フランスの女優アヌークエーメが亡くなったと報道されている。
謹んでお悔やみ申し上げます。
92歳で年齢的には大往生である。若くして亡くなって惜しむわけではない。実は16年前に亡くなった父と同じ1932年4月に生まれている。ユダヤ系っぽく鼻筋が高い。美形である。恋多き女で4回結婚している。あの殺人的な美貌を持つ女性はそうは現れない。
アヌークエーメといえば主演女優としての「男と女」だ。訃報も代表作で語られる。小学校低学年で公開されたが、その時はまだまだ子供だった。フランスで1968年グルノーブル冬季オリンピックがあった。フランシスレイ作曲の大会主題歌「白い恋人たち」は当時日本でも繰り返し街でかかっていた。フランシスレイの特集が色んなところで取り上げられて「男と女」のテーマ曲を何度も聴く機会があった覚えがある。ただ、映画「男と女」を初めて観るのは大学生になってからだった。
最初から映画の良さがわかったわけではない。映画館で寝てしまった気がする。アヌークエーメも自分の年齢よりはかなり年長だ。父親と同じなんだから、かなり上に感じていた。その後ビデオで見たあと名画座で見る機会がある。30代になって初めて魅力的な女性と思うようになった。
アヌークエーメが究極の美を見せるのは1958年のジェラールフィリップ共演の「モンパルナスの灯」であろう。画家のモジリアーニの物語で良家の令嬢で妻になる。当時26歳のアヌークエーメが実に美しい。本来もっと共演すべきだったジェラールフィリップが翌年亡くなっているのが残念だ。フェリーニの名作「甘い生活」や「8 ½」にも出演しているが、共演の美人女優が強烈に派手で驚くほどの存在感ではない。
女性としての魅力は「男と女」なのであろう。カーレースシーンも多く男性向きの映画と感じる。この映画は何せ男のセリフがキザだ。これでもかと心に響く。歳をとるごとに良さがわかっていく。2019年に日本公開された「男と女 人生最良の日」でジャン=ルイ・トランティニャンとともに登場した。最初の「男と女」では2人にそれぞれの子どもがいた。大きくなった子どもたちとともに登場するのだ。むろん若き日の美貌は衰えたが、ただものでない存在感があった。
50年代から60年代にかけての美しいアヌークエーメを少し回顧してみたくなる。
謹んでお悔やみ申し上げます。
92歳で年齢的には大往生である。若くして亡くなって惜しむわけではない。実は16年前に亡くなった父と同じ1932年4月に生まれている。ユダヤ系っぽく鼻筋が高い。美形である。恋多き女で4回結婚している。あの殺人的な美貌を持つ女性はそうは現れない。
アヌークエーメといえば主演女優としての「男と女」だ。訃報も代表作で語られる。小学校低学年で公開されたが、その時はまだまだ子供だった。フランスで1968年グルノーブル冬季オリンピックがあった。フランシスレイ作曲の大会主題歌「白い恋人たち」は当時日本でも繰り返し街でかかっていた。フランシスレイの特集が色んなところで取り上げられて「男と女」のテーマ曲を何度も聴く機会があった覚えがある。ただ、映画「男と女」を初めて観るのは大学生になってからだった。
最初から映画の良さがわかったわけではない。映画館で寝てしまった気がする。アヌークエーメも自分の年齢よりはかなり年長だ。父親と同じなんだから、かなり上に感じていた。その後ビデオで見たあと名画座で見る機会がある。30代になって初めて魅力的な女性と思うようになった。
アヌークエーメが究極の美を見せるのは1958年のジェラールフィリップ共演の「モンパルナスの灯」であろう。画家のモジリアーニの物語で良家の令嬢で妻になる。当時26歳のアヌークエーメが実に美しい。本来もっと共演すべきだったジェラールフィリップが翌年亡くなっているのが残念だ。フェリーニの名作「甘い生活」や「8 ½」にも出演しているが、共演の美人女優が強烈に派手で驚くほどの存在感ではない。
女性としての魅力は「男と女」なのであろう。カーレースシーンも多く男性向きの映画と感じる。この映画は何せ男のセリフがキザだ。これでもかと心に響く。歳をとるごとに良さがわかっていく。2019年に日本公開された「男と女 人生最良の日」でジャン=ルイ・トランティニャンとともに登場した。最初の「男と女」では2人にそれぞれの子どもがいた。大きくなった子どもたちとともに登場するのだ。むろん若き日の美貌は衰えたが、ただものでない存在感があった。
50年代から60年代にかけての美しいアヌークエーメを少し回顧してみたくなる。