重賢公には 鴛嘯 という雅号がありますが、私は 鸞嘯 というサインは初めて見ました。
かっての所有者だとする「出川茂氏」のお名前に驚きましたが、昭和40~50年代にかけて熊本市の船場にあった古い歴史を持つ土木建築業の出川組の社長です。
私は仕事でなんどかお世話になりました。残念ながら今はありませんが・・・・・
これも値段が上がりそうですね~
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一、先年御道中にて赤坂には松平兵部大輔様 越前 御油には綱利公御泊被成候 前之夜御立被成候時分を御
使者御取合にて兵部大輔様は赤坂に未被成御座候内に御通被成候 御供衆幕打申は大名名の札も大き
に丸提灯二ツ小身と見へ名の札も小く常の提灯一ツ札見へ申様にともし申候 右の様子御覧にて皆共
に御意被成候 惣躰人の善事は見習たるか能く候 おれか者共はヶ様にはせぬと御意被成候 其後の御参
勤より此方のも燈し申候
一、箱根にて荷馬四五疋御通によけ居候 印に高の字付候木綿の小しるし不残つけ居申候 拙者に誰の荷馬
か尋候へと被仰付候 尋候へは松平讃岐守様と申候 高松の高と存候 其後此方のも本の字印に成申候 敷
年定御供にて江戸も道中も色々しだし出来申事見覺申候 前廉は御駕の者共も御手廻り同前にかきの
合羽にて御座候 或時下馬にて見申候へは紋付初て見申候 其後見申候へは又四五人大身成御衆にも右
の通成るを見申候故村井と申合此方のもあの様に可仕候かきにては此方御供衆元田小左衛門は目う
すく見違候事其外にも有之候 其時分朽木内匠殿御駕の事承不被申候故ヶ様/\と申下馬にての様子
咄申候 地紺に白く山道付させ申候 其後次第/\多く拙者見申候内に大小名とも大形右の通に成申候 御
了殿様御三家何も無地の黒き両羽織かと覺申候 唯今は不存候 尤村井と申合御駕の者共尻からけ申事
も前ゟは下ヶさせこうとふにからけさせ申候 村井拙者勤候迄江戸の者勤申候 其時分は續團右殿御用
承被申候 何とそ御國者計に仕度由悔申候 はくちなとうち御國者迄風俗あしく成候由悔申候へは次第/\に
止八右衛門と申者一人残り申候 是は男振も如形能く不便に思召候間妻なと對しさせ候様團右殿被申
候 しはらく勤病死仕申候 夫より御國者計に成申候
一、或時十左衛門殿に参候へは 御花畑ゟ御歸候所にて片衣ぬき/\傳右そなたの悦事今日被仰出候
御先供の儀向後は御國者計に可被成候 御足軽の内家中に勤居申候者にても人柄吟味仕召抱候様に被
仰出候由御申候故惣躰御先供止申度由神以申候へは其儘には成らぬと御申候て定て 先御代の通にて
可有之候 前廉 殿様御幼少の時は御供不参御先は小姓組勤供鎗三十本餘有之たると承候 拙者初ての
江戸まて御小姓組七人新組壹人供鎗八本其上に肩衣着 御使番御側物頭 二人御小姓頭一人は騎馬次第/\へり
鑓も五本に成三本に成肩衣も止申御小姓頭一人に成申肩衣着の役新組御案内御駕奉行勤候 其時分も
御登城の刻は御小姓頭壹人 要人内匠佐内九八郎一人 此内二人肩衣着三人被召連候御借馬も初は三疋後には壹疋に
成申候 惣躰人數少なく成候事は大御目附御差圖と承候 御並ゟは殿様は平日少なき様に往来のつかへ
ぬ様にと毎度/\被 仰付候 御駕すへ申所も御門より遠くすへ候様にと儀小身成衆の乗物すへ申所
同前と被仰聞候へ共雨降道あしく候時は尚以御歩行近き様にと此方は心懸申候 江村節齋には毎度被
仰聞候由兎角大名なれは乗物も門きは迄のせねはならぬ事の様に源兵衛傳右衛門心得申と思召候 遠
ゟ下り候ても大名と存候へなとゝ御笑被成候由随分御意の通に心得候様度々被申候 惣躰御結構成御
本ノママ(石?)
慇懃成る御言葉大度内蔵助殿さかりより其下々御心安き衆にもかけにても終に殿をつけ不被成候
儀無御座候 又内々侍共にも下馬仕居申名御存知被成候者は名を御意被成候 薩摩守様御聞番伊勢十兵
衛と申者下馬仕居候時に十兵衛はようござれ/\と御意被成候 拙者に被仰聞候は今のは薩摩殿聞番に
て江戸一ぱいの公義者にて松平越中殿は十兵衛小屋に夜咄にも被参候由大ちゃく者と御笑/\皆共
に被仰聞候 如御意承及申なてつけにて冬紅裏者かくれなき男四十五六に見へ申候
一、此前田邊平助次男田邊三左衛門と申貮百石新知被下御中小姓御供役勤候時分道中天龍川の船に牧圓
右衛門は水不調法にて荷物に取付船しつみ候はゝ荷物浮可申間取付居候由三左衛門は水能くおよ
き申大小ぬきはたかに成りおよき可申と帯解申所に船しつみ申候 脇ゟ助船参候て両人共に荷物も取
つき上け候 然れ共三左衛門刀流れ候や兎角心にかけヶ様/\の儀と申上引籠坂崎清左衛門殿段々被
申上候得者左様成事は世に可有事と思召候達御耳不申共其方共手前ゟ不言事と可申聞せ儀と思召候
若き者心にかけ申も無余儀は思召候 早々罷出勤候様に申聞候へと御意の旨にて島田ゟ御供勤申候 惣
躰渡し船川越し申にも皆々急き申者にて候 随分心静に延引少も御奉公のつかへに成不申候 たとへ延
引仕差つかへ申共申分はいか様にも可成事に候 必々急き渡申候へは何そおとし申か兎角悪敷候間下
々迄も其心得にて能く可被申聞候 前ゟ度々承候事皆々急き申ゟ事起り申候