百醜千拙草

何とかやっています

共和党党大会ほか

2012-08-31 | Weblog
フロリダ、タンパでの共和党の党大会で、まもなくロムニーが大統領候補に正式指名される予定ですが、盛り上がってませんね。この人、ホントに中身なさそうです。カネは持っていても人望が無い。カネも無かったが人望はもっとなかった空きカンといい勝負ではないかと思います。副大統領候補のライアンもコテコテの共和党のようで、これでは黒人、ヒスパニック票は、見込めないでしょう。多分、本選はオバマだろうと思いますけど、オバマが再選されたところで、何が変るわけでもなし、ロムニーになったところで不景気がよけい悪くなるだけのことで、いずれにしても余り明るい未来はなさそうです。また、共和党党大会ではロン ポールの支持者が荒れたという話。共和党はそもそも白人、既得権側の党、ロン ポールの主張はラディカル過ぎて、以前の安定を望む共和党コア支持者にはあわないのでしょう。世の中が本当に二極化して白人の地盤が都市部の黒人やヒスパニックレベルまで沈下すれば、ロン ポールの支持者はもっと増えるのではないでしょうか。ま、そうなりつつありますが。残念ながら、ロン ポールも年なので、多分、次はないでしょう。彼の主張(中央銀行という詐欺システムが、ドルの価値の低下、国民の貧困の根本原因にある)を引き継ぐリーダーは現れるのでしょうか。

首相問責案に自民がのって可決。自民総裁、ドジョウに対して「将棋で言えば詰んでいる」と言ったらしいですが、それよりもっと「詰んでいる」のは、大局観も理念もなく、目先の利益だけを追いかけて悪手を連発し、その後始末で後手後手に回り、民主の消費税増税に賛成して談合したくせにその舌の根もかわかぬうちに、問責案を出すという自己矛盾とをさらけだした自民総裁自身でしょう。貧すりゃ鈍するですね。総裁選と代表選が近いようですが、自民も民主もマトモな人間が残っていないという悲しさ。

インターネット監視につながるACTAがどさくさにまぎれて審議もなしに強行採決されようとしているという話。委員長は田中眞紀子。田中眞紀子氏、秘密兵器になると思っていたのですが、これまでの行動をみると、消費税増税には賛成しているし、離党もしていないし、全然、発動する気配がありません。「外務省は伏魔殿」と言って、官僚組織の不評を買い、外相を更迭されたのですから、官僚組織の悪質さはよく知っているはず。外務省が伏魔殿なら財務省は何と呼ばれるべきでしょうか。田中眞紀子氏、最終兵器として静かに爪を研いでいるのでしょうか、あるいはすっかり兵器としての毒が抜けてしまったのでしょうか。

最後に、前回書いたシリアでの日本人ジャーナリスト死亡に関してですが、藤永茂さんが興味深い考察をされています(シリアとリビア)。私は、政府軍が現れるはずがないアレッポの町で突然現れた兵士に首を射たれたこと、その銃撃の直前にどうも日本人であることを認識した様子があること、その死亡映像が非常に早期に反政府軍によって流されたこと、イギリスのTVまでこの事件を取り上げたこと、これまでの政府軍と反政府軍の戦闘で反政府軍が地域住民を虐殺して政府に濡れ衣を着せるということをやってきていたこと、などから、この事件も反政府軍(トルコを通じて欧米から武器支援を受けている)の意図的な暗殺だろうと想像しました。しかし、藤永さんのこの記事の様子から、政府軍が突然あらわれて乱射を行ったという可能性もあることもわかりました。実際に、どちらがやったのかは私はわかりませんが、ただ、反政府軍がこの事件をプロパガンダに利用したことだけははっきりしています。
コメント
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