和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

座談の文体。

2014-01-10 | 本棚並べ
鶴見太郎著「座談の思想」(新潮選書)を
途中まで読んでいるところ(笑)。

あとがきの最後に、

「新潮社編集部の金寿煥氏には、
いつ果てるとも知れない地道な作業に、
気長に付き合っていただけたことを感謝している。
とかく発想が拡散しがちな筆者にとって、
論をすすめていく上で肝心な場所とは何なのか、
それをしっかりと押さえた氏からの助言は、
今思い起こしても貴重なものだった。
あらためて御礼する次第である。」

うん。
「とかく発想が拡散しがちな」
座談の思想を、とりおさえる座談の文体
というのがあるのだろうかと、
今朝起きたら思っておりました(笑)。
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東から上がりおる。

2014-01-08 | 短文紹介
高橋睦郎著「歳時記百話」(中公新書)の
新年の章は、「初茜」から始まっておりました。

そのはじまりを引用。

「元朝、戸外に出てまず目が行くのは空、
それも東の空ではないだろうか。
新しい一年は東の空から始まる、と考えるからだろう。
新年の空を賞(ほ)める言葉は数多くある。
いわく初空、初御空、初曙、初東雲(しののめ)、初夜明、初明り、初日、初日の出、初日影、初旭、初日山。ついでに初富士、初筑波、初比叡も、本来は初空を背景にしての謂(いい)ではなかろうか。これら新年の空を賞める季語で最も美しくイメージに富むのが初茜(あかね)だ。・・・」(p202)

この新年の章は
初茜。初春。松尽。一月・正月。女正月と
どれを読んでも、惹きつけられました。

うん。私はこれで満腹。
他の章は、もういいや(笑)。

そういえば、と
上田篤著「縄文人に学ぶ」(新潮新書)を
取り出してくる。

その第二章は「日の出を遥拝する」となっております。

「・・皇居の神殿には高木神つまり高皇(たかみ)産霊(むすび)神をはじめとする天皇家の神『八神』が祀られているが、そのなかに太陽神はない。太陽神のアマテラスは、昔、宮中に祀られていたが、四世紀のころに外され、いご紆余曲折があったが最終的には伊勢神宮に祭られている(「垂仁紀」『日本書紀』)。
ところが、かつて沖縄の最高神女だったチフィウフジンと呼ばれる聞得(きこえ)大君(おおぎみ)の御殿には太陽神と火の神が祭られていた。しかもそういう太陽信仰は、王や神女といった支配階級にあるだけではなく、一般庶民にもあった。
八重山の民衆の古歌はうたう。

 東から上がりおる大ムスン神
 わが家の頂まで上がりおーれ
 東から上がりおる大ムスン神
 沖縄も八重山も照らしおーれ

ムスンは『産(む)す日』で太陽のことである(糸満盛信「日本太陽崇拝史」沖縄関係資料室)。すると、太陽信仰はもともと庶民信仰であり・・・」(p64)
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新刊3冊。

2014-01-07 | 本棚並べ
読売新聞5日の新春書評が
たのしかったので、
新刊を注文することに。

読売書評では
鶴見太郎著「座談の思想」(新潮選書)を
若松英輔氏が書評しており、よかった。
これは、買ってあったのですが、
そのままに、忘れておりました(笑)。
この書評を機会に、読み始める。

さてっと、注文した新刊3冊は、

ブックマン社「『粗食』のきほん」
佐藤初女・幕内秀夫・冨田ただすけ共著。
対談とレシピ本。
前田英樹氏が書評しておりました。
初女さんのことを
「そこには、頭だけの理屈から出てくる言葉は、
ひとつもない。多数の命を支えてきた長年の
経験と、無私の実行が育て上げた穏やかな信念が、
どの言い回しにも脈打っている。」

おいおい、どのような本なのか
ついつい、読んでみたくなる(笑)。
これこれ、まさに新春書評。

ヤマザキマリ著「男性論」(文春新書)
「著者来店」というコーナー。
最後に山田恵美と名前があります。
そこでのインタビューの言葉に

「日本人はもっと変人に寛容にならなくちゃ」

うん。私が変人かもしれないし(笑)。


もう一冊は、
書評とは関係なく
高橋睦郎著「歳時記百話」(中公新書)。
うん。ここには
春夏秋冬とは別に新年という章もある。

では、読みましたら(笑)。
このブログでも紹介させていただきます。
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賀状くる。

2014-01-06 | 詩歌
読売新聞の1月6日(月曜日)に
今年はじまりの
読売歌壇・読売俳壇がありました。
題字デザイン・イラストは福田美蘭。

まずは、俳壇から

正木ゆう子選のはじまりは

遠い日の縁をいまに賀状くる
  東京都 東海林幸次
【評】 今では会うこともないのに、
年賀状だけが繋ぐ縁。シンプルな句だが、
賀状とは確かにそんなものだなあと思わせられる。
メールの縁ならすぐに途絶えるところである。

彼一句我も句を添へ賀状書く
   香取市 山内昭男

矢島渚男選の10番目に

放つといて追ひつめられて賀状書く
   秩父市 浅見三葉


うん。歌壇も

岡野弘彦選の二番目

災害の跡はいまだに生まなまし
  雪降ればなほさびしからんか
   西条市 藤原あい

【評】暖かい瀬戸内に住む作者が
雪深い災害地を思って心を痛めている歌。
南北に細長い日本の冬は物を思わせる季節だ。


こんな歌もありました。

栗木京子選の三番目

目がさめてまだ生きて居る起きねばと
  布団はねのく我九十三
   南房総市 小鷹美佐子

【評】「まだ生きて居る」のおっとりした
感じと「布団はねのく」の勢い。その対比が
印象的。たしかに、一日の元気は朝からですね。
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新年書評欄。

2014-01-05 | 短文紹介
毎日新聞の今週の本棚は、
1月5日は休み。
お店が開いているとおもって
出かけたら、閉まっていたような
そんな気分。
毎日新聞は、
日曜日しか買わない私が、
文句を言う筋合いでもないか。

読売新聞の本のよみうり堂が
その分、読み甲斐がありました。
1月早々気分がいいなあ。
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あのね。

2014-01-03 | 短文紹介
今年の最初に購入した本は、
林修著「いつやるか? 今でしょ!」(宝島社)。
パラリとひらくと、
そこに、こうあります。

「あのね、読書というのは、
 どんな本を読もうかな、
 面白そうな本はないかな、
 と探すところから始まるんだよ。
 だから、その肝心な出発点を
 人に聞いたらダメなんだよ。
 ・・・・・」(p56)


うん。今年の出発点は
ここにありました(笑)。

もっとも、私に問題なのは、
探すばかりで、ちっとも読まない。
これは、切実(笑)。

「探すところから始まる」
から、次の段階へと
ステップアップの年になりますように。

ということで、
今年もよろしくお願いします。
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新年。

2014-01-01 | 地域
新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしく、お願いします。
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