(写真は浜離宮から新橋方面の新しいビル街を見た風景です。小生が撮った写真です)
現在の日本の社会に生きる人々の幸福さを客観的に考える時、2つの方法があります。と書くと幸福か不幸かは心の持ち方によるからそんな事を考えるのは無駄と言う人が必ずいます。しかしこの先も少し読んで下さい。世界の人々が一番住んで見たいと思う国々はカナダ、スウェーデン、フィンランド、ニュージーランド、オーストラリアなどと言う人がいるそうです。日本に住んでみたいという外国人の数は少ないそうです。その理由はよく分かりませんが、このように他国と比較して日本という国の幸福さを考えるのも一つの客観的な評価の方法です。
もう一つの比較の方法は現在の社会を江戸時代、明治時代、戦争前の昭和時代、戦後時代、高度成長期、そしてバブル経済の崩壊から現在までの時期と比較すると非常に明快な評価が出来ます。
結論を先に言ってしまうと「現在の日本は史上最も良い時代」という事になります。より多くの日本人が史上で一番幸せな生活を送れる時代という意味です。勿論、何時の時代でも、どこの国でも不幸で悲しい人生を送っている人々は必ず居ます。
問題は幸いな人生を送っている人の数が不幸な人よりもどのくらい多いか?という問題です。ここまで問題を整理すると結論は簡単に出ます。江戸時代は士農工商という身分差別があり武士階級だけが威張っていました。現在の日本には階級制度が無いのです。ですから現在のほうがより多くの人々が幸せな人生を送れるのです。
しかしこのような見方は雑過ぎます。そこでもう少し詳しく書いて行くことにしました。そこのため、「現在の日本は史上最も良い時代」という随筆シリーズを始めることにしました。そして何故そのような結論になるか?という理由を幾つか書いて行きたいと思います。
現在を高度成長期と比較してみます。現在の若者と、中年や老年の人々と比較すると大きな違いを発見します。
若者は職業上の差別感が持っていないのです。大会社の社員が中小企業の社員を蔑まなくなったのです。高度成長期までは、お役人が偉くて民間人を蔑んでいたのです。私は当時の職場の関係上、通産省のお役人とお付き合いがありました。言葉のはしはしに民間人を低く見る雰囲気を何度も感じました。民間人だけでなく県庁の役人を自分の部下のように思っているのです。
土木建築業に従事する人々を蔑む差別用語も多くありました。家庭のゴミ集める人々をも差別して蔑んでいました。当然そういう分野で働いている人々が卑屈になります。
私と家内は、家にゴミ集めに来るトラックの人に必ず「有難う御座います」と言います。するとそれに答える若者の明朗さにこちらまでが明るい気分になります。自分が元気を貰う為に声をかけているのです。
現在の日本は史上稀にみる差別や蔑みの無い最良の社会になっているのです。
そう言うと必ず反論する人が居ます。しかし戦前や戦後の社会と比較すれば明らかです。現在の社会ほど、より多くの人々が幸福になったのです。そんな社会を作ってくれた中年や若い日本人へ深く感謝しています。
今日も皆様のご健康と幸多い日々をお祈り申し上げます。藤山杜人