後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

人間同士の差別の解決へ向けて(3)人種差別撤廃のための決定打2つ

2010年04月16日 | 日記・エッセイ・コラム

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(写真の出典:http://www.kitakaido.com/daisetsu/biei/biei_11.html )

白人と黒人の座る椅子を別にする。レストランも劇場も白人用と黒人用と別にする。そんな時代は流石に過去のものとなりました。しかし心の中の差別は根強く人々に棲みついているものです。人間の性(さが)ですね。

しかし心の中の差別感をも解消する決定打があると信じています。自分の経験から出た解消方法です。

私が外国で冷たい差別の視線や言動を浴びたことは数回あります。その場所は決まって白人だけが固まって暮らしている閉鎖的なところでした。北欧やフランスの田舎町やアメリカ中西部の白人だけの田舎町です。それで分かったことです。違う人種が混じって生活をするのが差別解消の第一歩です。しかしそれだけではダメです。違う人種の人と友人になったり、共同で仕事をするのが必要です。勿論結婚するのが一番簡単な人種差別解消法です。要するに人間として裏も表もさらけ出して付き合うことが人種差別解消の決定打になるのです。

ベトナム戦争はベトナム人にもアメリカ人にとっても大きな悲劇でした。戦争の時には、黒人と白人が一緒に戦線に出ます。敵の攻撃に会い、混乱する戦線では白人も黒人もありません。あるのは勇敢に応戦して自分を守ってくれる友人かそうでないかだけです。ベトナムへ出兵した韓国兵も勇敢に戦いました。戦後帰還した白人のタクシーの運転手から韓国兵への讃辞を聞いたことがあります。おまけにタクシー代までまけてくれました。私を韓国人と思ったのです。人種が違っても、命をかけて一緒に戦場に出れば差別感など無くなるのです。

さて差別感撤廃のもう一つの決定打は自分の心の中にあります。私は外国で差別されたことがありませんと言う人がよく居ます。とても心の美しい人か、運の良い人か、 差別の視線を感じないくらい鈍感な人、あるいは嫌な思い出は忘れてしまったのです。

しかし「目は心の窓」です。差別の視線を受けたらすぐに分かるものです。嫌な気分になります。その瞬間が重要です。私は「差別する人の方が悲しい人なのだ」と考えることにしています。すると嫌な気分が消えてしまいます。それと同時に先方も私の心を察して、差別の視線が止まります。差別の視線に対して憎しみの視線を返さないことです。エレベーターの中などではこちらから挨拶の声をかけます。道路ですれ違う時もニッコリしてあげます。この方法が差別撤廃の第二の決定打です。

如何でしょうか?皆様のコメントを頂ければ嬉しく思います。(終り)

今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人