大村はま著「新編教えるということ」(ちくま学芸文庫)をまたひらく。
最初の載っている講演「教えるということ」は、
「1970年8月富山県小学校新規採用教員研修会での講演」とあります。
大村はまは、明治39年(1906)生まれですから、
このときは、64歳でしょうか。新人教師への講演でした。
この講演での、『若さ』と『老い』を拾ってみることに。
大村先生は、こう語っておりました。
「 だれのためにもやっていません。自分が〇〇として老いないためです。」
( p31 注:〇〇のなかには教師が入りますが、
ここには〇〇としておきたいのでした )
この研修会についても触れておられます。
「 若い時は集められて研修会がありますけれど、
年をとってくれば、自分で自分を研修するのが一人前の〇〇です。 」
( p32)
『自分で自分・・』という箇所もありました。
「 一人前の人というのは、自分で自分のテーマを決め、
自分で自分を鍛え、自分で自分の若さを保つ。 」(p33)
うん。大村はま先生の『研究』という言葉も忘れがたい。
「 『研究』ということから離れてしまった人というのは、
私は、年が二十幾つであったとしても、もう年寄りだと思います。
・・・
研究というのは、『伸びたい』という気持ちがたくさんあって、
それに燃えないとできないことです。・・ 」
こうして新人教師に語りかける大村はま先生を、
ちっとも読めない癖して少しでも聞いていたい。