家族と言えば私の場合すぐに妻を思いつきます。もう53年間も一緒に住んでいます。父母とは24年間一緒でしたから、その2倍以上も長い年月一緒に生活しています。
高齢になって妻への考えはどのように変わったのでしょうか?と考えてみると全然変わっていません。大切なかけがえの無い人です。よく出来た人です。楚々としています。などとブログで妻の自慢を並べることは愚かな事なのでこれ以上は止めます。
後期高齢者になって変わったことは「愛」から「感謝」へ変わった事のようです。しかしその変化は次第、次第に起きたので「驚異的な変化」ではありません。
それとは対照的に娘と息子の「2人の子供」へ対する考え方は急速に変化しました。
自分が現役の間は、自分が戦前生まれなので「立身出世」に奮闘していました。したがって娘や息子を叱咤激励して立身出世に努力するように説得していました。
しかし時代が変わったのです。反発しかしませんでした。私も不幸でしたが本人たちも不幸でした。戦前型の親孝行の重要さも教えました。
しかし後期高齢者になって私の考えがガラリと変わってしまったのです。
娘や息子へ何も期待しなくなったのです。これは諦めではありません。自然のままが一番良いと考えるように変わったのです。
親孝行に関する考え方も変わりました。彼らが生きている事だけが最大の親孝行と考えるようになったのです。そうすると自分も幸せになります。彼等も幸せになります。それで良いのです。
親類へ対する考えも引退した70歳を境にして驚異的に変化しました。
現役の間は伯父叔母、や従兄妹や家内の親類との付き合いを面倒で厄介なものと考えていました。それが70歳になってからは急に楽しくなってきたのです。
法事や親類の集りで、こちらが楽しそうにしていると、名前も分からない家内の親類が話しかけてきます。そしてどのような血のつながりがあるか丁寧に説明してくれます。
それで偶然分かったことですが家内は土方歳三と血がつながっているのです。家内の祖父の母が土方歳三の姉だったのです(家内は内緒にしていましたが)。歳三さんと家内のDNA鑑定をすれば似たようなパターンになるのです。これはどうでも良いことですが親類というものに急に興味が湧いてきたキッカケになったものです。
結論的に書くと家族や親類に対しての考えが「利己的な愛」から「自然な温かい関係」に変わったのです。その境目は仕事を止めた70歳の頃なのです。
現役の間は職場の人間関係と競争で忙しく、家族や親類の人々と自然な良い関係を築くことが出来なかったのかも知れません。
後期高齢者になると家族や親類との関係が自然になり、幸福な関係が出来るのです。さて皆様はいかがでしょうか?
それそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りもうし上げます。
後藤和弘(藤山杜人)