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「大きな蕪」は大問題

2021年08月16日 | 絵本
 少し挑戦の気持ちを抱いて『ももたろう』(ガタロー☆マン 誠文堂新光社)を取り上げたのは5月だった。「言葉や画のパフォーマンスを楽しむ」形で確かに盛り上がった。根がお笑い好きなので、おふざけバージョンと思われても魅力は感じる。この夏、その「おかしばなし」の第二弾が新着本として図書館へ並んだ。


『おおきなかぶー』(ガタロー☆マン 誠文堂新光社)



 「ももたろう」の筋におけるアレンジは、家来となる動物の登場順が主たるものだった。しかしこの本は、発端は原作?同様なのだが、おじいさんの助けとなる者たちの登場順はもちろん、登場の仕方や結末まで、脚色がかなり強めだ。一定のパターンで流れるが、ページごとの語尾には変化があり、単純ではない。


 気づいた方もいるだろうが書名が少し違う。「~~ぶー」の箇所である。オチが臭い形をとり、聞き手が子どもだったらウケるか。結末も大きく変わっている。なにしろ「へでたし へでたし」だから…。ロシア民話をもとにしたとは到底口にできない(笑)。「ももたろう」との類似もあり、二作続けて読めば楽しめるかな。


 さて、全く関係ないが「かぶ」は何故「」なのか。草かんむりに「無」である。そもそも「生い茂った雑草」を表わす。「隠されて見えない」という意味は、食用となる球状の根が見えない?ではない。結局「よくわからない」象徴とされる字だと推論できた。だから「大きな蕪」とはなかなか抜けない「大問題」なのだ。


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