変わりない日々です。
研究申請書、なかなか困難です。予備データも完全に揃っていない段階なので、パシッとシャープにはいきません。かと言って焦点をぼかしてしまっては、門前払いでしょう。残りの時間でデータを集めて、どこまで具体的な分子やメカニズムにフォーカスできるかにかかってくると思います。
コロナがなかったら余裕とは言えずとも、見切り発車で申請書を書くというような効率も安全性にも悪い状況にならなかったのではないだろうかと思いますけど、思い起こせば、これまでも余裕をもって申請書が書けたことなど一度もない綱渡り人生でした。世界中の人が多かれ少なかられ、コロナでプロダクティビティを失っているわけですし、コロナで研究室閉鎖して二ヶ月目ぐらいで、絶望的な気分になっていたのだから、そこから復活しただけでもヨシです。
ツイッターを眺めていると、当初、あれほど盛んにツイートされていたコロナ関連の研究の話題がずいぶん少なくなりました。人間、何にでも慣れ、新規性を失った話題への興味は時間と共に急速に減衰していくのだなあと思います。これでは、のどもとを過ぎさったと思った時にしっぺ返しをうけることになりそうです。
例えば、今も大量の放射能を垂れ流している福島原発や仮設住宅などで生活している被害者の人々の話題もメディアで見ることは少なくなりました。状況が改善したわけでもなく、むしろ悪くなっているのにもかかわらずです。これでは数十年単位でかかる廃炉やその後の半永久的に残る大量の放射性廃棄物管理の問題に日本人がまともの取り組めるとは思えません。
政治の問題にしても、アベ政権の犯罪、モリカケ、サクラ、などなどなど、あれだけの証拠を積み重ねながら、アベを詰めれず、最長政権を許しています。昔のことと人々が興味を失ったからでしょう。それがこの政権の手口です。ほとぼりが冷めるまで、何かと理由をつけては、ノラリクラリと逃げていると、国民も興味を失って忘れる。さらに、昔のことを掘り返しても生産的でないとか言い出すような連中がワラワラとわいてくる始末です。結果、総括もケジメもなく流してしまうから、アベ政権のような史上最凶政権がのさばり、いつまで経っても日本は民主主義国家として成熟せず、戦後75年、ずっとアメリカの植民地として、沖縄に負担を押し付けて恥じない国となっています。多くの国民は、それを恥と思うどころか植民地であるという認識さえなく、沖縄の返還後も50年近くも、返還とは名目ばかりの状況に沖縄が置かれ続けているということさえ不思議に思っていないのではないでしょうか。
八月がくるたびに、戦争について語り続ける努力を払うのは、忘れてはならないことを、忘れやすい日本人に思い出させるためだと思います。過去を忘れ、記憶を改竄し、事実を隠蔽することで、整形美人の「美しい国」にしようとしているアベ。真に美しい国となるためには、真摯に反省し問題を直視して解決していく努力、過ちを起こさないように過去に学んだものを忘れない努力を重ね、内側から実力をつけていく必要があります。