百醜千拙草

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No Nukes! (5)

2011-04-01 | Weblog
47 ニュースから。
【パリ共同】福島県の佐藤栄佐久前知事は29日付フランス紙ルモンドのインタビューで、福島第1原発の事故について、原発の運営に関わった
人間の「無分別がもたらした破局だ」として東京電力や日本の原子力行政当局を強く批判した。

 佐藤氏は福島県知事時代の1998年、全国で初めてプルサーマル計画を了承。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料が福島第1原発に搬入されたが、2002年に東電の原発トラブル隠しが発覚、了承を撤回した経緯がある。

 佐藤氏は「(今回の事故で)恐れていたことが現実になってしまった」と指摘。日本の原発行政を推進する経済産業省と監視機関の原子力安全・保安院を分離すべきだとの声があったのに実現していないことを挙げて「日本は民主国家だが、浸透していない分野がある。正体不明の利益に応じて、数々の決定がなされている」と原子力行政の不透明性を暴露した。

 また「今回の破局は(原発に関する)政治決定プロセスの堕落に起因している」と指弾した。


そして週刊朝日の 佐藤栄佐久・前福島県知事が告発 「国民を欺いた国の責任をただせ」の記事。(http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110330-00000301-sasahi-pol)


これらが日本でニュースになって出てきたということに、日本の利権構造が揺らぎ出しつつある前兆を感じます。最初のはフランスの新聞のインタビューの話であり、日本のマスコミはいつも都合の悪い事は無視して来たわけですから、これをわざわざニュースにする意図は、何なのでしょう。原発利権とオイル利権との対立がウラにあるか、もしくは原発推進の恐ろしさを人々がついに実感したか、どちらかではないかと私は思うのです。

前福島県知事、佐藤栄佐久氏の名前を覚えている方もいらっしゃると思います。鈴木宗男氏や佐藤優氏と同様に、「国策操作」で原発利権官僚に嵌められた犠牲者です。汚職事件をでっちあげられたその理由は、上にあるように、2002年に東電の原発トラブル隠蔽に関して、今回大問題となっているプルトニウム燃料使用に関する了承を撤回したからのようでです。その経緯は『知事抹殺 つくられた福島県汚職事件』ISBN 4582824544に詳しいと思います。そして、Wikipediaによると、「(佐藤氏の)知事辞任により、福島県内の原発推進に対する歯止めはなくなった。たとえば福島第一原子力発電所3号機プルサーマル計画について、後任の佐藤雄平知事は2010年8月に受け入れを決定したが、栄佐久によれば安全性等に関する議論は県議会でもほとんど無かったという」とあります。

以前にも原発利権とヤクザと原発奴隷について「暗黒夜考」のブログの記事を紹介しましたが、かなり、ドス黒いもののようです。原発でのヤクザと作業員の実態について、次の話を見つけました。

http://hyouhei03.blogzine.jp/tumuzikaze/2011/03/post_1079.html

人の生き血をすすり、不埒な悪行三昧を行う、醜い浮き世の鬼、とは原発利権者のことでしょう。原発を廃止しなければ、このように利用されては、闇から闇に葬り去られて死んで行く人間は後を断たず、そして今回の事故にように、何百万人もの罪のない人々が、何百年にわたって被害にあう危険を持ち続けることになります。

原発の現場で20年働いて来た平井憲夫氏の話。
http://www.iam-t.jp/HIRAI/index.html

今朝はアメリカ西海岸でとれた牛乳から福島原発からと思われる放射線物質が検出されたという話で、この事故で世界中が汚染され、世界の人々に迷惑をかけています。地震は、地震兵器でなければ、天災かも知れませんが、放射線事故については、平井氏の告発を読む限り、無責任で杜撰な危機管理に加え、天下り官僚など原発利権者の無能で利己的な連中によって、組織的に行われた犯罪と言えるでしょう。はやい話が、幼稚園児が飛行機を操縦しているようなものだったのです。

地球の将来だけでなく人道的見地からも、原発は絶対に廃止しないといけません。
コメント
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