後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

日本人と桜に関する痛快な、本音のコメントを頂きました!

2010年04月20日 | 日記・エッセイ・コラム

今朝、このブログで、貴方は日本人でしょうか?(1)桜花の愛し方のいろいろ という記事を掲載しました。いつもコメントを頂く yuyuさんという方から痛快なコメントを頂きましたのでご紹介いたします。実は私も昔はこのように思っていたのです。懐かしさと嬉しさが交錯する複雑な気持ちが致します。

なおyuyuさんは郡山のお生まれで、人間国宝レベルの陶芸芸術家です。長い間愛知県にお住まいになっています。

========yuyu さんからのコメント==========

私はへそ曲がりかもしれません。当地で最寄の桜は淡墨桜です。但し,行ってきた人から聞くことは、桜をみるより 人を見てきたという事です。
渋滞はそれはひどいものだったそうです。それを聞くところはすべて敬遠します。
日本人は他人に影響されるのです。人が行くと行きたがる。嗜好が同じだから、集中するのです。それも自分本来の好みではなくて、人から受けた影響なのです。
極言すれば、人と同じことはしたくないのが私の正直な心です。
久々に上京して思うことは、どうしてこんなに群がるのだろうかと言うことです。
通勤ラッシュなどに遭いますと、私の歩みは、後ろから蹴飛ばされそうになります。
人間の本当の姿ではない気が致します。一極集中がさせる混雑です。
そして,最後に「昔の東京は良かったがなあ!」なのです。程よい時代の東京を知っているからです。
徹夜して,場所取りして、桜は「だし」で、酒を飲み交わす。それが楽しい人達の多いことも知っていますが、それは私と別の日本人達だと思っています。投稿 yuyu | 2010/04/20 10:44

=========終り================

実は私も結婚前は上記のような考え方を持っていました。しかし結婚した相手が原(げん)日本人のような人間で桜が大好きです。そのお付き合いと夫婦円満の為に毎年桜の名所を5、6ケ所も回る生活をして来ました。その訓練のお陰で自分も桜の美しさが深く理解できるようになったのです。

原日本人はルース・ベネディクト女史の「菊と刀」に活写されているように本来の日本人を意味します。家内と私の考え方の相違を深く考えて行くと「純粋な日本人」と「西洋の影響を受け、混じった文化を持つ人」の対比が明らかになります。

この対比は、「貴方は日本人でしょうか?」という主題をもった随筆シリーズでおいおい書いていきたいと思います。(終り)


俗悪でない桜の名所ーー高遠の桜ーー

2010年04月20日 | 日記・エッセイ・コラム

桜の名所には格調の高いところと俗悪なところがあるような気がします。

何が俗悪かという説明は難しいので実例を一つ示します。

高遠の桜を見に行って、ああなんて格調の高い桜木なのだろうかと感心しました。

後から何故そう感じたか考えて見ました。原因はたった一つでした。桜の木々の数が圧倒的に多く、見物客を優しく包んでいるからです。

下の写真をご覧下さい。車が混んで駐車場に入るのに1時間近くかかりました。ところがバスを降りたとたんに香り高い桜花に包まれてしまったのです。城址の山に登り、あちこち散策します。どこへ行っても溢れるような桜花に覆われています。色合いが上品な淡紅色です。

入場料金を取る。屋台店が沢山出ている。人々が群れている。三春の滝桜と高遠の桜は全く同じようです。しかし決定的に違うことは桜木の数です。三春はたった1本ですが高遠は1500本もあるのです。

下の写真はやっと駐車場についた観光バスを桜花が優しく包んでくれている様子です。

そういう意味では私の山小屋の傍の山高の神代桜(三大桜)も人波を覚悟して御出かけ下さい。少しご参考になれば嬉しく思います。(終り)

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沖縄の海兵隊基地の軍事的役割を簡明に書いた新聞記事

2010年04月20日 | 日記・エッセイ・コラム

普天間基地移設について鳩山さんの迷走ぶりには国民の皆が呆れています。アメリカ人も呆れ果てています。

そんな折、今日の読売新聞の13ページ左上に元陸上幕僚長の陸将(陸軍大将)の冨沢 暉さんが実に明快至極な文章を書いています。将来北朝鮮に政変が起き、狂気の軍人主導になり韓国へ攻め込んだ場合の沖縄の米軍海兵隊の戦い方を明快に書いている。これを読めば誰でもアメリカの言い分が正しいことが分かります。

専門家の説明はこんなに分かりやすのです。しかし感心すると同時にその視野の狭さに吃驚もします。

その視野の狭さを2つの事で説明したいと思います。

従来の計画通り、グアムと沖縄北部への分散移転を快く承諾し、日本がアメリカから経済的恩恵を得る戦略が想定されます。冨沢 暉さんの文章には、そのような経済的発想を鳩山さんが持っていなという非難がありません。

経済的発想とは日本側が支出する移設費用の削減交渉です。その上、アメリカがこれから何十基も建設しようとしている原子力発電所へ日本の企業の参加を推進することです。日本の経済を活発にするためのアメリカの具体的な協力は他にも沢山あります。

もう一つは、鳩山さんの考え方が何故間違っているかを説明していません。

鳩山さんは感情的な理由だけで「米軍基地撤廃!」を叫んでいるのです。そのほうが投票の時、民主党へ得票が増えるからと考えているからです。すなわち、民主党の政権維持と自分の権力維持だけの目的で「米軍基地反対!を叫んでいるのです。その代償はアメリカの不信感の増大と、日本の経済的困難性の増大です。国民の経済生活を犠牲にしてまでも自分の権力増大に執着しているのです。

冨沢 暉さんは優秀な軍事専門家です。それだけに論調が狭く、北朝鮮の戦争開始の危険性だけを誇大に論じているのです。ああ、やっぱりシビリアン・コントロールが重要だな!と感じさせる名文です。皆様のご感想は如何でしょうか?(終り)


貴方は日本人でしょうか?(1)桜花の愛し方のいろいろ

2010年04月20日 | 日記・エッセイ・コラム

日本の国籍があるから日本人ですという問題ではありません。日本の文化を愛しているかどうかによって日本人であるか判定しようとする随筆シリーズです。

私は日頃何気なく見落としている我々の生活の中に日本文化固有のものを再発見しようとしています。民族固有の文化を強く愛している人を純粋な日本人と考えたいのです。人間としての普遍性と民族特有の違いを明確に対比出来ればこの随筆シリーズの成功と思います。

下に2枚の写真を示します。上は日本三大桜(三春滝桜(福島県三春町)、淡墨桜(岐阜県本巣市)、神代桜(山梨県北杜市) )の一つの三春の滝桜です。まだ2分咲きですが人々が有名な神社を参拝するように行列を作っています。

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それに対照的な写真を下に示します。山里の休耕田の周りに桜木を植え、鑑賞して楽しんでいます。そばの道路を通過する車に乗っている人々へも楽しんで貰うとしています。長野県の高遠の桜を見に行くとき車窓から撮った写真です。

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山里に住んで居て、この桜木を育てている人の心の優しさが伝ってきます。純粋に桜花を愛しています。

有名な桜を見に行くのは、その固有の美を楽しみたいのです。その上、それを神木として幸多き事を祈りたいのです。そして有名なものは何でも見てみようという好奇心も加わります。一本の巨木が毎年、何十万もの人々を集めているのです。

三春の滝桜の駐車場へ入る手前4kmから長蛇の車列です。4kmの道から駐車場へ入るまで60分かかりました。駐車場は広く農業用地をつぶして乗用車と大型バスがえんえんと停まっています。滝桜へ続く数百メートルの道路の入り口では入場料を取っています。道路の両側には無数の店が出ています。これは一大産業のようなものです。桜花の咲いている二週間で一年間の収入を得るような勢いです。こうして三春の滝桜を愛して、見に来る人々はまぎれもない日本人です。

その一方、山里にひっそりと桜木を育てて、愛している人もまぎれもなく日本人です。

その楽しみ方や愛し方はいろいろです。しかし桜に特別の感情を持っている人々を日本人と思えます。それが証拠に外国人へ桜花の話をしてみます。彼等は花々の美を愛していますが、桜だけへ特別な感情を持っていません。

さて貴方は桜花へ特別な感情をお持ちでしょうか?

今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。藤山杜人