すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

やさしさとたくましさの同居

2008年05月30日 | 読書
 「優劣をつけないための懸命な教育的配慮」は無駄な努力である。ここからは子どもが育つうえで有益なものは生まれない。
 『人は人によりて人になる』(角田明著 MOKU出版)

 長い間、頭にこびりついているかつての同僚の言葉がある。

 「人は生まれながらにして差別されている。学校は、その差別を狭めようとする場所か。それとも広げようとするのか」

 本当の差別とは何か、優劣とは何か、深く自分に問うてみなければならない。
 そして、肝心なことは、学校(における様々な活動)によって子ども一人ひとりが何をつかみ得るか。その活動の中で教師はどんな対応を見せるか、である。

 差別に負けない心、優劣を見きわめ現実に向かう力…育みたいのはいつもそれらだ。
 実践に優しさとたくましさを同居させているか、ということになる。