで行った事。
あの時も一人夕方のアパートに残して帰って来る時
向かう夕陽の眩しさに思わず、さすけねえべか…大丈夫だべか
そんな思いに目頭が熱くなったっけ。

夫と二人一人暮らしの女性が犯罪に遭う事件があると
心配で心配でしかたなかった。

東日本大震災があって、帰って来たくても帰れない状態になって
心配で心配で…そんな時、長女一家が次女を迎えに行ってくれた事もあった。
その後しばらく家で生活をしていたけど
落ち着いたころに、やっぱり浜通りへと戻って行った次女。
すでに生活の拠点は浜通りになっていたんだねえ。

晴れだったけど風が冷たかったあの日

縁あって浜通りに嫁いで待望の赤ちゃん誕生!
その前の年に辛い事があったけど
頑張って乗り越えての里帰り出産となった。

3カ月近くも一緒に居るなんてことは22前の時以来だから
ずいぶん離れて暮らしてはいたのだけど
思い出されるよ…一緒に買い物をしたり
体重を増やせないって、よく一緒に散歩をしたり
そうそう、検診の時のランチも楽しかった。

毎日がとても楽しかった。

いよいよ…帰る前になってたー君と二人で
今までの生活費に充ててくださいってお金を寄越したけど
親が娘の面倒を見るのは当たり前の事で
受け取っておくわけにはいかないって
ユッキーの為に使ってくれたらそれでいい。

頭上では電線に寒雀

その代わりにステキな柄のクッションとワンコの飾り物と
密かに仕込まれていた商品券とか
ありがたくいただいて大切に使わせてもらうからね。
ありがとうの言葉をもらったけど、私の方こそありがとうだよ。

産まれた時から世話をさせてもらって
お風呂も入れて、母乳が間に合ってるのかどうか
泣いてばっかりいる時に、ミルク足そうかどうか迷ってたけど
頑張ってもう少し頑張ってみてって励ましてみたりと
意地が強かったんだね頑張り通して間に合うようになり
一か月健診の時には、母乳だけで身長も体重もしっかり増えてたって
褒められたじゃん…良かったね!

ある意味赤ちゃんと母親の戦いなのかもしれないと思った。
良かった本当に良かった。

泣くな…こっちまで涙が出て来るって!
年寄りになって涙もろくなってるって言うのにさ。

確かに浜通りに帰ったら、今までみたいに私が手伝ってあげるわけにはいかずに
随分心細い思いもするかもしれないけど
でも頑張って乗り越えた分母親としての自信につながるのだと思うよ。
寂しいとか帰したくないとか、そういうのって
子離れ親離れしなくっちゃ、もうユッキーの母親なんだからさ。

向こうにはたー君やあちらの家族も待ってる。
あの家の生活が自分の選んだ道なのだから
母親の私としては、向こうに帰ってもしっかりと頑張るんだよって
背中をドンと押してあげるのが役目だと思っている。

そりゃ、私も寂しいけど自分の事ばっかり考えてちゃね。
あちらの家族も次女とユッキーが帰って来るのを心待ちにしているから
自分の帰るべき場所へと帰って行くだけの事。
そんな話をして二人で泣いたっけね。

次女へ…家から見える夕暮れの風景だよ。

帰る日には泣くまいって決めてたのにまた泣いてしまった。
車が見えなくなるまで見送って、さあ、もう泣かないぞと
帰りしなに渡された一通の手紙を開けると
お父さんとお母さんの娘で良かったって
たくさんの思いと、今度いわきへ来る時にでも使ってって
またお金を忍ばせて…もう!!!
いわきへ行くくらいのお金ならなんぼでもあるわ!!と
また泣いてしまった涙もろい私。

何よりの言葉だったよ…私こそ次女が娘で良かったって思うよ。
早くから親元を離れて、見知らぬ土地で苦労をして来ただろうに
しっかりとした大人になって良いお母さんになったって
ちょっと誇りに思っっちゃった私…身びいきかな。

その手紙とお金はそっとばあちゃんの眠る仏壇へと…。

暖かくなって、陽が伸びて…そしたら
夫と二人で浜通りへとユッキーの顔を見に行くからね。
あ、わりいわりい…たー君の顔も見に行くから!
それまで無理をしないで体に気を付けて
浜通りにどっしりと根を下ろして頑張っている姿が見らるのを楽しみにして
私も会津の地で頑張らなくっちゃ!!

 


 

コメント (32)
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