起こってしまったことは、「ま、いいか」で済ますようになってから、ストレスは減りました。意識してやっているわけではなく、年のせいで、何かと邪魔臭くなり、将来への大志も野心も感じなくなったせいですけど。
兵庫篠山にデカンショ節という有名な民謡があります。デカンショの語源は定かではなく、「出稼ぎ」が訛ったものとか、デカルト、カント、ショーペンハウエルの頭を取った哲学小唄だとか、諸説あるようです。おそらく、季節労働者の生活などを唄ったのだと思いますけど、その歌詞で、「デカンショ、デカンショで半年暮らす、あとの半年は寝て暮らす」というのがあり、私の「ま、いいか」生活となんとなく共鳴します。一生懸命働いても結果につながらないのはいつものことです。そんなときには、「ま、いいか」と寝て過ごし、次の機会を待とう、今生がダメなら来世があるさ、ということで、週末はダラダラしていました。
天気のよい昼下がり、オリーブの塩漬けをツマミに冷えたビールを一杯。日の高いうちから飲むビールはGuilty Pleasure効果もあって、ダラダラの週末には最高です。ソファに寝転がってBGMを漁っていたら、いいのが見つかりました。
Sona Jobarteh は西アフリカ、ガンビアのKora奏者兼歌手です。Koraというのは西アフリカの琴の一種で、巨大なシタールのような形をしていますが、非常に美しい透明感のある音がします。これは西アフリカでは一子相伝で男子に奏法が伝えられる伝統的楽器らしいですが、Sonaはその伝統的Kora演奏家の家系に生まれ、女性として初めてKora奏者を継承したそうです。西アフリカの音楽は、30数年ぐらい前にセネガル出身のユッスー ンドールが広く、ヨーロッパや日本に広めましたが、Koraは彼のバンド、スーパー エトワールで効果的に使われていました。(ガンビアはセネガルに接する小国です)
Koraの爽やかな音色と、アフロビートのパーカッション。夏の昼下がりの冷えたビールにぴったりです。
Sona Jobarteh and Band - Gambia