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山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

雲ときめく富士山 毛無山  平成27年3月8日

2015年03月09日 | 山梨百名山
 3月7日、8日と夜明けのパール富士を追いかけて星見隊集結の予定だったのだが、7日の丹沢大野山、8日の矢筈山展望地とも天候不良のため中止となった。2日間天気図と雲画像、富士山ライブカメラを見続けて来たが、こればかりは自然相手だからどうにもならない。ただ、8日の早朝4時に起きて空を眺めると、うっすらと月が雲を通して見えていた。もしも雲が天気予報よりも数時間早く抜けてくれたらひょっとして・・・という思いで、山中湖の篭坂峠まで行ってみた。残念ながら空は曇り空、月は全く見えず、当然富士山も見えない。パール富士予定時間の6時を過ぎたのであきらめて山中湖平野に立ち寄って帰ることにする。しかし、時間はまだ7時、このまま家に帰って寝なおすのも面白くない。次回4月、皆既月食前日の朝霧高原パール富士の場所を下見して、三珠のセツブンソウとミスミソウでも見て帰ろうと思った。ところが・・・朝霧高原道の駅あたりまで行ったところで空が晴れ始め、富士山が姿を現した。もう少し早く回復してくれれば・・・こればかりは仕方無い。

 こうなると山に登らずに帰るのも少しばかり罪悪感を感じてくる。一番近いのが毛無山だが、あの急登の山を今の体力で登れるのかどうか。しかし、あの程度の山に登れなければ他の少し難しい山にも登れないということになる。下見の場所はおおよそ目星をつけて、毛無山登山口に向かう。


    駐車場を9時に出発。山頂には雲がかかっている。


    1合目付近にあったカンアオイ。キッコウハグマの葉もちらほら。


    ここにもあるという話は聞いていたが・・・ミヤマウズラの葉。


    早春の不動の滝

 何度登っても大変なこの山、標高差約900mの急登が延々と続く。5合目あたりからだいぶ足に堪えてきて、全くピッチが上がらない。6合目あたりから雪が増えてきて軽アイゼンを装着する。その頃に、きっといるだろうと思っていたあの方、ミスター毛無山K田さんが下りて来た。もう少し早い時間に摺れ違うのではないかと思っていたのだが、時間はもう11時半近い。それもそのはず、前日の雨は山上は雪だったようで、先頭を歩いたK田さんは新雪を踏んで登ったのだろう。いつもよりも時間がかかって当然である。またいろいろと情報をいただいた。


    簡単には登らせてくれない毛無山の急登。


    6合目あたりから雪が多くなり、軽アイゼン装着する。


    長者ヶ岳への縦走路は西側に雲が湧いている。


    富士山展望台到着。真っ白、何も見えない。


    尾根の縦走路。かなり雪が深い。地蔵峠側にはトレースが無い。


    樹氷のトンネルをくぐる。


    山頂到着。霧で真っ白。


    山頂の標柱。今日は富士山を拝めそうに無い、とこの時は思った。


    残った樹氷を眺めて、下山。

 山頂到着は1時25分、今の体力からして4時間と見ていたが、それ以上に時間がかかった。時間をかければ登れるが、かなり膝に堪えて軽い痛みが出た。かつて4度テントを担いで山上泊している毛無山、一度は新雪の中を夜中に登ったこともあるのだが、良く登ったものだと自分ながらに感心する。軽く昼食をとって下山する。

 もう本日の登山者は全員下山した後で、山上に居るのは私だけになった。日没には十分に間に合う時間なので、それほど急ぐことも無く下山して行くと、9合目の看板を過ぎたあたりで突然青空が開け、眼下に朝霧高原が見えて来た。そして雲を纏っていた富士山が遂に姿を現し始めた。富士山展望台まで行って三脚とカメラを構える。朝霧高原と富士山を巻く雲が足早に通り過ぎて行く。白い帽子を被っていた富士山山頂は、脱帽するかのように雲が消えて行く。天候が回復する瞬間、山が微笑む瞬間はドラマチックな景色が待っている。


    突然雲が晴れ、富士山が見え始めた。頭の上に真っ白な雲帽子をかぶった富士山。


    足早に雲が流れ、また新たな雲が湧いて来る。


    白帽子雲はまたたく間に消えて行った。


    雲ときめく富士山


    こちらはFujigoko.TV 「投稿画像コーナー」に投稿した写真。


    雲が流れ、次第に富士山もしっかりと姿を見せるようになってきた。


    すっかり落ち着いた雲の流れ。

 時間が過ぎるのも忘れて、50分ほどこの雲のショーを楽しませていただいた。時間は午後3時、そろそろ下りなければ。


    4合目上のレスキューポイントから見る富士山。光度を下げると雲を見上げる形、山頂あたりしか見えない。山上ならではの景色が楽しめた。


    沢まで下りると・・・大きなカモシカ君がお出迎え。

 足にも堪えたが、それ以上に寝不足が堪えた。展望台で写真を撮っていた頃までは良かったが、その先は眠さと体のだるさとの戦い。3時間少々の睡眠時間では夕方まで体が持たないようだ。気を抜いて転倒すると大けがになりかねない急斜面なので、慎重に下りるが、軽アイゼンを岩にひっかけて一度転倒した。岩の上ではなかったので大事には至らなかった。午後5時10分、駐車場に到着。

 体重はさほど増えたわけではないが、自身の感覚としてはかなり体が重くなったように感じる今日この頃、体力が落ちていることは明らかだ。時間をかければなんとか登れそうなので、少し難易度の高い山にも登ってみたいと思ってはいるが・・・それだけの根性が出るかどうか。
コメント (10)
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