かつてはあちらこちらにたくさんあった花らしいが、高値で取引されたために徹底的に採取され、今では全国的にほとんど見られなくなってしまったこの花。急斜面の崖でこの花を採取しようとして滑落し、命を落とした人もいると聞く。
ネット上の記録を見ると、渓谷の岩壁の上などに咲いているという記事を散見するが、昨年この花を発見した環境は渓谷では無くてむしろ尾根に近い場所のやや日当たりの良い岩場である。ザイルで下降して危険な岩場から採取したなどという話を聞く限りでは、おそらくは多くの場合そのような岩場に咲いていたのではないだろうか。おおよその環境がわかったので、今回は似たような環境にある別の岩場を探してみることにした。急峻な崖が予想されるので10mザイルを携帯して行く。それ以上に下降しなければならないとすれば、その時点であきらめるしかない。
登山道から外れて岩壁の脇を覗き込んでみると、紫色の花が目に付いた。近付けるところまで近付いてみると・・・あった。探していた薄紫色の可憐な花、ウ・チョウ・蘭だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/a8/7778c6c57cba3daf8fc50c534fc19910.jpg)
急峻な斜面に薄紫色の花が見える。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/e0/dda317d3f820a098836520a6ee866ad1.jpg)
今回の目的の花、ウ・チョウ・蘭(ラン科 ハクサンチドリ属)。
この場所は切り立った崖になっていてこれ以上近付けない。木の根につかまりながらトラバース気味にさらに上の岩に登ってみると、さらに数株発見できた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/42/156624d36048bb3c016a01207c92829a.jpg)
さらにその上でも発見。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/d6/ed66c3e31aaa613f1cf9f7c6eb94ea56.jpg)
接写。この日は風が強く、花が揺れてなかなか撮らせてくれない。もちろん、三脚を立てられるような場所では無い。
持って行った双眼鏡でさらに遠くの岩壁を見てみると、数株花を咲かせているのが確認できた。
さらに次の岩場はハズレ、次も無し、さらにその先の岩場はやや傾斜が緩く、足場も比較的しっかりしていた。ここにも数株咲いている。さらに別の場所はかなり急峻、上から見下ろすとちらほらと咲いているのが見える。ザイルを出すことも考えたが近場のものだけと決めてザイル無しで下降する。観察を終えて登り返す時、右手でつかまっていた岩が30㎝大の大きさで脆く崩れ落ちて行った。全加重をかけていたら滑落間違い無し、危ないところだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/7c/b746f10f1011afa71f6ed50c5c9e952e.jpg)
やや大きめの株が花を付けている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/a7/9da5ea6c606bb47870d811024c04a91f.jpg)
別角度から
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/ca/639b71fbd46f20446762e1630faede64.jpg)
草むらの中にひっそりと咲いていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/b0/ec3b6189f290cd86df5b44a397896051.jpg)
別株
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/c6/b496bc4a8d651b7f2287a37e5e90959b.jpg)
別の場所。ここは足場がきわめて悪い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/88/ff808c08cf5ad85c72ad967d8ab186d7.jpg)
風に揺れてなかなか撮らせてくれない。
おそらくかつては登山道脇の岩場にもたくさん咲いていたのだろうが、今ではほとんど人が近付かない(近付けない)ような急峻な岩場にしか残っていないのだろう。鹿が立ち寄るような場所でも無いので、盗掘さえ無ければこれからも咲いてくれることと思う。できるだけそっとしておいてあげたいと思う。
ネット上の記録を見ると、渓谷の岩壁の上などに咲いているという記事を散見するが、昨年この花を発見した環境は渓谷では無くてむしろ尾根に近い場所のやや日当たりの良い岩場である。ザイルで下降して危険な岩場から採取したなどという話を聞く限りでは、おそらくは多くの場合そのような岩場に咲いていたのではないだろうか。おおよその環境がわかったので、今回は似たような環境にある別の岩場を探してみることにした。急峻な崖が予想されるので10mザイルを携帯して行く。それ以上に下降しなければならないとすれば、その時点であきらめるしかない。
登山道から外れて岩壁の脇を覗き込んでみると、紫色の花が目に付いた。近付けるところまで近付いてみると・・・あった。探していた薄紫色の可憐な花、ウ・チョウ・蘭だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/a8/7778c6c57cba3daf8fc50c534fc19910.jpg)
急峻な斜面に薄紫色の花が見える。
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今回の目的の花、ウ・チョウ・蘭(ラン科 ハクサンチドリ属)。
この場所は切り立った崖になっていてこれ以上近付けない。木の根につかまりながらトラバース気味にさらに上の岩に登ってみると、さらに数株発見できた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/42/156624d36048bb3c016a01207c92829a.jpg)
さらにその上でも発見。
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接写。この日は風が強く、花が揺れてなかなか撮らせてくれない。もちろん、三脚を立てられるような場所では無い。
持って行った双眼鏡でさらに遠くの岩壁を見てみると、数株花を咲かせているのが確認できた。
さらに次の岩場はハズレ、次も無し、さらにその先の岩場はやや傾斜が緩く、足場も比較的しっかりしていた。ここにも数株咲いている。さらに別の場所はかなり急峻、上から見下ろすとちらほらと咲いているのが見える。ザイルを出すことも考えたが近場のものだけと決めてザイル無しで下降する。観察を終えて登り返す時、右手でつかまっていた岩が30㎝大の大きさで脆く崩れ落ちて行った。全加重をかけていたら滑落間違い無し、危ないところだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/7c/b746f10f1011afa71f6ed50c5c9e952e.jpg)
やや大きめの株が花を付けている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/34/a7/9da5ea6c606bb47870d811024c04a91f.jpg)
別角度から
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草むらの中にひっそりと咲いていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0c/b0/ec3b6189f290cd86df5b44a397896051.jpg)
別株
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/c6/b496bc4a8d651b7f2287a37e5e90959b.jpg)
別の場所。ここは足場がきわめて悪い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/88/ff808c08cf5ad85c72ad967d8ab186d7.jpg)
風に揺れてなかなか撮らせてくれない。
おそらくかつては登山道脇の岩場にもたくさん咲いていたのだろうが、今ではほとんど人が近付かない(近付けない)ような急峻な岩場にしか残っていないのだろう。鹿が立ち寄るような場所でも無いので、盗掘さえ無ければこれからも咲いてくれることと思う。できるだけそっとしておいてあげたいと思う。