映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

淡路恵子死す

2014-01-13 11:37:32 | 偉人、私の履歴書
淡路恵子さんが亡くなったと伝えられている。
島倉千代子さんの時もブログに綴ったが、彼女は母より1つ年上で品川出身の同郷だけに一言書いておきたい。

晩年は口うるさい人生相談のおばさんでtvに登場することが多かった。
世紀の人気者中村錦之助(萬屋)と一時結婚していた。当時あれだけの人気者がバツイチ子持ちにもかかわらず、嫁にもらうくらいだから相当いい女だったというのがわかるだろう。

映画界へのデビュー作「野良犬」は黒澤明作品の中でも好きな映画である。
戦後まだ東京が荒廃から抜け切れていない中で撮られたこの映画の中でダンサーを演じる。
まだあどけない顔をした少女である。

それが10年しないうちに色気たっぷりの女性になる。
森繁久弥、加東大介、三木のり平といった面々と駅前シリーズを撮る。クレイジー映画でも常連だ。
まだ喜劇役者であった森繁社長が遊びに行くバーのマダムをやらせたら、天下一品である。

高峰秀子主演「女が階段を上る時」という成瀬巳喜男監督作品がある。
高峰秀子が気品ある銀座のママ役で、非常にいい味を出している作品である。
この映画では、高峰の店を独立して新しい店を開き、高峰の店から客を大勢奪っていくママ役を淡路が演じる。「野良犬」から10年たった姿が非常に美しい。

そのあと錦ちゃんと結婚する。
有馬稲子の後である。以前日経新聞「私の履歴書」で、有馬稲子さんが市川崑監督と不倫していたという重大告白をしたことがあった。そこでは、天真爛漫な錦ちゃんの振る舞いを書かれていたが、錦ちゃんにこっそり市川監督と浮気していた話だった。これを読んだ時淡路恵子はどう思っただろう。個人的にはそれが気になっていた。

別に淡路さんのファンというわけではないが、同郷のよしみと晩年のご苦労に敬意を表してご冥福を祈りたい。

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