1982年という年は、私にとって大きな革命の年であった。それが、拓郎との出会いである。
夏休みに貸しレコード屋で借りてきて聴いた「TAKURO TOUR 1979」に度肝を抜かれ、そして冬に放送された「広島FM開局記念ライヴ」で、私のハートは完膚なきまでにノックアウトされた。そして、大げさでなく、私の生涯でもっとも感動させられた楽曲が「どうしてこんなに悲しいんだろう」である。
この曲を初めて聴いたのが、この’82年の12月だった。当時、受験やら、友人関係やら、恋愛やら、様々な悩み(今考えると全然大したことないのだが)を抱えていた多感なモラトリアムの私のココロに、この歌は砂に水が染み入るかのごとく、じわーっと浸透した。まさに感動に打ち震えた。この時代の私の気分を、自分以上に的確に表現してくれているその拓郎の歌詞に、心から共感した。それから24年もの歳月が経過しようとしているが、吉田拓郎という人がしっかりと足を地につけて、今なお歌い続けてくれていることに、もう感謝するしかないのだ。
この曲は、「渡辺美里」嬢もカバーしてライヴで歌っていたようだ。その映像を、一度観てみたいのだが、いくら探しても見つからない。そのうち「YouTube」にアップされることを期待ですネ。