山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

山中湖近傍の山に咲くムラサキセンブリ  平成25年10月6日

2013年10月07日 | 山梨無名山
 写真展を開催している時にご来場いただいた方からこの山の情報をいただいた。そして、複数の方のブログから花の様子と咲く時期の情報を得て、10月になってから行ってみようと思っていた。この日は予定ではそろそろ真っ赤に紅葉しているであろう節刀ヶ岳のドウダンツツジと富士山を見に行く予定だった。自宅を6時半に出発して芦川の若彦トンネルを抜けて河口湖大石に抜けると、そこは雨が降っていた。甲府では青空が広がり始めていたが河口湖側はまだどんよりとした雲におおわれていて、山に登っても富士山は姿を現してくれそうに無い。ここで行く先を変更して山中湖に向かう。秋の花は例年より若干早く咲いているので、そろそろ咲いている頃だろう。目的の花はムラサキセンブリ。山梨県では山中湖界隈の一部の山にしか咲かない。

 8時半、山の入り口に到着した頃には雨は止んでいた。うっすらと太陽が雲を透けて見える。天気は回復してきそうだ。雨に濡れた草むらの中を探すが、真直ぐに山頂には向かわず草むらを横切っている林道を反対側まで歩いてみる。

    霧に巻かれた草地。まずは林道を真っ直ぐ進んで草地の反対側まで行く。


    富士山の眺望の良い山だが、姿は見えない。


    アケビの実


    意外とあっさり見つかったムラサキセンブリ。しかし、その周辺にはこの株以外見当たらない。


    林道(といってもこの状態では車は走れない)脇に咲いていたナデシコ

 反対側まで行くと山頂方向に向かう道があったが、それとは反対方向にその先の林の中に続く道があった。おそらくあるだろうと思ってはいたが、しかしどこに出るのだろうか?下りてみることにする。時間にして30分弱、高度で200mほど下ってアスファルトの道に出た。以前に車で走ったことがある道だった。

    林の中はキノコがたくさん。しかし、どれを見ても毒キノコに見える。


    食ったらきっと死ぬだろう。

 標高差200mを登り返して草地に戻るが、ついでに林の中を散策する。登山道に沿って少し離れたところにも林業作業道らしき踏み跡がありそれを登る。秋なので目ぼしい花も葉も見つけられなかったが、春には珍しい花が咲きそうな匂いがした。草地に戻ってゆっくりと山頂を目指す。

    露に濡れて輝くチカラシバ


    山頂に近付くと、登山道脇にちらほらと目的の花が姿を現す。


    ムラサキセンブリと蟻


    ムラサキセンブリとウラナミシジミ


    ムラサキセンブリで吸密するウラナミシジミ


    リンドウはたくさんある。


    群生していたヤマラッキョウ

 12時、ようやく山頂に到着し、昼食となる。青空は広がったが富士山は雲に巻かれて裾野しか姿を現さない。気温が上がり、日差しが暑い。ゆっくり休憩後、再び登山道脇の草むらを覗き込みながら下りる。お目当てのムラサキセンブリは存分に楽しむことができた。

    咲き残っていたマツムシソウ


    季節が良ければ富士山と一緒に撮れそうだ。


    オヤマボクチ。あっちに見えるのが山頂。


    ムラサキセンブリ


    ちょっとだけ群生


    富士山が見えていれば・・・


    リンドウと山頂


    タチフウロ(だと思う)


    ミソガワソウ


 本日は気楽な山歩きと花探し、そしてルート探索。この山を越えてもう少し先にもう1本見ておきたいルート(地図に載っていないほとんど使われていないルート)があり、そちらを探索するにも今回のルートを確認しておきたかったのである。あっちのルートは車を利用してこの界隈の山を周回して歩く時に有用なルートとなることは間違いない。
コメント (4)
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