tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良県下で、新酒祭りを!観光地奈良の勝ち残り戦略(76)

2013年12月25日 | 観光地奈良の勝ち残り戦略
奈良は清酒の発祥地である。山と渓谷社刊『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』の「清酒」(特産品)によると、
※トップ写真は、「第1回乾杯デジタルフォトコンテスト」(日本酒で乾杯推進会議)入賞作品

酒の歴史は古く、平城京から出土した木簡にも造酒のことが書かれている。長い間濁り酒だったが、室町時代に清酒が造られ、この上が無いと「無上酒」とまで呼ばれた。この清酒を造ったのが正暦寺(しょうりゃくじ=奈良市)。日本の清酒の起源はここから始まる。「菩提酛(ぼだいもと)」と呼ばれる酒母(しゅぼ)は奈良盆地の米、菩提山川の清らかで豊かな水によって生まれた。

戦国時代はかなりの量が造られ、武将たちは競って求めたという。武田勝頼を滅ぼした徳川家康を信長は「南都諸白(なんともろはく)」でもてなし、秀吉が吉野山で花見の宴を張った時も「南都諸白」。奈良正暦寺の僧房酒は天下一の酒として知られていった。近年、昔ながらの酒母造りが正暦寺で復活、「菩提もと」を使った地酒が造られている。


また、桜井市の大神神社では毎年「醸造安全祈願祭」(酒まつり)が営まれる。同神社のHPによると、

例年11月14日に、「酒の神様」「醸造の祖神」と仰がれるご神徳を称えて、新酒の「醸造安全祈願祭(酒まつり)」が行われます。特に14・16・17日には社頭で醸造元より奉納された四斗樽の鏡が開かれて参拝者に振る舞われ、境内一円がお酒の甘美な香りで満ち溢れます。前日13日の午前9時には、拝殿・祈祷殿向拝の大杉玉(直径1メートル60センチ、重さ150キロ)が緑の色も鮮やかな新しいものと取り替えられます。

奈良県下には多くの酒蔵(酒造会社)がある。奈良県の酒は、バラエティに富んでいるのが特徴だ。酒蔵も、他府県のように1か所に集中するのではなく、県下に広く分布している。春日大社、大神神社、橿原神宮など、神社に寄り添うような格好で酒蔵があることも奈良の特徴である。

日本酒の味を左右するのは、水である。奈良市は春日山原始林、生駒は生駒山、葛城は金剛葛城山、とそれぞれ伏流水に恵まれている。吉野は日本一水の豊富なところだし、大和高原には良質の地下水が湧き出る。だから各地で特徴のある日本酒が作られる。

フランスでは、各地でワインの新酒祭り(ヴァン ヌーボー)が行われる。ボジョレ・ヌーボー解禁日のお祭り騒ぎも、よく知られている。その影響で、日本でも、山梨や神戸や河内で、ワインの新酒祭りが行われる。

そこで提案である。毎年1~2月に、日本酒の「新酒祭り」を奈良県内で開催できないだろうか。「醸造安全祈願祭」のようなメーカーのための祭りではなく、美味しい新酒とそれに合う料理を楽しむイベントとして…。発案者は(ハンドルネーム)井伊和気右衛門さんだ。当ブログの「日本酒で乾杯!」という記事に、

此の神酒(みき)は我が神酒ならず 倭成す大物主の醸(か)みし神酒 幾久 幾久
(高橋邑の活日の歌『日本書紀』)
大和に酒の神、いい地酒、うまいものが揃いましたね。大物主の祝福で奈良のうまいものといい地酒がマリアージュ。でも、三輪の酒まつりは、酒蔵の醸造祈願祭。作る側のお祭です。お酒をいただく側のうまい料理とうまい酒のマリアージュを楽しめる新酒祭りがあればいいのになあ。きっと、ボジョレー騒ぎよりいいお祭りになるのに。

というコメントを投稿していただいたのである。これには私から《どこかに提案してみましょうか。黒滝村の牧場飼育の猪や、御所の合鴨を使った鍋料理と組み合わせて…。冬場の閑散期の良いイベントになりそうです》と返答させていただいた。



北海道では、北海道酒遊記「パ酒ポート(パシュポート)」というお酒(日本酒、ワイン、ビール)のスタンプラリー・イベントを実施しているそうだ。旅行会社にお勤めのMさんに教えていただいた。Facebookには、

飲んでますか?北海道のお酒。北海道各地では魅力的なお酒がたくさん造られてます。広い大地、澄んだ空気、絶えることのない雪清水…。北海道の恵みを凝縮し豊かな自然が育んだ日本酒、ワイン、ビールの数々。その酒造を巡りながら「観光」も「食」もお得に楽しみませんか?パ酒ポートで巡るちょっと大人のスタンプラリーいよいよスタート!スタンプを集めて、豪華賞品をゲット!

完走者には全種蔵書制覇認定書をプレゼント、めざせ道産酒マイスター!
そのほかにも…パ酒ポート4つのお得!
①全23か所の酒造所で必ず受けられる特典&割引あり!
②特約温泉施設30店舗でワンコイン(500円)入浴可!
③特約ガソリンスタンドでなんと5円/ℓ引き!
④特約飲食店や各施設で割引や特典など!


奈良市では、観光閑散期のイベントとして2010年2月から「なら瑠璃絵」をスタートさせた。2014年2月からは、「珠光茶会」という5日間の大茶会を開催する。どちらも悪くはないのだが、日本酒好きのワタクシとしては、寒い2月にはココアやお茶よりお酒を飲んで温まりたいし、美味しい小鍋もつつきたい。

大和肉鶏の水炊き、大和牛(やまとうし)のすき焼き、ヤマトポークの豚しゃぶ。牧場飼育の猪鍋(黒滝村)は臭味がないし、牛乳仕立ての飛鳥鍋は、文字通り飛鳥時代に明日香村で考案された鍋物である。ニューフェイスの倭鴨(やまとがも)の鴨鍋は、「第4回 鍋-1グランプリ」で優勝している。「○○うま酒祭り」「○○酒蔵バル」などのネーミングは、いかがだろう。○○のところには地名を入れ、「葛城うま酒祭り」「吉野酒蔵バル」のように…。

幸い奈良県下に酒蔵は広い地域に分布している。南部や東部の山間部にもいい酒蔵があるし、畜産物は美味しいし、新鮮な大和野菜も収穫できる。道具立てはすべて揃っているのである。さてこのアイデア、どこへ提案しに行ったものやら…。
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会席料理は、日本料理の正統派!

2013年12月24日 | グルメガイド
「和食:日本人の伝統的な食文化」が本年(2013年)12月、ユネスコの「無形文化遺産」(世界遺産)に登録されたことを受けて、早くもこれにちなんだ講演の予約をいただいている。私は先回りして1年ほど前から準備を始め、12/21(土)には、NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の2013年納会で、「食の文化史~祝!「和食」世界遺産登録」という40分の講話をさせていただいた。アンケート結果を見るとご好評いただいたようで、ホッとしている。今後はこれに手を入れて、通常(90分)の講話として、完成させていく予定である。





12/21の講話では「日本料理は6変化」として、日本の料理様式が①神饌料理(神さまに供えた)→②大饗料理(平安貴族の料理)→③本膳料理(武士の料理)→④精進料理(禅宗寺院で発達)→⑤懐石料理(=茶懐石。茶の湯で提供)→⑥会席料理(江戸時代。日本料理の完成形)と変化してきたことを示し、「正統派の日本料理は会席料理です」と強調した。しかし40分の講話では、それを写真などで詳しく説明する時間が取れなくて、とても残念だった。そこで以下、京都の竹茂楼(たけしげろう=美濃吉本店)でいただいた会席料理の写真をもとに、その全貌を紹介したい。



「竹茂楼」(京都市左京区粟田口鳥居町65)は、平安神宮の近くにある。地下鉄東西線の東山駅から徒歩5分。お訪ねしたのは12/15(日)、会社の先輩(OB)が作る「京都食べ歩き同好会」の第28回だった。いただいたのはお昼の会席料理(10,500円税込み・サ別)だった。紅葉も終わり、京都は静まりかえっていたが、この日は「大安」とあって、お店では平安神宮で式を挙げたカップルの披露宴が行われていた。静かにいただかなければ(しかし、やはり大宴会となってしまった)。Wikipedia「会席料理」によると、




この絵葉書は、当日名刺交換したN嬢(竹茂楼のチーフ・
ブライダルアドバイザー)から、礼状として送られてきたもの

会席料理は宴席に供される料理である。本膳料理が廃れた現在、日本料理に於いては、儀式などで出される最も正統な料理形式である。会席とはもともと連歌や俳諧の席のことであり、呼称の似た「懐石料理」と混同されがちだが、ルーツは同じであるものの、近世以降は明確に区別されている。

懐石料理は茶を楽しむためのものだが、会席料理は酒を楽しむためのものである。江戸時代には会席が料理茶屋で行われるようになり、酒席向きの料理が工夫されるようになった。会席料理の献立は、一汁三菜(吸い物・刺身・焼き物・煮物)が基本である。さらにお通し・揚げ物・蒸し物・和え物・酢の物などの酒肴が加えられ、最後に飯・味噌汁・香の物、水菓子となる。

伝統的な例
1.先付(さきづけ) ・・・ 前菜
2.椀物(わんもの) ・・・ 吸い物
3.向付(むこうづけ) ・・・ 刺身
4.鉢肴(はちざかな) ・・・ 焼き物
5.強肴(しいざかな) ・・・ 煮物
6.止め肴 ・・・ 原則として酢肴(酢の物)、または和え物
7.食事 ・・・ ご飯・止め椀(味噌汁)・香の物(漬物)
8.水菓子 ・・・果物



先付(オードブル)。レンコンは雪の結晶のように切ってあった

ご飯、止め椀、漬物は同時に供される。ただし上記以外にも油物(揚げ物)や蒸し物、鍋物が出ることがある。油物が供される場合には一般に強肴のあとである。飲み物は基本的に日本酒、または煎茶である。近年はほうじ茶やコーヒーが出されることもある。明治時代以降は肉も出される。シチューなどの洋食の皿が交えられたり、デザートとして洋菓子が供されたり、ご飯の代わりに蕎麦やうどんが出されることもあり、上記のような献立の流れに必ずしもとらわれるものではない。


吸い物(椀物)は、スッポンの真蒸(しんじょ=真薯)、舞茸、下仁田葱


鯛とヨコワの刺身

竹茂楼の献立は、写真の通りである。ベースとなる「一汁三菜」(吸い物・刺身・焼き物・煮物)は、スッポン・舞茸・下仁田葱の吸い物(椀物)、鯛とヨコワの刺身、ブリの味噌柚庵(ゆうあん)焼き、聖護院蕪仕立ての小鍋である。


揚げ海老芋、アナゴのうま煮

和食の世界で「椀刺(わんさし=椀差)」という。 椀物と刺身のことで、一汁三菜の会席料理のなかでも、これが主役である。椀物の汁でその店の「命のダシ」のレベルを計り、刺身で素材の良さと包丁さばきを知るのである。竹茂楼の椀物(スッポンのしんじょ・舞茸・下仁田葱の吸い物)は汁も具も、驚くほどの美味しさだった。寒い日のスッポンは、誠に有り難い。刺身も、申し分ない。


ブリの味噌柚庵(ゆうあん)焼き

椀刺と、もう1つよく知られる言葉が「割主烹従(かっしゅほうじゅう)」である。「割烹」といわれるが、 刺身など食材を切り割いてそのまま食べる生もの(割)が主、煮たり焼いたりする料理(烹)は従、ということである。


聖護院蕪仕立ての小鍋

すると、日本料理→会席料理→一汁三菜→椀刺→刺身 という順番になる。料理道のことを「包丁道」などというが、やはり包丁さばきが問われる刺身がキーポイントになるのだ。


ウナギの蒲焼・湯葉あんかけ

この日のご飯ものは、ウナギの蒲焼・湯葉あんかけ、米は魚沼産コシヒカリであった。同席したYさんが「おお、このウナギはうまい!」といって、追加注文できるか聞いていた。仲居さんの回答は「1,000円でお出しできますが、30分以上お待ちいただきませんと…」とのことで、Yさんは諦めた。


紅茶(アールグレイ)のシャーベット、オレンジ、キウイ…

確かに竹茂楼のHPには《当亭名物 鰻蒲焼 「裂き3年、串打ち7年、焼き一生」といわれている当亭名物「鰻蒲焼」。 背開きにして裂いた後、竹串にて串打ちし、一度白焼きをしてから、鰻専用の蒸し器である、いわゆる「蒸篭」にて約30分蒸し上げた後、昔ながらの「秘伝のタレ」を用いて、炭火にて丹念に焼き上げたものでございます》とあった。蒸篭(せいろう)で蒸すのに30分かかるのだ。


わらび餅(温)と抹茶



デザートまで、すべていただいて、大満足・大満腹であった。和食の王様・会席料理の醍醐味と、竹茂楼の料理の腕前、そして店員さんの「お・も・て・な・し」すべてを堪能させていただいた。同行したTさんも、Facebookに《第28回『京都食べ歩き会』例会 美濃吉本店・竹茂楼に行って来ました。料理はとても美味しく、仲居さんの応対もすばらしく、大満足の1日でした》と書いておられた。

「和食:日本人の伝統的な食文化」の世界遺産登録で、来年も痩せるヒマがなさそうです!

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長谷寺のだだおし(産経新聞「なら再発見」第59回)

2013年12月23日 | なら再発見(産経新聞)
産経新聞奈良版・三重版ほかに好評連載中の「なら再発見」、今回(12/21付)のテーマは「長谷寺のだだおし 大松明と鬼の火祭り」、筆者はNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」、ガイド名人の雑賀耕三郎さんである。まずは長谷寺について。Wikipedia「長谷寺」によると、

長谷寺(はせでら)は、奈良県桜井市初瀬にある真言宗豊山派総本山の寺。山号を豊山神楽院と称する。本尊は十一面観音、開基(創立者)は僧の道明とされる。西国三十三所観音霊場の第八番札所であり、日本でも有数の観音霊場として知られる。

大和と伊勢を結ぶ初瀬街道を見下ろす初瀬山の中腹に本堂が建つ。初瀬山は牡丹の名所であり、4月下旬~5月上旬は150種類以上、7,000株と言われる牡丹が満開になり、当寺は古くから「花の御寺」と称されている。また『枕草子』『源氏物語』『更級日記』など多くの古典文学にも登場する。


この長谷寺では、毎年2月14日のバレンタインデーに、「だだおし法要」という火祭りが営まれる。千年以上も続く行事である。では、雑賀さんの書かれた全文を紹介する。



 2月14日に長谷寺(桜井市)では「だだおし法要」を営む。赤、緑、青の3匹の鬼が巨大な松明(たいまつ)を手に堂内外を暴れ回り、追い出されるという儀式で、この地に春をよぶ一大火祭りだ。
 人々の罪・過(あやま)ちを仏前で懺悔(さんげ)し、身も心も清らかになるしてい、長谷寺は「修二会(しゅにえ)」の法要が営まれる。その締めくくり(修二会結願[けちがん]大法要)が、14日のだだおし法要だ。
 能化職(のうけしょく 住職)に従い多くの僧侶が登廊(のぼりろう)を上がり、参列者に見守られながら本堂に入る。本堂内陣の十一面観世音菩薩の前で、人々の罪科(ざいか)を懺悔する法要が営まれる。



写真はすべて雑賀さんのブログから拝借(「だだおし」「だだおしと鬼の松明」

 速いテンポでリズミカルにお経が読まれ、ほら貝が吹かれ、激しく太鼓がたたかれる。乱声(らんじょう)乱打といわれるこの厳かで勇壮な儀式で、参列者は一気に「だだおし」に引き込まれていく。
 続いて宝印(ほういん)授与が行われる。「だんだいん」と呼ばれる宝印を、諸仏・諸菩薩や参拝者の額、参拝者に授与された牛玉札(ごおうふだ)に押し当てる儀式で、悪魔退散・無病息災を祈る。
      *   *   *
 「だんだいん」は長谷寺を開山した奈良時代の徳道(とくどう)上人から受け継がれてきたといわれる。
 徳道上人は病により仮死状態になって閻魔(えんま)王に会った。閻魔王は「近ごろは地獄に来るものが夕立のように多い」と嘆き、「帰って浄土と地獄があることをよく教えるように」と頼んだ。そこで徳道上人は「頼まれたという印(しるし)をいただきたい」と告げると、閻魔王は「だんだいん」を授けたという伝承である。
 暴れはじめた赤鬼、緑鬼、青鬼は、「だんだいん」を押した牛玉札によって本堂から追い出される。鬼は松明(たいまつ)を手に本堂の周りを回る。
 松明は激しく燃え上がる。赤鬼が持つ松明は一番大きくて長さがメートルあり、重さも120キロだ。鬼たちは堂の周りを回り、すれ違いざまに激しく松明をぶつけあう。
      *   *   *
 松明は頑丈で、しかもよく燃えなければならない。松明を作っている豊森(とよもり)新次さんにお話を聞くと、「ジンという松の樹の赤身のところを小割りして松明を作ります。ジンは松ヤニをしっかり含んでいるので、激しく燃えます」。



 花びらが開くような形の松明は迫力があり、しっかり燃え上がるようだ。出来上がりの形を考えながら、一本一本の割り木を鉈(なた)で削り形を整える。大松明だと割り木は40本必要で、根気のいる仕事だ。
 豊森さんは「よく燃えて、しかも頑丈なものをつくることが大切ですが、何といっても200年の樹齢の貴重な松を使っていることに感謝しながら、松明づくりをしています」と力を込める。
 豊森さんは「だだおし」の日、松明を従えて堂を周回する鬼のサポート役もする。「主役は鬼と松明。ぼくらは黒子ですから目立たぬように」と控えめだが、松明の燃え具合を見ながら鬼の動きを鋭くコントロールして法要を支える。
 だだおし法要は、年明けの2月14日午後3時から行われる。内陣から追い出された3匹の鬼が大松明を持って初瀬の山で暴れるのは、夕刻になってからだ。(NPO法人奈良まほろばソムリエの会 雑賀耕三郎)

長谷寺へは、近鉄長谷寺駅下車・徒歩約15分。近くには文久元年創業の老舗旅館長谷寺湯元「井谷屋」がある。楽天トラベルの口コミでも《長谷寺の朝の勤行を見学するために宿泊しました。お寺までも徒歩5分くらいで、立地的には非常に良かったです。空いていたからか 部屋も風呂トイレ付きへとアップグレードしていただき、駅までも親切に送迎していただきました。夕食にはあまり期待していなかったのですが、刺し身も新鮮で、食事は全て美味しかったです。温泉も気持ちが良かったです》と評判は上々だ。

皆さん、ぜひ長谷寺をお訪ね下さい。雑賀さん、ご紹介有難うございました!
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走るソムリエ・吉田利明さん(奈良の個人観光タクシー)が、奈良テレビに登場!(2013Topic)

2013年12月22日 | お知らせ
奈良のエキスパート資格「奈良まほろばソムリエ」を持つ観光タクシードライバー、吉田利明さんが、明日(12/23)の奈良テレビ放送「ゆうドキッ!」(午後6時~7時)の「奈良人物手帖」のコーナーに生出演される。番組のHPにはすでに、「おもてなしの心 観光ガイド 吉田利明さん」と紹介されている。

吉田さんは2011年に「平成23年度奈良県観光事業功労者」、2013年には「第4回あしたのなら表彰」で、いずれも奈良県知事から表彰された。私も当ブログで、「奈良 吉田個人観光タクシー または『走るソムリエ』」として紹介させていただき、今もたくさんのアクセスをいただいている。

奈良テレビのスタジオで、吉田さんがどんなトークをされるのか、今から楽しみである。見逃さないよう、タイマー録画もセットした。皆さん、ぜひご覧ください!
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奈良まほろばソムリエの会 2013 納会が開催されました!

2013年12月22日 | 奈良にこだわる
昨日(12/21)、NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、奈良ロイヤルホテルで「奈良まほろばソムリエの会 2013 納会Jを開催した。Ⅰ部・Ⅱ部には約120人、Ⅲ部には約60人が参加した。スケジュールは、


小北博孝理事長の冒頭挨拶


司会・進行は大山恵功理事

Ⅰ.会員による研究発表会(13:00~)
(1)「奈良時代の建築の変遷~法隆寺・薬師寺・唐招提寺の比較~」加藤英之
(2)「食の文化史~祝!『和食』世界遺産登録~」鉄田憲男
(3)「入鹿の首塚を考える」露木基勝
Ⅱ.雅楽・舞楽公演(天理市の雅楽集団「雅房」による 16:00~)
 雅楽「越天楽(えてんらく)」と舞楽「蘭陵王(らんりょうおう)」
Ⅲ.懇親会(17:00~)



加藤英之さんの「奈良時代の建築の変遷」



第Ⅰ部の研究発表会(Power Pointを使った講話)は、それぞれ発表者の個性あふれる講話だった。愛知県刈谷市からお越しの加藤英之さん(米国公認会計士)は、綿密な写真取材により、3ヵ寺の柱や組物などの違いを詳しく考証。


私は「食の文化史」


露木基勝さんは「入鹿の首塚を考える」



私は今月、ユネスコの無形文化遺産に登録されたばかりの「和食」の歴史について、再現写真を交えながら楽しく解説。露木さん(医師)は、大胆な推理により、目からウロコの蘇我入鹿「首塚」伝説と、ゆかりの地を紹介された。





第Ⅱ部の雅房さんによる雅楽・舞楽は、鳥肌の立つような素晴らしい公演だった。雅楽は世界最古の「オーケストラ」「エンターテインメント」といわれ、世界遺産登録されている。アジア諸国からもたらされた音楽や舞に、上代以前から伝わる音楽や舞が融合し、日本化した舞台芸術だ。10世紀頃に大まかな形態が成立し、今日まで伝承されている。







春日大社の「おん祭り」などでなじみのある雅楽・舞楽の著名な演目を目の前で演じていただき、また詳しく解説もしていただき、これは良い経験になった。第Ⅲ部では、奈良ロイヤルホテルさん特製のビュッフェ料理をいただいた。





第Ⅰ部の様子は、今朝(12/22)の産経新聞奈良版でも、大きく紹介された。見出しは「日本の食文化 変遷紹介 まほろばソムリエの会が研究発表」。

県内の歴史や文化の情報を発信しているNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」が21日、奈良市内のホテルで研究発表会を開いた。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録された「和食」の魅力などを、奈良の伝統料理にも触れながら紹介した。発表会には会員ら約120人が参加した。



会の専務理事の鉄田憲男さんは、ユネスコの無形文化遺産に登録された和食にちなみ、「食の文化史」について発表した。「日本料理は6変化」として、飛鳥時代に登場し、現在も春日大社(奈良市)などで食べることができる日本初の料理様式とされる神饌(しんせん)料理などを紹介。平安時代末期以降、豆腐やゆばなどの料理技術が飛躍的に発展した精進料理や、現在の和食の礎とされる江戸時代の会席料理など、日本の食文化の変遷を解説した。





鉄田さんは「和食は飛鳥時代から連綿と続いており、食は文化を表わす。遺産登録を機に、日本の文化を発信してきたい」とした。発表会の後は、天理市の雅楽専門店「雅房」のグループが雅楽「越天楽(えてんらく)」や舞楽を披露。会場は優美な雰囲気に包まれた。


和気藹藹(わきあいあい)と、懇親会がスタート

ヤマトナデシコ七変化ならぬ「日本料理は6変化」とは、日本の料理様式が①神饌料理(神に供える)→②大饗料理(平安貴族の料理)→③本膳料理(武士の料理)→④精進料理(禅宗寺院で発達)→⑤懐石料理(=茶懐石。茶の湯で提供)→⑥会席料理(江戸時代。日本料理の完成形)と変化してきたことを表す。


1日の締めは、北田良嗣副理事長

あとでアンケート用紙を見ると「懐石料理と会席料理の違いがよく分かった」「おせち料理のルーツが本膳料理で、それが江戸時代の享保期に完成したとは、初めて知った」「和食の歴史が連綿と続いていることに、驚いた」という感想が書かれていた。

それにしても、バラエティ豊か、楽しさいっぱいの「2013納会」であった。お世話いただいたNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の大山理事はじめ「啓発グループ」の皆さん、理事の皆さん、発表者の皆さん、有難うございました!

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