山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

雲海と月光の富士 夜の新道峠から黒岳

2010年12月25日 | 御坂・毛無・天子山系
 平成22年11月21日

 なかなか澄んだ空が見られない今日この頃。しかもすっきり晴れた日はほとんどが平日、なかなか週末に良い日がやって来ない。この日も日中はどんよりした空で山には行かずに日中を過ごす。夜になって駅前の行きつけの焼き鳥池田で食事後、その近くのバーで夜12時過ぎまで時間を過ごして外に出ると・・・月が見える。ひょっとしてこの状況は・・・三つ峠ライブカメラを携帯で見てみると、富士山が見え始めているではないか。これはきっと、雲海の広がる景色になる・・・と直感し、御坂山塊新道峠に向かって深夜1時から車を走らせる。
 新道峠は週末ということもあって県外ナンバーの車が10台ほど。もう駐車場には入りきれず、路肩に数台止まっていた。夜明けを狙って車の中で待機している人もいた。新道峠はおそらくカメラマンでいっぱいだろう。未明2時半、新道峠に登って行くと、7~8人のカメラマンが三脚を立ててシャッターチャンスを伺っていた。眼下には河口湖を覆う一面の雲海が白い綿のように広がっている。その上に、月光に照らされた白い富士山が浮かんでいる。さらにその上の空には、ちょうどおおいぬ座シリウスが燦々と輝いている。撮影には絶好の条件だ。ただ、新道峠はこれから人がどんどん増えてくるだろうから、十数カット撮影して黒岳を目指して進む。

    河口湖をおおう雲海と月光富士(新道峠から)  左下の赤い光はカメラマンのヘッドライト、右の四角い影はセットされている三脚とカメラ。


    おおいぬ座シリウス輝く月光富士  星を大きく写すため、初めてプロソフトンフィルターを使用。




    15mm diagonal fisheye 画像。オリオン座と冬の大三角形が輝く。

 黒岳山頂の展望台に到着したのは午前4時。新道峠からちょうど1時間で到着した。こちらは予想通り誰もいない。西の空に月が沈みかけており、雲に巻かれて富士山は見えなかった。20分ほど待つと、雲が晴れて月光と雲海の富士山が浮かび上がった。河口湖の灯りが透けて見える低空の雲海は甘い夜の雰囲気をかもし出し、予想以上の素晴らしい情景になった。そしてもう一つ、あの星は見えるのか・・・?この話題は別の機会に書くことにする。

    雲下の河口湖と月光富士


    シリウスと雲海の富士


    夜明けの雲海富士


    日の出


    朝日に輝く雲

 その後は雲が湧いたり切れたりを繰り返し、6時半、日の出となる。その後は雲が多くなり、ここで撮影は終了。山頂でゆっくりと朝食をとって下山する。新道峠は相変わらずカメラマンがたくさんいたが、もう引き上げた人もいるようだ。きっと皆さん良い写真が撮れたのではないだろうか。眠い目をこすりながら、帰宅。今日は来て良かったとつくづく思った。

    朝の黒岳山頂。霜が降りて真っ白。


    新道峠の朝。カメラマンがたくさんいる場所を避けて撮影。


    霞がかかりはじめて彩度が悪い。
コメント
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