津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■「綱利の歌」ではない・・

2023-01-23 06:58:40 | オークション

            【模写】【細川綱利】13553 色紙 書 和歌 紙本 江戸中期の熊本藩3代藩主 肥後 在銘

   

  さらりとは読みこなせず、自分の力のなさに呆然とする。出品者から読み下しが添付されていて、納得した次第である。

  五代・綱利の和歌だとある。実際には次のように書かれている

          ちとせまて か可れ累
                松も介ふよ利ハ
             君耳飛可れ亭
               よろ川代や
                   經舞

  

      この和歌は綱利の作ではない。大中臣能宣の作として紹介されている。
  
       千とせまでかぎれる松もけふよりは君にひかれて万代よろづよやへむ(拾遺24)

   【通釈】千年までと寿命が限られる松も、今日からは、あなたに引かれて万年の命を保つでしょう。

  最後の二文字を「經舞」としたのは綱利のオリジナルであり上記の説明書では「ひむ」と解説されているが「へむ」が正式であ
  ることが判る。
  一行目の「かかれる」は「かぎれる=限れる」であり、「可」の文字を当てたことは不適切である。
  五票目の最後の文字は「舞」だと解説してあるが、「舞」ではなく「藤」ではないのか。
  もっとも「舞」も「藤」も「む」とは読まないと思うのだが、和歌などの文字はとんと判らぬ身としては少々首をかしげている。

  お詳しい方がおられたらご教示いただきたい。

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■忠興時代の宮内という人

2023-01-23 06:58:07 | オークション

                              【模写】【1円開始】【伝来】us9401〈細川忠興〉書状 ローマ字印 マクリ 戦国武将 利休七哲 三斎

                            

 内容は誠に単純な歳暮の届け物に対する礼状である、模写とあるが忠興のローマ字印が押されている?
忠興の筆跡とは思えないが、現在すでに14,850円の値がついている。宛名の「宮内母」というのが大いに気に成る。
果たしてこれは誰なのか。私のブログの中で検索を掛けても「宮内」が余りヒットしない。
処が「甘利宮内」という人物が見つかった。以下の史料だが、これは三斎(忠興)の死後、遺言を堀田加賀守へ届けるべく江戸へ下った人物として記録されていた。
つまり、三斎の近くに在って信頼された人物であったのだろう。
その後、この甘利宮内の名前は「肥後細川家家臣略系譜」に名前が見えないことを見ると、離国したのではなかろうか?
これは私の全くの推測だが、そんな宮内の母が忠興に歳暮を贈ったという事だろう。「柿二」と読める。                 

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一、清岩和尚今度此表登り被申候時 三斎様御暇乞之節被申
   候ハお三事如何思召候哉其外仰置度事御座候ハゝ可仰置候
   拙僧も證拠可立申与被申候得ハ 三斎様被仰候ハお三事
   宮松殿と被仰合 三斎様御格別ニ可被遣方も無之候間御知
   行諸道具共ニ御譲被成候と被仰候得者清岩被申候ハ目出
   度儀ニ候/慥ニ承届候と被申候得ハ御酒出御祝候/其時堀田加賀守殿へ
   此由申候得と被仰候と聞申者も御座候/又聞不申者も御座候とて
   今度御遺言之書物指上ヶ申候時長岡河内守・佐方与左衛門
   志方半兵衛三人之内ニ而せんき仕由ニ御座候/河内者加賀守殿へ
   申候得と被仰候と申候/与左衛門・半兵衛ハ不承候と申たる由にて御
   座候/河内ニ北ノ丸殿と同意ニ罷成候由申候/甘利宮内・魚住万五郎両
   人江御遺言之書物持せ指上申候与右三人之者共申候間定而宮内
   万五郎致持参指上可申候/河内ニ北ノ丸殿談合ニ而御遺言之書物
   究申候由承申候/堀田加賀守殿へ 三齋様御遺言ニ如此
   三齋被申置候と申候而 三齋様御印を付加賀守様へ甘利宮内
   致持参中屋敷ニ而井門亀右衛門孫ニ渡シ加賀守様へ遣申候可申
   儀ニ御座候間田中左兵衛ニ被仰付亀右衛門ニ加様之儀者無之哉
   と被為成御断申候而如何可有御座哉亀右衛門孫中務殿御懇
   ニ被懸御目候と申候/此言上速ク御座候へ共今日九日之四ッ迄ニ承候故
   致言上候佐方与左衛門今月五日ニ勘解由与私ニ申候ハ北ノ丸へ
   伺不申候而者成不申事も御座候/女儀ニ而候得ハ与ク不参迷惑仕候/
   何共先へ不参候事共ニ而難仕与志み/\と悔ミ申所へ河内・半兵
   衛参候故申留申候/多分加賀守殿へ申候得と 三齋様被仰候と
   の儀与左衛門・半兵衛ハ聞不申候河内ハ聞申候と申候付与左衛門先へ
   不参候事有之与申たると存候事

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