山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

金星・木星・月が接近、杓子山  平成20年12月1日

2008年12月07日 | 御坂・毛無・天子山系
 平成20年12月1日 天候晴れ

 12月1日と2日は金星・木星と三日月が接近し、夕暮れの南西の空はひときわにぎやかな光景を見ることができる。先日の三つ峠でおおよその星の位置は確認しておいたので、富士山頂あたりでこの光景を捕えるならば、杓子山から石割山にかけての一帯が良さそうだ。最も簡単に撮影だけ済ませるならば二十曲峠だろうが、恐らくは同じように狙っているカメラマンがたくさんだろう。できれば人の多いところは避けたい。そこで今回行ったのは杓子山。
 早々に仕事を終わらせて速攻で出発、と行きたかったのだが、午後1時過ぎまでかかってしまい、甲府出発は1時半。杓子山最短コースのゲート前に到着は3時半になってしまった。日没までに山頂にたどり着くのは厳しそうだ。停まっている車は1台だけ、同じように写真狙いの人かと思いきや、林道の途中で出会ったのは地元の老人。杖と熊避けの鈴だけ持った軽装で散歩に来て帰るところだったらしい。時々熊が出没するので気をつけるように言われ、私も鈴を出して鳴らしながら歩くことにする。

    富士の裾野に沈む夕陽.大権首(おおざす)峠ハングライダー発着所から.


    夕陽で赤く染まる登山道.目に染みる美しさ.

 30分でハングライダー発着所のある大権首峠到着、ちょうど富士山の裾野に夕陽が沈んでゆくところだった。撮影しながら10分ほど休憩し、山頂を目指す。赤松林の登山道に夕陽が差し込んで、道が真っ赤に染まっていた。富士山を振り返りながら山頂を目指して行くと、山頂から少し下ったところに良い形のカラマツの木2本が立っている場所を発見。山頂に月と星が来た時にここで撮影しようと決める。4時45分、杓子山山頂に到着、なんとか暗くなる前に到着できた。黄昏時の夕空は薄紫色に染まり、細い三日月が夕空に輝き始めている時間だった。予想以上に高い位置に月があったが、西に傾きながら富士山頂の真上で月と星が捕えられそうだ。

    黄昏時の富士と月.久しぶりに見る感動的な夕暮れ時の風景.


    空で微笑むピエロ.口が曲がってますね.


    富士山頂で輝く月と星

 山の上に来るとどうも何か食べないと気が済まない私は、たいして腹が減っているわけでもないのに持ってきたパンを1個、のつもりが2個食べてしまい、これで腹いっぱい、あとは撮影に没頭するだけだ。紫色の空がやがて夕暮れの深青い空に変わり、月と星が輝き出す。この日の星と月は、金星・木星が目になり、三日月が口になって、まるでピエロが口を曲げて笑っているかのような配置になった。数年に一度しか見られない光景である。

    めぐり合う月と星. 明るすぎる忍野の明かりを木がうまく遮ってくれた.


    雲間の星と月. しだいに雲が出始め,富士山は見えにくくなる.暗くなると,月と星が明るすぎて富士山は写りにくくなる.

 日没後は徐々に雲が多くなり富士山もしだいに霞んで見えるようになってしまう。左手の二十曲峠を見ると、やはり明かりが灯っていて、撮影者がいることが伺える。杓子山は私一人で独占、静かできれいな夕暮れを見ることができた。午後8時、富士の裾野に月が沈んだところで本日は終了、スリップに注意しながら暗い道を下山した。
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帯那山プチ散歩  平成20年11月30日 天候晴れ

2008年12月07日 | 番外編
 平成20年11月30日 天候晴れ

 自宅から車で20分,歩いて5分で山頂に行ける帯那山だが,今回は道を探してプチ藪歩きしてきました.(本文作成中.最近更新遅くて申し訳ありません.)


    目指すは帯那山の向うに見える電波塔.甲府盆地からも良く見える.


    電波塔.登れるのかと思ったら中に入れません.


    積翠寺に下りる道があるらしい.探すとそれらしき道発見.


    途中から道が良くなって,道標もつけられている.


    出たところは帯那町と帯那山と太良峠の林道分岐.帯那山は向こうの看板が立っているのに,その裏に帯那山に登る古い道があるのだ.


    林道脇の木に書かれた番号.上を覗くとなんとなく道らしいものがある.


    これは道・・・でしょうか?


    帯那山牧場(現在は閉鎖中)のゲートの手前に出た.


    山頂から見る富士山.ここは関東の富士見200選に選ばれている富士山の眺望が良いところなのだが,この桜の木,病気なのか最近花をつけてくれない.


    後日深夜に訪れた帯那山の夜景.甲府盆地の明かりもさることながら,見たかったのは毛無山のすぐ左手の低空に光る星,カノープス.空気が澄んでいれば帯那山からでも見ることができる.気温-5度,寒かったです.
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木星と金星接近中、夕暮れの三つ峠  平成20年11月23日

2008年12月07日 | 御坂・毛無・天子山系
 平成20年11月23日 天候晴れ

朝からすっきり澄んだ空が広がっている。どこかを歩かないともったいないこの天気、しかも明日からは天候下向きらしい。だが、東北遠征から昨夕帰ってきたばかりでなかなか歩く気にならない。午後まで家でぐたぐたしていたが、あまりにももったいない天気なので、簡単に行けるところに夕方から登ることにした。
 行く先は御坂山塊の三つ峠。ここは富士山の絶好の展望台で、富士山撮影の聖地とも言うべき山。もう何度も登っているが、なかなか満足のゆく富士山は撮影できていない。それもそのはず、ここは朝方雲海の上に浮かぶ富士山が良いのだが、登るのはいつも午後からで、しかも人がいなくなる夕暮れ頃を狙って登っているからだ。今回も同様、夕方4時から登り始めた。今回狙うのは南西方向に夕暮れ時に輝く金星と木星を富士山とからめて撮影してみたい。林道のような広い道を黙々と登り、山荘の立つ裸山にちょうど1時間で到着、いつも通りのペースだ。

    南西の空に木星(上)と金星(下)が接近中.


    長時間露光撮影.こういう星も良いですが,やはり星は丸く写したいですね.

もう日が落ちて暗くなり、木星と金星が南西の空にひときわ明るく輝いていた。思ったよりも西側で富士山から遠い位置に傾いている。山頂まで移動して三脚を構え、さっそく撮影にとりかかる。それにしても、眼下の富士吉田の灯りは眩しいほどに明るい。雲海かなにかでこの明かりを減弱してくれないと、星空はなかなかうまく写ってくれなそうだ。2時間ほど山頂で過ごし、金星と木星が西の空に沈んでから下山した。

    御坂山塊と南アルプスの空.いちばん右の黒い盛り上がりが御坂山塊最高峰の黒岳.南アルプス中央のの大きな3つの山は荒川三山.それにしても飛行機がたくさん飛んでいること.
 

    三つ峠山頂の星空.空高くプレアデス星団(スバル)が昇っている.

 今回は撮影ともう一つ、星の沈む位置を実際に目で確認したいという目的があった。木星と金星はどんどん接近しており、12月1日ごろに再接近し、その時には細い三日月も接近してくるので、数年に一度しか見られないおもしろい光景を夕暮れに見ることができる。撮影地をどこにするか、できればどこか山の上から眺めたい。三つ峠では星の位置が遠すぎることを確認した。
コメント (2)
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