山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

霧に咲くレンゲツツジ 甘利山  平成24年7月1日

2012年07月01日 | 山梨百名山
 前日の6月30日(土)は日差しがあり、比較的良い天気だったが、当直明けでとても歩く元気は出ない。7月1日はお昼ごろから雨の予報で、朝から空はどんよりと曇り空だ。行くならば午前中だけで行ける山、そういえば、先週甘利山のレンゲツツジが満開だとローカルニュースでやっていたのを思い出す。普段ならば大混雑の甘利山だが、天気の悪い日はマニアックな人たちしか歩いていないはずだ。朝7時に自宅出発し、甘利山に向かう。
 予想通り甘利山の駐車場に止まっている車はまばらだ。霧雨に時折小雨が混じる天候で、カッパにスパッツを装着、さらに傘を差して出発する。濃い霧に巻かれているが、撮影には都合良いことにほとんど無風状態だ。

    甘利山駐車場。天気が悪く、車はまばら。


    本日のお目当て、レンゲツツジ。登山道脇に咲いていたもの。


    霧に巻かれた甘利山に森は、いつもとは全く違った雰囲気。深山幽谷の世界に飛び込んだよう。

 満開の時期には1週遅く、ほとんどの花は散り始めてしまっていた。富士山を入れてこのレンゲツツジを撮影しようとするカメラマンが多いであろうが、この霧に巻かれたレンゲツツジもなかなかの趣がある。人が少なかったことも幸いして、三脚を担ぎながら木道を歩き、心行くまで撮影させてもらう。

    霧に咲くレンゲツツジ  若干時期が遅かった。


    木道の両脇にたくさん咲く。


    ヤマドリゼンマイの群落


    甘利山山頂。人は少なかったが、それでも20人近い人と出会った。中にはマウンテンバイクを担ぎあげて来た人も・・・。

 東側斜面はもうほとんど散りかけていたが、山頂を越えた南側(千頭星山側)や南西側斜面ではまだ新鮮な花が残っていた。足元の花に気をつけながら歩いていると、たくさん咲いていたキンポウゲの他にハクサンフウロ、グンナイフウロ、そしてノギランと何だかわからないランを一株だけ発見した。

    山頂の向こう側に咲き残っていたレンゲツツジ


    霧に咲くレンゲツツジⅡ


    ハクサンフウロ


    梅雨に咲くグンナイフウロ


    ノギラン  登山道脇に1株だけ発見したが、それらしい葉は他にもあった。


    名前のわからないラン(だろう) 図鑑で調べたところ、これはアオチドリ。

 1時間もかからずに散策できる甘利山だが、2時間以上もうろついた。10時を過ぎた頃から徐々に雨足が強くなりはじめ、10時半過ぎに駐車場に戻った。たくさん人が訪れる甘利山だが、探せばいろいろな花にお目にかかれそうだ。


    存分に楽しませていただきました、レンゲツツジ様。来年は今年以上にたくさん咲いてください。


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忘れものを取りに 高座山から杓子山へ  平成24年6月25日

2012年07月01日 | 番外編
 昨日の○○○丸で撮影している時に撮影器具のある部品が無いのに気付く。その前に行った山は杓子山で、その後は撮影器具は使用していない。忘れてきたのは杓子山に間違いない。カメラのキタムラで部品を調達することも考えたが、手に入るかどうかわからない。やはり、取りに行こう。天気予報、今後の予定を見るとこの日しか行ける日はなさそうだ。午前中の業務を終えて午後から出発する。
 不動湯の林道に入ろうとすると、林道が崩落したのか不動湯のすぐ上で通行止めになっている。ここから歩くと杓子山まで3時間近くかかってしまう。往復5時間というところだろうか。下山は7時過ぎになってしまう。帰ることも考えたが、ひとまず高座山の登山口まで行ってみることにする。林道はこんなに荒れていただろうかと思うようなデコボコ道で、RV車でなければとても走れない道だった。ゲートの前に車を止草地の中に延びている道を歩いてみる。ここに来たのはもう6年も前の秋のことで、以前来た時とはずいぶん変わった印象を受けた。カヤト野原の脇の急登りを滑りそうになりながら登った記憶があるが、それらしき道は草におおわれてあまり歩かれていないようだ。少し戻ったところに駐車できるスペースがあり、そこに杓子山登山道の看板があった。以前来た時はおそらくこの看板を見落としてカヤト野原の脇を登ったのだろう。時間はもうすぐ3時だが、ここからだと頑張れば2時間少々で杓子山に到着できるはず。霧に巻かれて雨が降りそうな天候だが、ここは行くしかない。準備して出発する。

    高座山を経て杓子山に至る登山道入り口


    霧に巻かれた林を行く。


    林を抜けると広大なカヤト野原が広がる。霧が巻いて真っ白。

 林を抜けると広大なカヤト野原が広がる。広い道だが、雨で道がえぐれており、スリップしやすくて決して歩きやすい道とは言えない。道端やカヤト野原の中にはポツポツとアヤメが咲いている。オオバギボウシがたくさんあり、花芽を出している株もあったがまだ咲いてはいなかった。それどころか、花芽の先が無くなっており、おそらくは鹿に食べられてしまったものだろう。

    登山道脇に咲いたアヤメ


    オオバギボウシの花芽は無くなっている。おそらくは鹿の食害。

 そして高座山への急登りとなり、ここは滑りやすい土の斜面でロープが張られている。登りはなんとかなるが、下りはロープにつかまらないと滑り落ちそうだ。そして1時間ほどで高座山に到着。時間が時間だけに水分を補給しただけですぐに出発する。

    高座山の急登。滑りやすい土の斜面で、補助ロープがある。


    高座山山頂。富士山の眺望が良い山だが、この日は辺り一面真っ白で何も見えず。

 ここからは少々のアップダウンがある尾根道だ。鉄塔の立つコルの手前に若干の岩場があり、ここは滑りやすくロープが張られている。鉄塔を越え、さらにひと登りして下りになると、ハングライダー発着所の手前で林道からの道と合流する。予定通り1時間半で到着した。

    鉄塔の下をくぐる。


    コアジサイ


    ハングライダー発着所。さすがにこの日は誰もいない。

 おそらく忘れ物はランを探した中腹の林の中だろう。小休止後、山頂目指して登り、途中で林の中に入って忘れ物を探す。思った通り、前回探したスズムシソウと思わしき葉の近くに忘れ物があった。無事回収を済ませ、スズムシソウの葉が無事であることも確認した。なにせ長年愛用している撮影器具だけに愛着が深く、買い替えるのもあまり良しとしない。

    忘れ物はこれ。三脚の中央の柄の部品。花の撮影で三脚を低くセットする時にこの部品を外す。

 任務完了、あとはひたすら帰るだけ。急ぎ足で帰り、鉄塔先の岩場でロープにつかまりながらもスリップして尻餅をつくというおまけがあったが、6時を少し回った頃に下山した。
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