山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

南アルプス植物観察会および調査  平成27年6月15日

2015年06月28日 | 南アルプス
 山梨県山岳連盟の自然保護グループが南アルプスの植物観察と調査に入るというので特別に参加させていただいた。開山日前の南アルプス林道はまだバスが運行していないため、特別許可車両しか通行することができない。主な調査対象はホテイランであるが、花期が早い今年はおそらく終わってしまっている可能性が高い。


    残雪の北岳と間ノ岳


    主な調査対象はこのホテイラン。予想通り花は終わってしまっている。


    同じ森にあったヒメムヨウラン


    イチヨウラン


 もう1ヶ所生育地を把握しており、そちらに移動する。


    オドリコソウ。鹿の食害か、かなり数を減らしていると聞いた。


    オドリコソウ


    鹿の食害跡が著しい。


    色鮮やかなクリンソウが数本


    水際に咲くコンロンソウ


    クルマバツクバネソウ


    昨年も種になったところを見つけたが、何だかわからない草。


    サカネラン発見。5株ほど。


    精巧な造りのサカネラン


    お目当ての花を発見したが、こちらも終わっている。


    花が散った後のホテイラン


    イチヨウラン


    私としてはこちらを見つけたほうが嬉しかった。タ・カネ・双・葉・ラン。

 南アルプスのホテイランを見るのは初めてであるが、こちらもだいぶ数を減らしているらしい。国立公園内でありこの季節に入山することは困難であることから、盗掘による減少は考えにくく、地球環境の変化と登山者増加による地面の変化によるところが大きいと考える。今後も機会があればこのような観察会・調査会に参加させていただきたいと思う。

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クモキリソウ属の花たち 御坂山系  平成27年6月23日

2015年06月28日 | 御坂・毛無・天子山系
 初めて北海道遠征の時にクモキリソウを見たは凄いものを見つけたと思ったのだが、その後山梨の山でもあちらこちらに分布していて意外と容易に見られる花であることがわかってきた。一方、今回訪れるジ・ガ蜂・草は現在3ヶ所の自生する山を把握してはいるが決して数は多く無い。そして心配しているのは年々数が減っているように見えることだ。昨年観察に行った時はもしや盗掘なのでは?と思ったのだがそれにしてはおかしい。もっと見つけ易い場所があるのにそちらの株は無傷で盗掘された様子は無く、探しにくい場所で数を減らしている。掘られたような穴も無い。これは鹿の食害なのではないだろうか?


    森の中にひっそりと咲いていたジ・ガ・蜂・ソウ。


    別株


    別株


    こんな小さな株にも花をつけている。この一角はこの花にとって快適な場所なのだろう。


    まさに蜂が飛ぶ花。


    登山道脇で踏まれて痛んでしまった株もある。


    まだ蕾のオオヤマサギソウ


    オオヤマサギソウの葉はほとんどが虫に喰われている。


    蕾のイチヤクソウ


    ウメガサソウ。今年は一株しか見つからない。

 昨年大株が咲いていた場所を訪れてみるが、残念ながら今年は見当たらない。周辺にも大きなものが何株かあったはずだが、中型の株を1株見つけただけで、さらにその先を探したが小さな株を数株見つけたのみだった。掘られたような痕跡は見つからない。鹿の保護柵設置の必要があるのかも知れない。


    昨年の大株は消失しており、見つけたのはこの株のみ。


    ジンバイソウ


    穂を出したジンバイソウ。昨年は1本だけだったが、今年は5本出ている。花が咲くのが楽しみ。


    林道脇に生えたクモキリソウ


    こんなところで大丈夫なのか?と思ってしまうが、クモキリソウはこのようなセメントの上が好きなようだ。



 やはり年々減少しているように見えるジ・ガ蜂・草、何らかの保護が必要なのかも知れない。山岳連盟自然保護グループに報告することとしたい。
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