山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

花咲く八ヶ岳横岳  平成22年7月18日

2010年08月02日 | 八ヶ岳・秩父山系
 平成22年7月18日 天候晴れ

 私の勤める職場で山の会を立ち上げる運びとなった。その名も散々会(山に登って散々な目にあう会)、ではなくて山々会(山梨病院山の会)。山の経験者がいないと思っていた職場なのだが、探してみるといるもので、高校の時の山岳部が2名、さらに今年の新規就職者の中に沢登りまでこなす者が入ってきた。難しい山は無理としても、普通の登山道を歩く山ならば初心者を連れていってもなんとかなりそうなメンバーが揃ったことになる。ただいま病院に申請中、おそらくは会として認められる運びとなるであろう。今回の山行は、そのような山の会のメンバーと初心者、さらに私の相棒植田さんを交えての8人編成で、八ヶ岳横岳へ直登する杣添尾根を登った。花期が遅れていた今年は、この日がおそらくは花満開だろうと思ったのだが・・・

    清冽な川の流れ  この川の上流で水を汲んだ。

 病院前に早朝4時に集合して、車2台に分乗して野辺山の八ヶ岳海ノ口に向かう。予想通り、海ノ口の駐車場はもういっぱいで、道路に既に10台ほどの車が縦列駐車していた。5時50分、歩き始める。今回で3度目となる杣添尾根だが、以前は林道の手前に水場があったと記憶していたのだが今回は見つからず、途中で横切る川の水を汲んでラーメン用に
湧かして使うことにした。樹林帯の中の急登が続くこの道、初心者がいるのでピッチを上げないように、30~40分に一度休憩を入れつつ、スローペースで疲れないように登る(といっても、私単独で登る時もあまり変わらないペースではあるが・・・)。林の切れ間から見下げると、眼下に雲海が広がり、金峰山の山塊が浮かんでいた。車移動中には小雨が降ったが、夜明けとともにすっかり天候が回復した。

    中腹のツガ林から見下げる雲海  向こうに見える山は金峰山の山塊。


    森林限界の尾根までもう少し。キバナノコマノツメがたくさん咲くが、バイケイソウもいっぱい。


    赤岳を望む尾根に到着。右が赤岳、左端に富士山が見える。

 赤岳が望める尾根に10時10分にたどり着く。雲海が暴れ出してはいたが、富士山を見ることもできた。横岳の稜線まであと30分ほどで到着できる。ここで記念撮影してゆっくり休んでいると、上から私を呼ぶ声が聞こえる。見上げれば、嶺朋クラブの女性2人が中腹で休んでいた。一人は富山に転勤で引っ越されてしまった方で、久しぶりのご対面だ。再会を喜びつつ、一緒に横岳稜線の三叉峰に登り付き、ここで昼食となる。

    三叉峰までもう少し。中腹で休んでいる水色の服を着た人が嶺朋クラブメンバー。


    横岳のお花畑


    コマクサ咲くガレ場と川上村の高原野菜畑

 2年前に来た時に比べると花が少なく、明らかに時期を過ぎている。雪が多くて開花が遅れていたはずだが、急激に気温が上がったためあっという間に散ってしまったようだ。チョウノスケソウはもう八割方花が散っており、ウルップソウがたくさん咲くはずの大同心尾根の分岐あたりを見てももうわずかしかウルップソウは残っていなかった。満開の花を期待していただけにちょっとがっかりした。

    タカネスミレの変種、ヤツガタケキスミレ


    ミヤマダイコンソウ


    ムカゴトラノオ、だと思うが、以前に来た時も名前がわからなかった。

 1時間半以上も稜線の上でのんびりと過ごし、12時45分ごろから下山を開始した。登りよりも下りのほうが圧倒的に事故が多く、しかも雨の後で滑りやすい道だったので、休憩を適宜とりつつ登り以上に気を使いながら下山する。2~3日前から下痢をしていた私は、あと1時間ほどで駐車場到着というあたりで腹痛をおこし、最後尾を植田さんにお任せして一足先に下山させてもらった。約4時間かけて下山し、16時半、全員無事に海ノ口駐車場に到着した。

    横岳大同心の尾根と横岳の稜線


    三叉峰で下山前の集合写真。メンバー若い!が遅い!!

 圧倒的に単独登山が多い私だが、このような仲間たちとともに行く登山も決して嫌いなわけではない。しかし、一度三脚を出すと20~30分は容易に時間を費やしてしまうので、皆のペースを乱してしまうのが申し訳ない。経験者数人と初心者をトレーニングすれば、待ち合わせ場所を決めておいて自分のペースで登る登山が可能になる。今のメンバーならば、それほど難しいことではないと思う。
コメント
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