後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

現役時代に趣味を持っていると引退後がすごく楽しくなる

2008年10月30日 | うんちく・小ネタ

現役時代に趣味を持っていると引退後がすごく楽しくなる。こんな話をよく聞きます。実際自分が引退して趣味を楽しんでいると、この文章が非常に重要なことが分かります。

誰でも現役のころは仕事が忙しく、趣味どころではありません。しかし老後を大いに楽しむためには趣味を2つ、3つ持っていると良いのです。

現役のころは時間がないかわりお金があります。贅沢をしないで、生活費を切り詰めてでもお金を趣味に投資して置いた方が良いと思います。

例えば別荘用の土地を少し買って置く。趣味の為の電動工具を一式買って置く。中古のヨットやモーターボートを買って置く。釣り道具と釣り用の小舟を買って置く。趣味の山歩きの為の小屋を大きな山の麓に作って置く。絵画や音楽趣味のために良い先生について習って置く。お花や茶道の師匠について習って置く。万葉集や源氏物語の先生について本格的に勉強して置く。どれでもお金を多くかけた方が、一般的には引退後が一層楽しくなります。

そんなお金があるなら老後の生活のために貯金をして置く。間違いでは有りませんが、趣味だけは引退後に始めるより青年や中年の頃に始めたほうがその後の楽しみが倍加するような気がします。

引退後は仕事仲間が居ません。しかし趣味を通じての知人・友人が沢山出来ます。狭い分野の仕事だけの仲間は非常に特殊な視野の方々です。ことの良し悪しは別にして仕事仲間とはそういうものでしょう。引退後は時間が豊富にあり、趣味を楽しむ時間は拡大します。自然に趣味を通しての知人・友人が増えます。視野や生活環境が非常に違う方々です。人間の営みの多種多様さとその華やかさに吃驚します。そのお陰で、自分の生活の巾や視野が広がり、豊かになります。引退後が人生で一番幸せな時代になります。

筆者の趣味は37歳の時に始めた山林の中の小屋と、48歳で始めたクルーザーヨットです。そしてこのブログです。ブログは山林の中で知り合った鬼家雅雄さんに薦められ、手を取り足を取りコンピューターの使い方を教えて貰ったお陰で楽しんでいます。

ブログをしていると誰にでも気軽に声をかけることが出来ます。「田舎暮らしですか?私も小屋を持ってますよ。取材させて下さい」とか話かけます。

ヨットのある現場では、「美しいヨットですね。チョット見せてくれませんか?」と言います。それでキャビンの中へ招じて貰えれば友人になれます。五月蝿そうにしたら次回にまた話しかけます。夢中で修理しているときは声をかけません。

最後に実に恥ずかしい話をして終わりにします。若い頃、欧米の研究者と競いあっていました。ところが彼等はみな別荘やヨット・モーターボートの趣味を持っています。何がなんでも彼等に遅れをとっては口惜しい!どうしてでも勝ってやりたい。趣味の世界でも。こんな浅はかな競争心と見栄で始めたのが山林の中の小屋とヨットの趣味です。決して引退後を楽しむために始めたわけではありません。

現在も軽佻浮薄な人間ですが、若いときの軽佻浮薄ぶりには思い出しただけでも赤面します。ブログに書いて肩の荷が下りて楽になりました。これで明日から一層楽しい日々になります。老人の長話になり申し訳ありません。(終わり)


完璧な田舎暮らしを発見しました!

2008年10月30日 | うんちく・小ネタ

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夕焼けの八ヶ岳や甲斐駒の写真を撮ろうとブラブラしていました。大根を一輪車に満載した男性に出会いました。田舎暮らしをしたくて、定年後、都会生活を引き払いご夫婦で引っ越してきて、10年くらいになるそうです。そうです。

まあ、お茶でもどうぞ、と招じられます。上の写真のように都会風の家です。下の方は広々とした水田になっています。南には地蔵、甲斐駒、北には八ヶ岳、東には金峰山が見えます。下の左の写真は、声楽がご趣味の奥様の作ったカボチャです。奥様はもっぱらガーデニングが趣味で、ロマンチックな洋風の庭を作り上げています。

下の右の写真はご主人のK氏が使っている300坪の水田です。これで毎年7俵(420Kg)のお米が取れるそうです。他に畑も借りて野菜も作っています。米も野菜も完全有機栽培で農薬は使っていません。

 k氏は有名なあるベアリング製造会社の研究所で一生働いて居たそうです。研究所長をしていたような悠揚迫らない雰囲気です。筆者も技術研究をして居ましたので話が合いました。

家の1階の大きな部屋には高級なステレオ装置とピアノがあります。一角には食卓用のテーブルがあり、そこに座れば地蔵岳や金峰山が見えます。手前に目をやると芝生と草花の庭があり、その先には水田が広がっています。陽射しが明るい場所で、昔からのの端にあります。

ピアノが置いてあっても狭く感じません。奥様は毎月、何度か都会の声楽の先生の所へ通い、ソロの演奏もしています。田舎でレッスンの合宿もするそうです。近くの花白州というペンションに泊まりながら。(このペンションへも取材のために寄ってみました)

さて、「完璧な田舎暮らし」とは何でしょうか? 「理想的な田舎暮らし」と読み替えても良いです。人それぞれ理想の田舎暮らしの内容は異なります。しかし筆者は以下のように考えてきました。

(1)夫婦揃って田舎暮らしが好き、

(2)夫は稲作が好きで、自給自足以上の米や野菜を作っている。

(3)奥さんもガーデニングが好きで、独自の趣味をしっかり持っている。

(4)自宅の中は完全に都会風で、日常の生活が清潔で便利に出来ている。

(5)日当たりが良くて、近くにスーパーや病院があるような立地条件になっている。

先日、偶然にお会いしたK氏の暮らしは上の条件を完璧に満たしています。

多くの人々は農作業が好きではありません。

しかし、農作業が好きでも野菜作りまでです。稲栽培が出来る都会人は少ないものです。

一般的には奥さんが都会に残り、ご主人だけで田舎に住んでいる人が多いです。

山林の中は日当たりが悪くて、ジメジメしています。土地が高価でも日当たりの良い農地を購入し宅地へ変更申請をしたK氏の慧眼に恐れ入りました。

各種のベアリングは現代技術の根幹技術です。この地味な分野の研究をこつこつ努力してきたK氏だからこそ実行出来た、「完璧な田舎暮らし」ではないでしょうか?

筆者には真似の出来ない「理想的な田舎暮らし」を発見しましたので、ご報告いたします。

(終わり)

撮影日時:10月28日夕方、撮影場所:山梨県北杜市、甲斐駒や八ヶ岳山麓にあるK氏宅にて、


炎に吸われる70の心

2008年10月30日 | 日記・エッセイ・コラム

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薪ストーブの魅力は炎が直接見えること。炎を見つめていると魂が吸い取られ、陶然とした心地になる。炉辺のテーブルに洒落たおつまみとビールを置き、時々飲む。

薪ストーブの火力は想像以上で、全身が汗ばむ。冷えたビールが美味しい。窓の外には清流の音が小さく聞こえる。いよいよ白樺の幹を燃やす小さな儀式を始める頃になる。白樺の皮がパチパチとはじけて、良い香りが漏れてくる。

今度設置した薪ストーブには小さいながら耐熱ガラスの窓がついている。窓を通して白樺の燃える炎をみる。何も考えないで夜更けまで薪をくべて時を過ごす。

小生の薪ストーブの趣味とはそういうものです。(終わり)

撮影日時:10月28日夜、撮影場所:山梨県北杜市柳沢の山林の中の小屋にて