百醜千拙草

何とかやっています

引退の時期

2021-04-09 | Weblog
知り合いの研究者の人からの頼まれ仕事があって、その試薬類を届けにきてくれたので久しぶりに、雑談しました。この人は私より八年ほど年上で、不思議な縁がある人で、最初に初めて話をしたのは15年ぐらい前の学会帰りのバスの中でした。当時は、この人は離れた施設にいて、ウチの分野での今日まで続く一大トレンドの元になった大発見をした直後で、その学会で特別講演を行ったあとの帰り、空港までのバスで乗り合わせたのでした。それから数年経って、違う施設ではありますが近所の施設に移ってきて、たまたま私も参加していた合同プロジェクトのアドバイザーとなったので、会合で顔をあわすようになり、妙な縁で、数年前は一緒に論文も出しました。比較的近所とはいえ、ずっとリアル会合はありませんから、会ったのは久しぶりで、仕事の話の後は、自然とリタイアメントの話になりました。子供がほぼ独立したからやりたいことができる年齢になったので、いろいろやりたいこともあって考えているが、研究が好きなのと、もうちょっと資金を貯める必要があるので、あと数年はやりたいとの話。引退後いろいろやりたいことの第一は地下室のリノベーションだそうです。
 最近、同年代や年上の人と話す機会があると、自然とこの手の話題になります。この一年に複数の知り合いの同業者とこの話題になっても、みんな結構、引退する年齢を決めている人が多いようです。私も体の自由が多少効くうちに、数年ぐらいは、毎日が日曜日の生活を送りたいと考えております。そのための資金とか、場所とか、日曜日の過ごし方のアイデアとか、そうしたことを準備しないといけないのですけど、何しろ、いつまで、そこそこ健康が維持できて、いつから老人ホームや病院の世話になって、いつ死ぬかがわからないので、なかなか予定を立てるのも難しいです。
 若い時には考えたこともなかった遠く離れた人生のゴールが、水平線の向こうに見えはじめてきて、もっと若い時から準備をしておくのだった、とちょっと後悔し始めています。ま、もう手遅れですけど。
 振り返って、余り深く考えずにやっていたことで、大変助かったのは、個人年金の積み立てでした。これをやっていなければ家も買えなかったし、リタイアのことを考える余裕もなかっただろうと思います。
コメント
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