今日は復活祭の日です。復活祭の前には40日間の四旬節があり、禁欲的な生活をする人々もいます。
ヨーロッパではスペイン、イタリーなどのカトリック教徒の多いところでは禁欲的な生活の後の復活祭を盛大に祝います。
ドイツやフランスやルーマニアやいろいろな国にもカトリック教徒が多いのです。そして南米諸国や日本の長崎や五島列島では古い信仰が守られていて復活祭を大切にしています。
この四旬節の頃の東京では、早春の寒い日から、次第に春が近づき、花々が咲き出す季節の40日です。クロッカスが咲き出し、水仙が咲き、梅が咲き、コブシとモクレンが咲きます。ジンチョウゲも菜の花も咲いて、ついに桜が満開になります。そして櫻も散り、ハナミズキが開いています。
このように花々の移り変わりを見ながらキリストの十字架の上での処刑の事を考えて過ごす季節です。
キリストを称賛していた人々の心変わりによってイエスはピラトの裁判へかけられます。その人々の心変わりが悲しいです。ピラトは群衆の「死刑にしろ!」という叫びを静めるため、厭々ながら死刑の判決を下します。
そしてイエスは十字架を担がされ、ゴルゴタの丘の上で磔にされ、長い時間苦しんで絶命します。残された衣服を処刑したローマ兵がくじ引きで分け合うのです。
そのいきさつを聖書は具体的に書いてあるのです。ですから目の前で処刑されているような感じがします。
しかし死んで3日目にイエスは生きかえります。復活したのです。
それが大きな喜びです。楽しい出来ごとです。そして弟子たちと親しく話をして、別れて、天へ登ります。そのキリストの生き返った事を祝うお祭りが「復活祭」なのです。
そしてこの世の終末の日に、イエスが地上に降りてきて全ての死んだ人々を生き返らせのです。死んだ人々の肉体が蘇るのです。
全ての人はイエスとともに復活するのです。喜ばしい事です。楽しい事です。生き返ったイエスはその事を約束してくれました。楽しい、嬉しい事なのでお祭りをするのです。復活への明るい希望の光が溢れるお祭りなのです。
そこで欧米のカトリック教徒は卵に華やかな模様を描いて人々へ配り、復活祭を祝うのです。卵が復活の象徴なのです。
この習慣の歴史は下の参考資料にあります。面白い習慣なので是非ご一読下さい。
そのような美しい卵の写真を下に示します。
それは楽しいことですが、3年前の四旬節の間に、大津波によって東日本の人々が3万人ちかくも亡くなったのです。
家や田畑が波に浚われていまったのです。そして原子力発電所が爆発して放射能が飛び散り、多くの人々が家や故郷を捨て避難生活をしています。
それ以来、四旬節と復活祭の頃になると、深い悲しみが私の心に湧いてきます。
ですから復活祭はイエス様の復活を祝う楽しさだけでなく、いろいろな悲しい事を思い出す季節です。
今日は復活祭の日です。これから教会のミサへ行きます。
そして、3年前の大津波で亡くなった方々のご冥福をお祈りしてきます。まだ避難生活をしている方々が一日でも早く元の平穏な生活に戻れますようにとお祈りしてまいります。
また、皆様のご健康と平和もお祈り致します。後藤和弘
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写真と下の文章の出典は、http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%83%E3%82%B0です。
この習慣の歴史:
卵を飾る習わしは、キリスト教および復活祭よりもかなり古くから存在する。卵とウサギは、古来より豊壌のシンボルだった。ユダヤ教の過ぎ越しの祭の正餐では、塩水で味付けをした固ゆで卵が、新しい命と信仰のシンボルとして食べられる。中央アジアの新年の象徴的な食卓にも卵が必須である。
イースター・エッグの起源を語る物語は数多く存在する。1つには、イエス・キリストの復活は赤い卵と同様ありえないとある皇帝が言ったため、さらに言えば、イースター・エッグの伝統は四旬節の間の節制(断食)が終わることを祝うためである。
西方教会では、卵は「肉類」と同様に見られ、四旬節の間は食べることを禁じられるのである。同様に東方教会では、血を流さずに採られる卵は酪農食品(乾酪)に分類され、大斎中は肉や魚とともに禁食の対象となる。
もう一つの根強い伝統は、イースターを祝うとき友人に赤く染めた卵を贈るというものである。この習慣はマグダラのマリアに起源を持つ。
キリストの昇天の後、彼女はローマ皇帝の元に赴き、赤い卵を贈って「イエスが天に上げられた」ことを示した。それから彼女は彼にキリスト教を説き始めたのである。卵が象徴するものは、墓と、そこから抜け出すことによって復活する命である。
卵を固ゆでにするのは鶏が生み出した食べ物を浪費しないためで、同じ理由からスペインの伝統的な復活祭の料理オルナソは固ゆで卵を主要な材料とする。
また、アメリカ合衆国では野原に卵を散らばして、それを探す「エッグハンティング」大会が行われ、中でも1985年4月に開催された「ガリソン・エッグハンティング大会」では、ゆで卵延べ7万2000個と飾り卵4万個を散らばして行われ、ギネスブックに掲載された。以下省略。