【相撲協会は19日、ロシア出身の幕内若ノ鵬(19)=間垣部屋=に厳重注意をした。前日、安馬に敗れた怒りから国技館の風呂場で暴れて棚を壊すなどしていた。
素行のよろしくない外国出身力士は、協会にとって悩みのタネだ。
「横綱の品格」を問われた朝青龍、写真記者に暴行した露鵬、Tシャツ姿で出歩いた繁華街で通行人と小競り合いになった把瑠都、禁を破って車を運転し人身事故を起こした旭天鵬……。枚挙にいとまがない。
相撲は「スポーツ」と「伝統芸能」が融合した日本独自の文化だ。
「強さ」とともに相撲の本分をどう指導するか。国際化の進む土俵の整備は、「非暴力」とともに急務の課題だ。(吉田純哉) (asahi.comより抜粋)】
>相撲は「スポーツ」と「伝統芸能」が融合した日本独自の文化だ。
と言うが、それを二つに分裂させるべき時期に来ているのだと思われる。つまり『格闘技スポーツ相撲』と『伝統芸能相撲道』とに分けるべきなのだろう。
大相撲に対する深い知識と理解が私にあるわけではない。ただ普通のファンとしての直感からの意見だが、外国人力士総てに伝統芸能としての相撲を押し付けるのは無理があると思うのだ。
朝青龍にとって相撲は格闘技ビジネスでしかない。勝ちさえすればよく儲かりさえすればよい賞金勝負だ。儲からなくなって引退となっても、親方になるとか部屋を興すなどは先ず考えられない。モンゴルに帰ってビジネスにいそしむ手筈は整っているようだ。彼にとっての『溜め』はマネーだ。
元横綱の曙が格闘技に転じて面白さを提供しているように、朝青龍を筆頭にして露鵬、安馬、把瑠都、黒海、若ノ鵬などは『格闘技スポーツ相撲』になれば、大人気を博すだろう。日本人力士の中でも千代大海、稀勢里、雅山などはこちら向きだ。
相撲の美しさは、何といっても異形の体だ。ミスターコンテストやギリシャ彫刻などの鍛え上げられた筋肉美はあからさまな力の誇示だが、相撲取りの体は筋肉を内に覆い隠している『溜め』の美なのだ。
芸能として奉納されるのも頷けるというものだ。技の上手さ強さに身体の美しさ品のよさを上げるなら、もう一番に大鵬だ。あまりに強かったから、負けた時の方が嬉しかったけれど、あの美しさは比類ない。ロシア人の血が混じっているということだったが、全くそんなことは気にもならなかった。
柏・鵬時代などと言われ、ハワイ巡業だかの土産に当の横綱の二人がピストルを持ち帰り、『こりゃまずい』と気づいて川に捨てたという事件があった。川が浚えられピストルも見つかって、二人は大目玉を食った。こんなお茶目な一面もあったけれど。
あの当時の大関で豊山という観音像のような表情をした力士がいた。所作といい品の良さといい美しさといい、忘れられない。彼は時津風部屋を継ぎ年寄も定年になって、完全引退した。その部屋でついこのまえ時太山のリンチ暴行死事件が起きたのは誠に皮肉というか残念だった。
今の相撲取りに対して個人的な好みで言うなら、大関の琴欧州がすべてにおいて美しい。出島の真っ白い餅肌も好きだが、もう少し体が大きくて大関から落ちることがなかったら良かったのにと思う。安美錦も好きだ。彼には取りこぼしのない急激な進歩を期待している。
白鳳が歴代の横綱をビデオで研究しているそうだ。技もさることながら、美しさ品のよさを身につけようとしているのだろう。技は今場所を見るかぎり充実して隙がなく十分な横綱相撲だ。まだ、態度と表情に『溜め』の美しさが備わっていない。期待できない気もするけれど、少し期待してみようという気になってきた。
素行のよろしくない外国出身力士は、協会にとって悩みのタネだ。
「横綱の品格」を問われた朝青龍、写真記者に暴行した露鵬、Tシャツ姿で出歩いた繁華街で通行人と小競り合いになった把瑠都、禁を破って車を運転し人身事故を起こした旭天鵬……。枚挙にいとまがない。
相撲は「スポーツ」と「伝統芸能」が融合した日本独自の文化だ。
「強さ」とともに相撲の本分をどう指導するか。国際化の進む土俵の整備は、「非暴力」とともに急務の課題だ。(吉田純哉) (asahi.comより抜粋)】
>相撲は「スポーツ」と「伝統芸能」が融合した日本独自の文化だ。
と言うが、それを二つに分裂させるべき時期に来ているのだと思われる。つまり『格闘技スポーツ相撲』と『伝統芸能相撲道』とに分けるべきなのだろう。
大相撲に対する深い知識と理解が私にあるわけではない。ただ普通のファンとしての直感からの意見だが、外国人力士総てに伝統芸能としての相撲を押し付けるのは無理があると思うのだ。
朝青龍にとって相撲は格闘技ビジネスでしかない。勝ちさえすればよく儲かりさえすればよい賞金勝負だ。儲からなくなって引退となっても、親方になるとか部屋を興すなどは先ず考えられない。モンゴルに帰ってビジネスにいそしむ手筈は整っているようだ。彼にとっての『溜め』はマネーだ。
元横綱の曙が格闘技に転じて面白さを提供しているように、朝青龍を筆頭にして露鵬、安馬、把瑠都、黒海、若ノ鵬などは『格闘技スポーツ相撲』になれば、大人気を博すだろう。日本人力士の中でも千代大海、稀勢里、雅山などはこちら向きだ。
相撲の美しさは、何といっても異形の体だ。ミスターコンテストやギリシャ彫刻などの鍛え上げられた筋肉美はあからさまな力の誇示だが、相撲取りの体は筋肉を内に覆い隠している『溜め』の美なのだ。
芸能として奉納されるのも頷けるというものだ。技の上手さ強さに身体の美しさ品のよさを上げるなら、もう一番に大鵬だ。あまりに強かったから、負けた時の方が嬉しかったけれど、あの美しさは比類ない。ロシア人の血が混じっているということだったが、全くそんなことは気にもならなかった。
柏・鵬時代などと言われ、ハワイ巡業だかの土産に当の横綱の二人がピストルを持ち帰り、『こりゃまずい』と気づいて川に捨てたという事件があった。川が浚えられピストルも見つかって、二人は大目玉を食った。こんなお茶目な一面もあったけれど。
あの当時の大関で豊山という観音像のような表情をした力士がいた。所作といい品の良さといい美しさといい、忘れられない。彼は時津風部屋を継ぎ年寄も定年になって、完全引退した。その部屋でついこのまえ時太山のリンチ暴行死事件が起きたのは誠に皮肉というか残念だった。
今の相撲取りに対して個人的な好みで言うなら、大関の琴欧州がすべてにおいて美しい。出島の真っ白い餅肌も好きだが、もう少し体が大きくて大関から落ちることがなかったら良かったのにと思う。安美錦も好きだ。彼には取りこぼしのない急激な進歩を期待している。
白鳳が歴代の横綱をビデオで研究しているそうだ。技もさることながら、美しさ品のよさを身につけようとしているのだろう。技は今場所を見るかぎり充実して隙がなく十分な横綱相撲だ。まだ、態度と表情に『溜め』の美しさが備わっていない。期待できない気もするけれど、少し期待してみようという気になってきた。