今日は日曜日なので教会のミサへ行きました。今年は、ローマ法王に正式に認められて、188人の日本の殉教者が福者になります。そして、やがては聖者になるでしょう。現在は26人が聖者ですから、いつかは214人の日本の聖者が認められることになります。1549年のザビエルによる宣教。そして、それ以来の殉教や隠れキリシタンの歴史が、現在の日本のカトリック信仰の基盤になっています。188人の列福式は11月24日に長崎であります。
そんな説教を聴きながら、「何故キリスト教徒はイスラム教徒を攻撃するのか?」という問題をあれこれ考えていました。キリストは敵を愛せと教えました。殺してはいけないとも教えました。なのに十字軍の昔から、現在のアメリカ軍によるアフガニスタンやイラクの武力占領までイスラム教徒へ対する攻撃は止みません。
その影響で日本人もイスラム教徒へ対してなんとなく疎外感を持っています。
けれども、アメリカの影響とは別にして、日本人はイスラム教徒のことを考えてみる必要があると思います。現役のころインドネシア人の留学生と親しくなり、一緒に研究をしたり旅をしました。決まった時間になると礼拝をします。食事のときは豚肉やラードの入った料理は一切口にしません。酒もタバコも飲みません。
一緒に仕事をしてみると大変柔和で優しい人柄です。豚肉を食べ、酒を飲む筆者を蔑むようには見ていません。同じ人間として大切に思っているのです。研究のうえでの先輩として尊敬すらしているようでもあります。
イスラム教はユダヤ教やキリスト教の親類のような宗教で、アブラハムの宗教の系譜に連なっている一神教です。イエス・キリストも予言者の一人としています。610年に、神が最後の預言者、ムハンマドへ与えたコーランを信じている一神教徒です。高等宗教なので偶像崇拝を禁じています。ムハンマドの後でいろいろな宗派に分かれ、宗派の間で争いが起きたりしましたが、これはキリスト教のヨーロッパで
の宗教戦争と同じことです。
日本は仏教の影響が深い国です。キリスト教徒とイスラム教徒を区別して迫害を与える動機は持っていません。
アメリカがイラクやイランへ攻撃的な理由は、キリスト教とは関係が有りません。
ソ連を屈服させ、中国と平和条約を結んだアメリカへ武力的に挑戦しているのは北朝鮮とイラクやイランだけになりました。圧倒的な武力でイラクへ侵攻しフセイン大統領を捕らえ、殺したのです。
今日のミサの間考えていたことは、「キリスト教徒のしていることはキリストの教えと違う」という問題でした。大切なことは、個人的にキリスト様へ聞いてみることです。返事はしてくれません。でも聞けば、答えが自ずから分かります。直接、イエス様へ聞いてみることです。
下の写真はWikipedeaの「イスラム教」の説明文の挿絵から引用しました。(終わり)