山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

富士山頂に昇る十四夜の月・・・のはずだったが。 朝霧高原  平成26年3月15日

2014年03月18日 | 番外編
 午前中訪れた三つ峠からの富士山は素晴らしく、豪雪となった今年の山梨は富士山も雪をたっぶりと纏い、岩肌が全く見えない真っ白な富士山となった。天候にも恵まれて青空に立つすっきりとした富士山を存分に堪能してきたが、下山したお昼ごろには気温が上がり、少しずつ雲が巻き始めていた。

 この日の夕方は十四夜の月が昇って来る。やや早い時間の月の出なので山の上からだと日没前に月が富士山を越えてしまう。この日の狙い場所は朝霧高原猪之頭あたりだろう。月の出や位置を景色とともに正確に算出してくれるソフトもあるが、私がやっているのはカシミール3Dという太陽の位置を計算してくれるソフトとアストロガイドという星と月の位置を計算してくれるソフトの二つを組み合わせて計算している。かなり面倒なうえに月の位置や時間は数分から数十分のずれが生じることがある。うまく行かないのも工夫する楽しみがあってまた面白いものだと思っている。


    カシミール3Dで描いた3月15日、富士山剣ヶ峰から見る日没。南アルプスに日が沈むのは5時56分。富士山に残照がある時間は5時50分ごろが良い。この日の月の出は4時40分ごろなので、それから1時間10分後の5時50分に富士山頂に月が見える場所がベストとなる。


    朝霧高原猪之頭あたりから見る3月30日の太陽軌道。この日の月の軌道は3月30日の太陽軌道とほぼ一致する。日の出が5時31分、これに1時間10分足して6時40分に富士山頂に朝日が現れる。狙い場所はこのあたりだろう。


 午後3時に精進湖ほとりにある喫茶店写ば写ばでsanae隊と再合流して遅い昼食をとる。写真家の栗林先生に情報を聞くともう既にその場所に撮影に行くという人が何人か写ば写ばに来て、出かけて行ったと言っていた。おそらくはカメラマンで大混雑だろう。出遅れた感はあるが、4時ごろに写ば写ばを出発する。

 精進湖からは富士山が見えていたのに、本栖湖交差点を過ぎて朝霧高原に行くと空には一面に雲が広がり出した。毛無山も山頂がすっぽりと雲におおわれている。計算した予定地に行くと、そこは樹林の中で富士山が見えず、回り込んでその先の道路を走ってみると、撮影目的の車が5~6台止まっていた。横に並ばせてもらって三脚を立てるが、空模様はさらに悪く、これで月が出るものなのかどうか??


    すっかり雲隠れした富士山。裾野がわずかに見えるのみ。

 隣のカメラマン集団はベテランの方たちで仲間が多く、通りかかった仲間のカメラマンがその場所だと月の出が右側にずれると教えてくれたそうで、もう少し東に移動したほうが良いと教えてくれた。一旦三脚撤収して500mほど移動すると、そちらには10台以上の車が止まっていた。しかし、空模様が悪いために誰も三脚を構えていない。我ら3人は三脚とカメラを担いで備えるが、他には誰もカメラ構えず、あきらめて帰って行く人の姿もあった。ベテランカメラマンの情報によると日によっては200~300人のカメラマンがやって来てごったがえす場所だそうだ。


    移動した場所からの景色。さらに雲が厚くなったような・・・。


    厳しい空模様。


    月が出ているはずの6時まで待ったが、とうとう月は現れず、あきらめる。


 残念ながらこの日のパール富士は撮影できなかったが、自然が相手なのでこればかりは仕方無い。朝霧高原を甲府に向かって走っていると、本栖湖の手前で月が見え出し、精進湖まで行くと富士山が見えていた。どうやら朝霧高原側だけ雲におおわれていたようだ。ますます残念。

 さて、明日16日はみちほさんご夫妻が合流する。午後の渡邊玉枝さん講演会があるので、午前中低山ハイクの予定である。
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樹氷の三ツ峠再び  平成26年3月15日

2014年03月18日 | 山梨百名山
 5月の写真展に向けてそろそろ画像データを集めないと間に合わなくなってしまう。今回のテーマは「山上を彩る花たち」で、山上のお花畑や高山植物を中心とした画像を約30点出展の予定である。今回は私だけの写真では無く花見隊のsanaeさんやみちほさん、そして三脚マンの画像もお借りして、大雪山、飯豊山、尾瀬ヶ原から白馬岳まで、東日本から北海道にかけての主要な山の風景を、西嶋和紙の独特な凹凸のある和紙にプリントしてお届けする。おおよその分担が決まったので、緊急に花見隊召集をかけ、山梨にお越しいただいた。

 母を亡くし、四十九日法要までは喪に服して山は控えようと思っていたのだが、ちょうど1ヶ月が過ぎ、歩かないでいるのも自分自身の健康に悪い。花見隊メンバーがわざわざ来てくれることだし、当初は登山では無くて標柱整備という名目で茅ヶ岳を考えていたが、前日の天候、気圧配置、ライブカメラ映像を見て、狙い目は御坂山塊がベストと判断した。そして、前日夕方に連絡をとり、三つ峠に行き先を変更した。残念ながらみちほさんは15日は都合つかず16日からの合流となってしまい、sanaeさん、としちゃんと私の3人で三つ峠を目指すことになる。

 日の出を見るには朝4時までに駐車場を出発しないと間に合わないが、そんな早い時間に起きられる自信は全く無く、早朝3時に目覚まし時計をかけて起き出し家を出る。三つ峠駐車場に4時過ぎ到着すると、ちょうどsanae隊が出発の準備中だった。深夜遅くに到着して車内泊したそうだが、ほんの数時間しか寝られなかったそうだ。4時半ごろに出発。おそらく日の出には間に合わないが、真っ青な空に立つ富士山は期待できそうだ。積雪は50cm以上あるものの、トレースがしっかりしていてほとんど沈まない。日の出を過ぎた6時25分ごろに展望地に到着する。雪を真っ白に纏った富士山が青空に立っている。


    三つ峠の登山道上部。もう既に夜が明けている。


    展望地に到着。休憩ベンチはすっかり雪の中。


    白雪の彼方に立つ富士山


    三つ峠の展望台。


    期待していたほどの霧氷にはならなかったが、それでも十分に綺麗。


    霧氷と青空に立つ富士山

 前夜は少し雪が降ったようだが、残念ながら期待したほどの霧氷や樹氷にはなっていなかった。しかし、豪雪の影響で真っ白に雪を纏った今年の富士山は例年に無く美しい。そして晴れ渡って空気が澄んだこの青い空。1時間ほど展望台付近でこの素晴らしい眺望を楽しんだ。


    雪原と富士山


    岩肌が見えない真っ白な富士山


    三つ峠山頂


    たっぷりの雪

 山頂へは行かないつもりだったのだが、御坂山塊の後ろ側に見える南アルプスが美しく、さらに展望の利く山頂にも立ち寄ってみることにした。


    三つ峠の尾根と富士山


    山頂間近。


    直下から見る富士山


    御坂山塊を一望。その向こうにはずらりと南アルプス。


    御坂山塊と南アルプス。今日の眺望は抜群。


    山頂から見る雄大な富士山


 素晴らしい眺望を存分に楽しませてもらい、10時頃から下山開始する。順調に下山したのは良かったが、駐車場に到着するとsanae隊の車の真ん前にワゴンの軽自動車が止まっていて車が出せない。キーがつけっぱなしになっていたので、運転して移動しろということなのだろう。車に乗り込んでエンジンをかけようとすると・・・モーターが回らない。バッテリーがあがってしまっているようだ。除雪工事に来ていた人が手伝ってくれてケーブルでバッテリーをつなげようとしたが軽ワゴンのバッテリーの位置がわからず、あきらめて人力で押して車を移動させ、ようやくsanae隊の車を出すことができた。本日のいちばんの労働だったかもしれない。三つ峠の小屋の方の車らしいが、バッテリー切れの車を置いて行くのは反則なのではないだろうか。

 その後、私は仕事を片付けに一旦職場に戻り、午後喫茶店写ば写ばで待ち合わせして午後3時に再合流する。今日は夕方にもうひとつ、良い景色が見られるはずなのだが、果たしていかに・・・??

コメント (6)
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