後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

はるか遠くへの旅(4)ひめゆりの塔の沖縄へ・・・糸満、宜野湾、名護、古宇利島、万座ビーチ

2013年03月30日 | 日記・エッセイ・コラム

沖縄へは家内と一緒に3回ほど行きました。糸満、宜野湾、名護、古宇利島、万座ビーチなどなど沖縄本島はくまなくレンタカーで走りました。それから石垣島や西表島へも渡りました。

沖縄は何処へ行ってもサンゴ礁に囲まれた海岸の景観が美しく、またその海水が他では見られない魅惑的な色合いで、あくまでも透明です。

しかし少し沖縄の歴史を調べてから行ったので、薩摩藩の琉球王朝の圧迫や明治維新後の琉球処分を考えながらの旅になりました。

その上、家内も私も戦前生まれなので昭和20年3月26日から6月20日間まで3ケ月続いた壮絶な沖縄戦の地上戦のことが頭から離れません。猛烈なアメリカ軍の攻撃で軍人はもとより多数の民間人が殺されたのです。

男子中学生や師範学校の男子学生は動員され戦闘に参加し、多数が犠牲になりました。その慰霊碑は「健児の塔」として多くの参拝者が訪れています。

そして女子師範学校や女学校の生徒が戦場看護婦として動員され、多くの犠牲者が出たのです。その慰霊塔は粗末な石で、「ひめゆりの塔」と刻んであります。

この刻文と同じ題名の映画や本が戦後出来ました。ある年代以上のほとんどの日本人がその映画を見ました。

そのようなわけで、沖縄旅行は単純に楽しいものではなく、何処へ行っても胸が痛む旅でした。

下に沖縄本島南端の糸満市にある「ひめゆりの塔」の写真を示します。

Himeyuri_monument21

この写真の出典は、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B2%E3%82%81%E3%82%86%E3%82%8A%E3%81%AE%E5%A1%94です。この出典の文章の抜粋を示します。

・・・・1945年3月24日、沖縄師範学校女子部と沖縄県立第一高等女学校の女子生徒及び職員総計240名(教師18名・生徒222名)は、南風原にある沖縄陸軍病院に看護要員として従軍しました。しかしその後激しい戦闘が続き、日本軍の防衛戦が前田高地附近に撤退した4月24日頃には山容が変わるほどの激しい砲撃にさらされるようになったため、5月25日には陸軍病院そのものが回復の見込みのない負傷兵・学徒を置き去りにして南部の伊原・山城周辺に撤退し、分散して地下壕に潜んだのです。・・・・

・・・慰霊碑の名称は、当時第三外科壕に学徒隊として従軍していたひめゆり学徒隊にちなみます。「ひめゆり」は学徒隊員の母校、沖縄県立第一高等女学校の校誌名「乙姫」と沖縄師範学校女子部の校誌名「白百合」とを組み合わせた言葉で、もとは「姫百合」であったが、戦後ひらがなで記載されるようになりました。

「塔」と名はついていますが、実物は高さ数十センチメートルでそれほど高くないのです。

これは、終戦直後の物資難な時代に建立された事と、アメリカ軍統治下に建立されたという事情によるものです。

しかし、1949年に石野径一郎によって碑に関する逸話が小説化されると、直後に戯曲化され、さらに同名の映画が作られ有名となりました。沖縄戦の過酷さ、悲惨さを象徴するものとして大変有名になり、現在でも参拝する人が絶えません。

映画作品:

『ひめゆりの塔』 - 東映・1953年作品。今井正監督。

『太平洋戦争とひめゆり部隊』 - 大蔵・1962年作品。小森白監督。

『あゝひめゆりの塔』 - 日活・1968年作品。舛田利雄監督。

『ひめゆりの塔』 - 芸苑社/東宝・1982年作品。今井正監督。

『ひめゆりの塔』 - 東宝・1995年作品。神山征二郎監督。

『ひめゆり』 - プロダクション・エイシア・2007年作品。柴田昌平監督。

この「ひめゆりの塔」のある摩文仁の丘からの風景は下の通りです。

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そしてこの地域は沖縄戦跡国定公園に指定され保護、管理されています。

この中には「平和の礎」など100程の慰霊碑があります。

「平和の礎」は、世界の恒久平和を願い、国籍や軍人・民間人の区別なく、沖縄戦などで亡くなった全ての人々の氏名を刻んだ祈念碑です。1995年(平成7年)6月に太平洋戦争・沖縄戦終結50周年を記念して建立されました。海岸線を見渡す平和の広場に建てられ、屏風型の花崗岩に銘が刻まれています。現在も追加刻銘を受け付けており、刻銘者数は2009年(平成21年)6月21日時点で24万856人に達しているそうです。下にその写真を示します。上の海岸の写真と下の写真の出典は、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%96%E7%B8%84%E6%88%A6%E8%B7%A1%E5%9B%BD%E5%AE%9A%E5%85%AC%E5%9C%92です。

Okinawa_prefectural_peace_memorial_

沖縄戦では「ひめゆりの塔」だけが突出して有名になりましたが、実際には数多くの民間人が軍人から自決を強要されたり、想像を絶する悲劇が起きたのです。

それは悪夢のような悲惨な地上戦でした。

犠牲者は約25万人でした。その詳細はhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B2%96%E7%B8%84%E6%88%A6にあります。この25万人の中にはアメリカ側の死者12520人も含まれています。

是非、このWikipedea「沖縄戦」をお読みになって全ての死者のご冥福を祈ってあげて下さい。そして平和の貴さをもう一度噛みしみて頂きたいと祈っています。

最後に私が撮った平和な沖縄の風景写真を3点お送りいたします。

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上は万座ビーチです。下は宜野湾マリーナです。

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そして下は名護市のシンボル的なガジュマルの大樹です。

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人間は高齢になると驚異的に考えが変わります(4)お世話になった方々への感謝が年々深くなる

2013年03月30日 | 日記・エッセイ・コラム

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上の写真は昨日行った新緑の浅間山です。こういう小道を独りで歩きながら、この文章の構成を考えました。仕事の上で、お世話になった方々ひとり、ひとりのお顔を思い出して有難う御座いましたとつぶやいていました。

どういう訳か私は新制中学校のころに科学者になると決心しました。そして中学校の先生から親や親類に頼らずに自分の道は自分の力で切開きなさいと強く教わりました。

その後大学を終えると、私は「徒手空拳」という言葉を背中に背負って、アメリカへと故郷を飛び出しました。

留学先のアメリカ人の先生が月給を出してくれて、結婚のときは親代わりになって披露宴のお世話をしてくれました。

そこで偶然お会いした東京大学のMY先生は私を本郷へ招んでくれて指導してくれました。その上、大岡山の東京工業大学に送り込んでくれたのです。そのMY先生は一生私の支援をしてくれたのです。

一方、日本鉄鋼協会の理事長だったTS氏は何かにつけて私の研究を評価して、支援して下さいました。このTS氏の奥様はピアニストで時々リサイタルを開きました。そんな折にはMY先生夫妻とともに私共夫婦も招待して頂き、食事にも一緒に招待して下さいました。

ドイツや中国と国際研究会を開催しようという私の提案を取り上げ、実行しくれたのもTS氏とMY先生でした。

TS氏ご夫妻は、MY先生ご夫妻と一緒に家内も中国まで招んで下さいました。北京の郊外の香山村という別荘地で数日宿泊し、開催した日中鉄鋼研究会は楽しい思い出になりました。

こんな私的なことを書くのは「徒手空拳」という心がけが人生にとって重要だと強調したいからです。

上に書いたMY先生もTS理事長も東京大学の卒業生です。私は仙台の大学を出たので後輩ではありません。アメリカで偶然MY先生に会うまでは全く見ず知らずの関係でした。TS理事長とも無縁でした。

しかし何故かMY先生もTS理事長も私を一生助けてくれたのです。今思うと「徒手空拳」を心に秘めて一生懸命生きている一介の若者を助けてやりたくなったのかも知れません。

こんなふうに私を支援し、助けてくれた人々が沢山いてくれたのです。

このようにお世話になった方々への感謝の気持ちは年々歳々深くなります。一層強くなります。若いころは自分の力で道を切り開いたと思っていました。

それが老境になるととんでも無い間違いだったことに思いが至るのです。私は数多くの方々のお蔭でやっと仕事が出来たのです。

「人間は高齢になると驚異的に考えが変わります」とはこういう事なのです。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。

後藤和弘(藤山杜人)

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昨日上の写真のような山道で、お名前を思い出して感謝した方々の実名を以下に記し、あらためて深い感謝の意を表します。

松下幸雄氏、田畑新太郎氏、セント・ピエール氏、的場幸雄氏、染野 檀氏、作井誠太氏、田中良平氏、春山志郎氏、斎藤安俊氏、ロバート・ラップ氏、ボルフガング・プルッシュケル氏、カール・ワーグナー氏、森田善一郎氏、荻野和巳氏、井上道雄氏、森一美氏、大谷正康氏、周栄章氏、金応培氏、岩瀬正則氏、川上正博氏、永田和宏氏、雀部 実氏、山口 周氏、ジョージ・オートン氏、ジム・バトル氏、ゴードン・パウエル氏、など。

尚、これらの支援者のお蔭で出来た私の仕事は以下のサイトに御座います。

http://sc.chat-shuffle.net/human/id:1214447;

http://gazo.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/gakui/cgi-bin/gazo.cgi?no=200395

http://sc.chat-shuffle.net/human/id:1243089

http://www.amazon.co.jp/%E6%9C%AC/s?ie=UTF8&field-author=%E5%BE%8C%E8%97%A4%20%E5%92%8C%E5%BC%98&page=1&rh=n%3A465392%2Cp_27%3A%E5%BE%8C%E8%97%A4%20%E5%92%8C%E5%BC%98

2010/12/27:Solid state electrochemistry and its applications to sensors and electronic devices. By K. S. Goto

感謝の気持ちを込めて下に昨日撮った山桜の写真をお送り申し上げます。

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