新型RAV4とCR-Vに試乗させていただいた後。
ニータ氏と私の意見は、やはり同クラスの売れ筋SUVも、今一度確認してみるべきではなかろうかとのことで、一致を見た。
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そこでまず向かったのが、日産のお店。
このクラスのSUVのロングセラーである、エクストレイルに試乗させていただいた。
グレードは、2列シートで4WDの「20X」(税込メーカー希望小売価格:
2,858,760円)だった。
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スポーティーな2連メーターに、汗っかきに必須の革巻ステアリング。
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ダイヤルとプッシュスイッチを組み合わせた、空調コントロール。
そして、一見でも違和感なく操作できる、オーソドックスなシフトレバー。
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パワーウインドウ&リモコンミラーの操作ロジックも、一般的である。
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サイズ的には、結構大きく(全長4690mm・全幅1820mm・全高1740mm)、車重も1540kgある、このクルマ。
しかしながら。走らせてみると、これがことのほか、軽快なフィールなのだ。
人車一体感というか、キビキビ感があり、スポーティーで、運転していて愉しい。
搭載された147psの4気筒2リッターDOHCは、なかなか良いエンジンだ。
加えて、JC08モード燃費も15.6km/Lと、コンベンショナルな2リッターエンジンの4WD車としては、悪くない数値。
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ラゲッジスペースも、広大と言っていい。
加えて、4:2:4で分割可倒できるリヤシートも、日常の使い勝手に貢献しそう。
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さらにさらに素晴らしいのが、「全車スペアタイヤ標準装備」であること❗
パンクした経験のある方なら分かってくれると思うが、「パンク修理キット」では対応出来ないパンクというのは、実際に、ある。
それは、大げさではなく、僻地では、生死を分けることになりかねない。
最近は「スペアタイヤレスでパンク修理キット装備」のクルマが多いが、それはメーカー側のコストダウン重視の論理である。
SUVであるこのエクストレイルに、スペアタイヤを全車標準装備とした日産の見識に、私は惜しみ無い拍手を贈る。
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また、その走りのスポーティー感には、225/60R18という、ファットで大径なタイヤも、貢献していたのかもしれない。
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久々に乗ったエクストレイルは、実に好印象だった。
なんというか、このクルマが発売以来、一定程度の販売台数を保っているのには、やはりそれ相応の理由があるのだ🚗
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続いて向かったのは、スバルのお店。
試乗させていただいたのは、フォレスターの「Premium」(税込メーカー希望小売価格3,024,000円)である。
この「ジャスパーグリーン・メタリック」のカラーは、シックで美しい。
スリーサイズは、全長4625mm・全幅1815mm・全高1715mmで、車両重量は1530kg。
エクストレイルとの比較では、65mm短く・5mm狭く・25mm低く・10kg軽い、ということになる。
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スバル車らしい、質実剛健で使い勝手重視の、インパネデザイン。
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一見でも感覚的に操作できる、2連ダイヤル+プッシュスイッチの空調コントロール。
オーソドックスなシフトレバーの下方には、悪路での走破性を高める「X-MODE」のスイッチが鎮座ましましている。
走らせてみると、こちらもなかなか軽快なのだが、エクストレイルとの比較では、フォレスターはそれにしっとり感と言うかしなやかさが加わったライドフィール。
また、184ps発揮の2.5リッターフラットフォーは、これまた粛々とかつ滑らかに、回る。
私の経験上、低重心の水平対向エンジン+シンメトリカルAWDは、氷結路面のカーブ走行やブレーキング時に、その安定性というか、基本骨格の素性の良さを感じさせてくれるのだ。
ちなみにJC08モード燃費は14.6km/Lと、2500cc車としては、決して悪くない。
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ウエストラインが平行で、全方位に渡って視界良好なのも、スバル車の伝統的美点。
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そして、225/55R18という大径タイヤを、完璧に履きこなしている、【スバルグローバルプラットホーム】。
なお、写真を撮り忘れたが、このフォレスターも、ハイブリッドモデル以外は「スペアタイヤ標準装備」である。
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2.5リッターメインとなり、先代よりも高価になってしまった5代目フォレスター。
とはいえ、やはり相変わらず、私の琴線を揺らす、良いクルマであった🚗
やはり、数ある国産SUVの中で私が選ぶなら、今回取り上げた2台のうちのどちらかになると思われる。
これ、ホント👀